猫に嫌われるのは簡単!
『猫好きな人は猫に懐かれづらく、逆に猫嫌い、もしくは無関心な人は猫に懐かれやすい』というのは、よく耳にする話です。
猫は自分に対して馴れ馴れしい人に対しては警戒し、自分に対して危害を加えない人だと認めると安心するため、このような現象が見られるのです。
つまり、猫の気持ちを無視して自分の猫への愛情を押し付けると、簡単に嫌われてしまうということです。猫好きであればあるほど、猫に対する愛情を抑え、猫との距離をとったクールな付き合い方をしなければ、懐いてもらえないということです。
最も気を付けなければならないのは、猫が寝ている時だといえるでしょう。寝ている時の猫は無防備に見えますが、周囲への注意を怠ってはいません。ちょっとした刺激にもすぐに気付いてしまうのです。
一見すると熟睡しているように見えても、猫の睡眠はうとうとしている状態に近いことが多いです。また、1日の殆どを寝ているように見える猫ですが、猫の睡眠にはそれだけの時間が必要だということなのでしょう。
「寝ている猫」に絶対してはいけないNG行為
猫に嫌われてしまう行為や嫌われやすい人の特徴を把握したところで、ここからは「寝ている猫」に絶対にしてはいけないNG行為をご紹介します。猫が好きなのにどうも嫌われがち…と自覚がある方はぜひ参考になさってくださいね。
1.衝撃を与える
寝ている猫に対して、衝撃を与えてはいけません。
「衝撃」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、撫でたり寝床を動かしたりするのも衝撃のうちです。なぜなら、猫は寝ていても周囲への警戒を怠っているわけではないため、ちょっとした刺激も敏感に察知するからです。
加えて、猫はとても高感度なひげを持つため、かすかな刺激も敏感に感じ取ってしまうのです。
飼い主さんを信頼して安心して寝ていたのに、急に触られたり動かされたりすれば、いい気がしないのは、猫も人も同じです。
2.抱き上げる
猫が寝ている場所によっては、ちょっとどいてもらいたい、と抱き上げて別の場所に移したい場合もあるかもしれません。
しかし、安心して寝ていたのに、触られるだけではなく、抱き上げられて別の場所に移されてしまったら、機嫌が悪くなっても不思議はないでしょう。
3.大きな音を出す
猫は、薄暗がりの中でもよく見えますが、視力はあまり良くなく、人の近眼のような見え方だということが分かっています。
その代わり、猫は人よりもずっと優れた聴力を持っています。そのため音には敏感で、私たちにとっては普通の音量でも、猫には大きな音に感じるようです。
そのため、猫が寝ているそばで大きな音を出すことは控えた方が良いでしょう。
4.無理に起こす
猫は、1日の大半を寝て過ごしていると言っても過言ではありません。そのため、飼い主さんは猫と一緒に遊びたくなって起こしたくなるかもしれません。
しかし、寝ている時の猫は、おそらく遊びたいとは思っていないでしょう。
それは食事なども同じです。飼い主さんの都合で寝ている猫を起こし、何かをしたい時があるかもしれません。それでも万が一の場合を除き、寝ている猫はそっと寝かしておいてあげましょう。
5.捕まえて嫌がることをする
爪切りや歯磨きというような普段のお手入れを、どうしても嫌がってしまう猫は少なくありません。動物病院に行くのを嫌がるのも、猫ならごく普通の反応です。
猫は、自分が嫌がることをしようとしている飼い主さんの気配を察知して、近寄らなくなり、また飼い主さんが近寄るとさっと逃げてしまいます。
そのため、寝ているときに捕まえて洗濯ネットに入れ、嫌がるお手入れをしたり動物病院に連れて行ってしまえば良いと考えるかもしれません。
しかしこの作戦は、最初は成功しても、二度目はないと思います。なぜなら、そのような経験をした猫は、以降は寝ながら飼い主さんの気配を警戒したり、飼い主さんの手の届かない場所で寝たりするようになるからです。
つまり「飼い主は寝ている間に自分に対して嫌なことをする人だ」と判断され、愛猫からの信頼を失うことにつながるのです。
猫に好かれるために心がけること
こちらから猫に近づいていくと、大抵の場合、猫は嫌がってひらりと身をかわしてしまいます。
猫と仲良くなりたい場合は、こちらから近寄るのではなく、猫を意識せずに暮らすことが一番です。その内に「この人は自分に危害をくわえない」と認めてくれて、猫の方から近寄ってくるようになるでしょう。
愛猫との仲が縮まってからも、基本的には『猫の方から甘えてきたタイミングで一緒に遊ぶ』という接し方がおすすめです。
もちろん必要なお世話はこちらからしなければなりませんが、それ以外は猫本位に過ごさせてあげることが、猫に好かれるための秘訣です。
まとめ
寝ているときにちょっかいを掛けられていい気がしないのは、人も猫も同じです。
ましてや猫は、人よりも高感度な聴覚や触覚を備えているため、寝ていてもちょっとした刺激を敏感に察知します。
意図しない刺激を猫は好みません。寝ている時に猫に余計な刺激を与えてしまうと、猫に簡単に嫌われたり、嫌われないながらも信頼度が下がったりする危険性があります。
猫からの信頼を崩したり、猫に嫌われたくないのであれば、「寝ている猫」には近寄らずに遠くから見守ってあげることをおすすめします。
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