1.密接な距離感が愛猫のストレスの要因に

猫は気まぐれな動物です。とんでもない甘えん坊さんもいますが、甘えたいときに甘えられて、遊びたいときに遊んでもらえるくらいの距離感がちょうどいい、と考える子もいます。常に飼い主さんが絡んでくると、ちょっと迷惑に感じる場合もあります。
猫が重要視するのは、居心地の良さであり、快適性です。そのためには、自分のペースで物事を決めることが大前提になります。
日々、飼い主さんを癒してくれる愛猫にも、ペットという枠組みを超えて、猫らしくひとりになりたい時間もあります。特に、猫はもともと単独行動主義者なので、精神的な健康を保つためにも、ひとりで過ごす時間が非常に大切です。
飼い主さんの本音では「ずっと一緒がいい!」だとしても、お互いの健全な関係を維持しようと思えば、ほどよい距離感が不可欠です。愛猫の立場を尊重して、これからもつかず離れずの心地よい関係をキープしてみてください。
2.甘えん坊が過ぎると生活に悪影響も

猫は、人間の言うことを聞かない動物、とよく評されます。確かにその通りなのですが、あまりにも愛猫の言い分、要求に応えてばかりいると、甘えん坊の度が過ぎて、単なる傍若無人なワガママになってしまう恐れもあります。
おもちゃ遊びに興奮するあまり、飼い主さんの手に噛みついてケガ、夜中の大運動会に連日つき合わされ寝不足、テレワーク中に毎度の邪魔…寛容な飼い主さんなら、笑って許したいところでしょうが、生活が停滞してしまうと、少々困ったことになります。
他者との実生活のなかでも、踏み越えてはならない一線があるように、飼い主さんと愛猫の間にも「ここから先はダメ!」というラインがあるはずです。愛猫が上機嫌でいるためには、飼い主さんもまた、機嫌良く過ごさなければなりません。
愛猫の要求に対して上手に断れるようになるのも、飼い主さんの腕の見せどころです。日常のなかの「飼い主力」を試される場面で、失敗を重ねつつも、少しずつ上達していきましょう。
3.「ずっと一緒」で分離不安症になってしまう

「ずっと一緒」という濃厚な関係が続くと、たとえば、飼い主さんの外出中、愛猫が極度の不安状態に陥ってしまう場合もあります。いわゆる「分離不安症」という症状です。
「分離不安症」とは、いつも一緒にいる飼い主さんがいなくなることで、愛猫が強いストレスにさらされてしまう精神状態を指します。具体的にあらわれる症状には、「過剰な毛づくろい」をはじめ、「鳴きやまない」「粗相する」「ものを壊す」などがあります。
一般的な傾向では、「分離不安症」は、もともと甘えん坊な性格、早過ぎる親離れ、単身の飼い主さん、引っ越しなどの環境の変化が、大きな発症要因として考えられています。
愛猫が「不安分離症」になってしまうと、飼い主さんは外出すら困難になり、生活自体にも支障をきたす可能性があります。
猫も不安な時間を過ごすことが増え、飼い主さんとはなれることが苦痛に感じることも増える場合があります。
人間でもそうですが、親密な愛着関係であればあるほど、離れ離れになったとき、非常につらく感じます。猫にとっても同じことです。
日頃からお互いに適切な距離感を保ちながら、過剰に依存せず、精神的にも自由な猫暮らしを目指してみてください。
まとめ

愛猫との過剰な密着ぶりは、飼い主さん自身、愛猫、双方にとって、悪影響を及ぼす場合があります。
依存関係が悪化すると、愛猫が「分離不安症」に陥ってしまう恐れもあるため、飼い主さんは、常日頃から愛猫との適切な距離感を保つように努めましょう。
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