1.リラックス気分

最初に紹介したいのは、「リラックスしている」という気持ちです。
猫はもともと警戒心が強く、座っているときでも、それとなくまわりに気を配っています。
たとえば、両前脚を投げ出して座る「スフィンクス座り」は、くつろいでいるように見えても、実は、何か異変が起こったとき、いつでも動き出せる姿勢です。
逆に、身体の下に前脚を隠して座る「香箱座り」は、さしあたっての危険性もなく、本来の警戒心を解いて、リラックスしている状態です。
両者の違いを見てもわかる通り、猫の場合、動き出しにくい姿勢でいればいるほど、リラックス度も上がります。決め手になる要素は、前脚の位置関係です。
その観点からすると、「手をクロス」したポーズは、深めの「香箱座り」ほどではないにしても、動き出すのに少し手間がかかる姿勢です。つまりは、のんびり過ごしても安全であり、適度なリラックス状態を表しています。
2.安心感に浸っている

2つ目の気持ちとしては、「安心感」が挙げられます。前項で取り上げた「リラックス感」は、「安心感」がなければ成立しない精神状態です。
栄養たっぷりのゴハン、過ごしやすいおうち空間、さらに、やさしい飼い主さんがそろう現在の状況は、祖先・リビアヤマネコの厳しい時代に比べると、夢のような暮らしぶりです。
猫は環境に強く左右される動物で、敵だらけの状況では攻撃的になり、安心できる環境下では、まるで野性を忘れたかのように、ヘソ天してゴロゴロと寝転がります。
「手をクロス」も、カテゴリーとしては「ヘソ天」と同じ仲間であり、厄介なストレスからも解放されて、心おきなく安心感に浸っている証拠です。
お気に入りの窓際で、日向ぼっこしながら、愛猫の前脚がクロスしていたら、間違いなく今の暮らしに満足していると考えていいでしょう。
ポーズこそ「×」に見えますが、愛猫の本音では、快適な暮らしをサポートしてくれる飼い主さんに、大きな「花丸」を贈りたい気持ちでいっぱいなのかもしれません。
この調子で、引き続き、愛猫に安心感に包まれた生活を満喫してもらってください。
3.ちょっとまぶしいから

猫が顔の前で「手をクロス」している場合は、前述した2例と少し意味が異なります。
このポーズを取るのは、主に入眠時です。まぶし過ぎる光を遮るために、猫は自分の前脚で目元を隠します。いわゆる「まぶしい寝」と呼ばれる寝姿です。
猫の目は、構造上、光をとらえる力が非常に発達しています。わずかな光を頼りに、多少の暗がりなら平気で動き回れるのも、優れた視覚能力のおかげです。
そんな猫にとっては、人間には問題のないレベルの光量であっても、ちょっとまぶしい、と感じることもあるに違いありません。睡眠時の「手のクロス」は、私たち人間で言えば、モコモコ素材でできたアイマスク代わりといったところでしょうか。
ちなみに、猫の寝姿は多彩で、「アンモニャイト」や「ヘソ天」「ごめん寝」など、ユニークなものがいろいろとそろっています。
まとめ

今回は、なぜ愛猫がモデルのポージングのように、前脚を交差させるのか、背景にある理由について解説しました。
猫が「手をクロス」するのは、基本的にリラックスしている状態です。ヘソ天と同様、現在の暮らしぶりに心から満足している象徴的なポーズと言えます。
もしかすると、愛猫の「手をクロス」には、飼い主さんの日々のお世話に対する「いつもありがとね」という気持ちも含まれているのかもしれません。
お褒めのしぐさを励みに、これからも飼い主さんは、愛猫のために幸せな暮らしを支え続けてください。
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