猫ふんじゃった症候群って?

「猫ふんじゃった症候群」とは、正式な病名ではなく、猫のしっぽに衝撃がかかることで起こる症状の通称です。正式には「しっぽ引っ張り外傷」や「仙尾部外傷」と呼ばれ、その名の通り、猫のしっぽを引っ張るだけでも重大なダメージを与えてしまうのです。
猫のしっぽには、多くの神経が集まっています。脳脊髄からしっぽにかけて連続した神経網が存在し、この「尾骨神経」もしっぽ全体だけでなく、陰部神経、骨盤神経、下腹神経など他の神経との連続性があります。そのため、しっぽを踏んだり引っ張ることで神経が傷ついてしまうと、様々な障害が起こるのです。
猫ふんじゃった症候群の症状

猫ふんじゃった症候群を起こしている場合、しっぽや後ろ足を思うように動かせなくなることがあります。排泄がうまくできないなどの症状が現れることも。歩行障害や排泄障害などの重い障害が残ることがあるのです。
強い衝撃でしっぽを骨折してしまうこともあります。しっぽの骨が折れている場合は、しっぽが曲がってしまったり、痛みが強いので触られるのを嫌がるでしょう。
猫ふんじゃった症候群になってしまったら?

猫ふんじゃった症候群はしっぽの異常だけでなく、下半身に影響が出たり、排泄が困難になることがあります。様子がおかしいと感じたら、動物病院を受診しましょう。特に、自力で排泄ができていないときはすぐに受診して下さい。
飼い主さんが猫のしっぽを踏んだり挟んだりしてしまったという自覚がある場合は、注意深く猫の様子を観察しましょう。猫は痛みがあっても隠す習性があります。飼い主さんが、気づいてあげることが大切です。
動物病院では、骨折などのケガがあれば、まずその治療を行いますが、猫ふんじゃった症候群が完治するまでには時間がかかることもあります。障害の程度によっては完治しないこともありますが、根気よく治療を続けることが大切です。
猫ふんじゃった症候群を防ぐために

猫は、音もなく近寄って来て、気づかないうちに足元にいることがあり、飼い主さんがうっかりしっぽを踏んでしまうことは、起こりやすいことです。
しっぽを踏まないようにするには、飼い主さんが常に足元に気を配る以外にありません。猫が床で寝ていると、気づかずに踏んでしまうことがあるため、猫ベッドを用意してあげましょう。ベッドは、人間が踏んでしまいやすい場所には置かないようにして下さいね。
しっぽを踏んでしまうだけでなく、ドアで挟むなどで猫ふんじゃった症候群を引き起こすこともあります。ドアの開閉にも十分注意しましょう。
猫のしっぽを引っ張ることも絶対にいけません。小さな子どもがしっぽを引っ張ってしまうことがあるため、飼い主さんがそばにいられないときは、猫と子どもだけにしないなど工夫が必要です。
まとめ

猫のしっぽは感情を表現したり、バランスをとるためにとても重要な役割を担っています。しっぽを傷つけないためにも、強く引っ張るなどの行為は絶対にやめましょう。
うっかり踏んだり挟んだりしないよう、普段の生活でも飼い主さんが気をつけてあげて下さいね。
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