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猫には『畳』と『フローリング』どっちがいい?それぞれのメリット・デメリット


畳のメリットとデメリット

畳と猫

畳は、奈良時代から使われている日本特有の文化のひとつです。日本の気候にあわせて進化してきた畳は、当時から板の間(フローリング)の不都合を上手に緩和するために作られました。

畳には、調湿機能があり、湿気を吸収して適度に放出する効果があります。細かい編み込みによって適度なクッション性と防音性があるのが特徴です。現在の畳は、い草や和紙、樹脂などでできています。

畳の適度なやわらかさは、肉球や関節への負担が少ないことや、ゴロゴロ寝そべるのに適しているというメリットがあります。特に全身に毛皮を着ている猫にとっては、熱がこもらずムレにくいので、一年を通して快適に過ごせます。

畳のデメリットは、畳の目の隙間に微細なゴミやホコリがたまりやすいことです。掃除を怠っているとダニなどの温床になってしまうので、定期的に掃除機をかける必要があります。

また、い草や和紙の畳は水気に弱いため、猫が嘔吐した際に気付くのが遅れると掃除が大変です。猫によっては、爪とぎしてボロボロにしてしまうのもデメリットのひとつでしょう。

フローリングのメリットとデメリット

フローリングの床に転がる猫

最近の住宅は、人々のライフスタイルの変化から、フローリングの洋室が増えています。フローリングの表面は、撥水加工されているものが多く、水気に強い点が畳との大きな違いです。

また、フローリングのタイプにもよりますが、凹凸が比較的少ないため目地の間にゴミが詰まってしまう問題も軽減されます。

猫の抜け毛や飛び散った猫砂も取り除きやすく、掃除がしやすい点がメリットです。また、ひんやりした触感なので、暑いときに床におなかをつけて寝そべれば、涼しく過ごすことができます。

一方、フローリングは滑りやすいので、走り回って遊んでいると転倒して関節を痛める危険があります。

また、その硬さから、床下へ音が響きやすい傾向にあります。冬場には、かなり床が冷えることもあり、床暖房が入っていないフローリングは、猫にとってはけっして快適とはいえないでしょう。

畳とフローリングの上手な活用法

ゴザを敷いた洋室

畳にもフローリングにも、メリットとデメリットがありますので、どっちがいいかは、飼い主さんと猫との生活の仕方によって適切な選択がわかれるでしょう。

それぞれの良さを活かしつつ、もう一方の素材を取り入れてみてはいかがでしょうか。

洋室に畳の良さを取り入れる

洋室の部屋で畳を使ってみたい場合は、ユニット畳(置き畳)の利用がおすすめです。ユニット畳は、半畳ほどのちいさな畳なので、部屋全体に敷き詰める必要がありません。

使いたい一部分にユニット畳を並べるだけで、愛猫も飼い主さんも和の空間を楽しむことができます。

ただし、ユニット畳は、一般的に厚みと重さがあるため「敷きっぱなしは不便」という家庭には、あまり向いていません。

その代わり、い草カーペットがおすすめです。小さなサイズであれば、くるくると丸めて部屋の隅に避けておくことも可能なので、気軽に畳を楽しみたいときにとても便利です。

和室をフローリングのようにする方法

畳の和室をフローリングにしたい場合には、ウッドカーペットというものがあります。板材でできたカーペットで畳の上から敷き詰めるだけで、あっという間に洋室のように変身させることができます。

とはいえ、ウッドカーペットは6畳サイズで30kg前後あり、とても重たいので一人での扱いはかなり大変です。一度敷いて家具を置いてしまうと、撤去するのは至難の技。

本物の木材でなくてもフローリング調であればいいという場合には、木目調のクッションマットやジョイントマットを利用するという方法もありますが、樹脂製やコルクの素材のジョイントマットは、猫が噛んで誤飲し腸閉塞を起こしてしまう事例が多く発生しているのでおすすめできません。そういった点でも床材は誤飲リスクの低い木製のものを選ぶようにしましょう。

ただし、樹脂製やコルクの素材のジョイントマットは、猫が噛んで誤飲するおそれがあるため、あまりおすすめできません。できれば木製のものを選ぶようにしましょう。

まとめ

グレーの猫とフローリング

住宅の床材はどうしてもすぐに変更できないため、別のものを試したくなっても、すぐにできないことが多いものです。特に愛猫が畳で吐いてしまったときには「フローリングの方が掃除しやすい」と感じることや、冬に床が冷たくて畳の方が温かいと実感することがあるでしょう。

床材の選択は、猫の快適さと飼い主のライフスタイルをあわせて考える必要があります。畳もフローリングも、それぞれに長所と短所があるので「絶対にコレ!」といった完璧な選択肢をみつけるのはむずかしいかもしれません。

そこで両方の特性を残しつつ、部分的に取り入れることで理想に近い部屋を作ることができそうです。愛猫の反応も観察しつつ、お部屋作りをしていきましょう。


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