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猫がビクビク『臆病な性格』になってしまう5つの原因 気をつけるべきトラブルも


猫が臆病な性格を持つ原因は、5つの主な要因に起因します。1つ目は「子猫時代の社会化不足」です。生後2〜7週の社会化期に十分な経験を積まないと、他者に対して臆病になる可能性があります。2つ目の要因は「過去のトラウマや恐怖体験」で、一度の怖い経験が持続的に影響します。3つ目は「完全な環境の変化」で、新しい環境に適応するのが難しい場合があります。4つ目の要因は「遺伝的な性質」で、特にロシアンブルーやシャムは慎重な性格になりやすいとされています。5つ目は「飼い主の影響」で、飼い主の態度や行動が猫の性格に大きな影響を与えます。 臆病な猫は逃げ出したり攻撃的になったりするリスクがありますが、飼い主が安心できる環境を整え、猫のペースに合わせた生活を心掛けることで、問題の軽減が期待できます。こうした猫の特性も、その猫らしい個性として受け入れることが大切です。

猫が臆病な性格になる原因5つ

クローゼットに隠れる猫

臆病な性格の猫は、決して珍しくありません。しかし、必要以上に臆病な場合は、一緒に暮らす上での懸念が考えられます。

どのようなことが原因で性格形成に関係しているのか、原因を詳しく見てみましょう。

1.子猫時代の社会化不足

猫の生後2〜7週は「社会化期」と呼ばれ、さまざまな経験をすることで環境への適応力が高まります。

この社会化期は、人間やほかの猫たちとの「穏やかな交流」が欠かせません。この経験が不足すると、他者に対して臆病になることがあります。

2.過去のトラウマや恐怖体験

子猫の頃の記憶に限らず、一度怖い思いをした猫は、同じような状況になることを避けようとします。たとえば、人から乱暴に扱われたり、予期せず事故やほかの動物から攻撃されたりしたことなどが考えられます。

飼い猫でも、家族同士のケンカを見て怖い思いをしたり、近隣での工事音に恐怖を感じたりすることもあるでしょう。

これらの怖い経験と関連付けられると、人に対して警戒心を見せたり、特定の音、モノ、環境を恐れるようになることがあります。

3.完全な環境の変化

猫は自分のなわばりを持ち、その中で生活する習性があります。そのため、猫の生活環境を変化させないことは、猫の飼い方の基本的な知識にもなっています。

たとえば、成猫の譲渡や長期入院などで飼い主さんや自分のニオイのある環境から完全に離れてしまう変化は、猫が臆病になってしまう要因のひとつにもなります。

ただし、転居や新しい家族(結婚や出産など)では、飼い主さんが一緒にいるので、しばらくすれば慣れることも多いでしょう。

4.遺伝的な性質

猫の臆病な性格には、遺伝も関係することがあります。個体差や生活環境などによって差はありますが、特にロシアンブルーやシャムなどは、品種として特に慎重な性格になりやすい傾向があるといわれています。

また、性格は親猫からも受け継がれます。臆病で心的な刺激に弱い性格の親から生まれた子猫は、同じように慎重な性格を持つ場合があるといわれています。

ただし、これらは経験の積み重ね次第で、変化していく可能性は大いにあるでしょう。

5.飼い主の影響

猫にとって、飼い主は環境の一部。家族の行動や感情を、日頃から敏感に感じています。そのため、飼い主が興奮しやすく頻繁に大声を出したり、イライラして怒りっぽい態度を見せたりしていると、猫は慢性的に不安を感じやすくなります。

もともとの性格にもよりますが、猫はストレスが溜まると、攻撃性が増すか臆病になるかのどちらかに分かれます。もし、愛猫がやたらと臆病な場合は、家族の普段からの態度も見直す必要がありそうです。

猫の臆病な性格が原因で起こるトラブル

逃げる猫の残像

飼っている猫が臆病な場合、単に怖がりだけでは済まないこともあります。恐怖や警戒心が強いと、特定の状況に過敏に反応してしまうからです。

その結果、次のような思わぬトラブルが引き起こされることがあります。

逃げ出しやすい

臆病な猫はパニックになりやすいので、自宅やキャリーバッグなどから飛び出してしまうことがあります。恐怖が原因で逃げ出してしまうと、自分から戻って来ないケースや夢中で飛び出して事故に巻き込まれる危険性があります。

攻撃的になる

恐怖心から引っかいたり噛んだりして、攻撃することもあります。特に慣れていない猫は手加減をしないので、猫も人も大けがをする危険があります。

健康問題への懸念

臆病な性格を克服できずにストレスを抱え続けると、過剰グルーミングや消化器系の不調などの体調不良にもつながり、健康面でのトラブルにもつながる可能性があります。

臆病な猫の飼い主ができること

ハウス型ベッドで寝る猫

猫の性格からのトラブルを防ぐには、猫の気持ちを最優先することと、可能な限り慎重に安心できる環境作りをすることが重要です。

猫が不安を感じたときに、隠れられる安全な場所を用意しましょう。ドーム型のベッドでも箱などでも大丈夫です。

そして、そこは飼い主でもあまり近寄らないようにすると、猫は自分だけの聖域のように感じて安心できます。掃除などは猫がいない時にさっとやってしまいましょう。

また、ふだんから静かに穏やかに暮らすことを心がけ、急な変化を避けることで猫の安心感を高められます。譲渡や入院など、緊急性・必要性に迫られた変化は仕方がありませんが、新しい環境には可能な限り段階的に慣れさせるとよいでしょう。

猫の臆病な性格も、生活環境や飼い主さんの愛情で改善して行ける可能性はありますので、焦らずゆっくり猫のペースで進めていきましょう。

まとめ

ドアのうしろから覗く猫

猫の臆病な性格は、さまざまな要因と関係しています。社会化不足やトラウマ、環境から遺伝まで複数が絡み合って形成されるのです。

猫の臆病な性格は、すぐに、あるいは完全に変えることは難しいかもしれませんが、理解を示しつつ、根気強く良い経験をさせてあげることで少しずつ改善できます。

臆病な性格も、その子らしい個性のひとつとして受け止めて、できる範囲でストレスの少ない快適な暮らしを目指していきましょう。


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