猫を多頭飼いされている方は、よく「猫団子」の写真をインスタにアップしていることがありますよね。
猫同士がくっついて寝たり、同じポーズをしたり、フードを分け合って食べるなど、お互い仲良くする姿を見るのは飼い主の幸せ。気持ちがほっこりしますよね。
しかし猫は単独で行動する孤高のハンター。特に大人に成長した猫は、メス同士が子育てをする場合を除いて、あまり他の猫と接触して行動することはありません。
猫が他の猫と仲良くくっついたりするのは、もしかして飼い猫だけの特有の行動なのかも?
今回は、猫が他の猫とくっついて寝たり、ご飯をシェアする理由について調べてみました。
■猫がくっついて寝る理由とは
「うちのオス猫、ランは母がコタツに入るとすかさずコタツに潜り込んで母に体をぴったりくっつけて寝るのがお気に入りです。」
猫は子猫時代は常に母猫や兄弟猫と体を密着させています。まだ自分で自立する前の子猫の時期は、誰かにくっついていることで安心感が得られるからだと言われています。
しかし大人の猫になってからも仲間の猫とくっついたり、もしくは飼い主さんに密着してねたがる理由の1つは、寒さ対策が考えられます。猫は寒いのが苦手ですから、暖かい体温に密着させたがるのは、愛情ではなく合理的な欲求からかも?ちょっと残念ですね。
しかし猫同士、もしくは飼い主さんと体を密着させているときに、お腹を上にして寝ている場合は、かなり無防備な状態です。
これはそばにいる人を信頼している証しです。外敵に襲われる心配がないときにこのようなポーズをすると言われています。
■猫同士がフードを分け合って食べる理由とは
「我が家の2匹の猫、青と空はとても仲良し。大好きなおやつをフードボウルに入れてあげると、1匹が食べて顔をあげるとすかさずもう1匹が顔を突っ込んで、あ・うんの呼吸で上手に半分ずつ食べています。」
子猫時代は、猫は他の兄弟猫と母猫のおっぱいを分け合いますが、大きくなってから野生の猫がフードを分け合ったり、一緒に獲物を捕るために協力しあうことはありません。
猫同士がフードを分け合って食べるのは、毎日たっぷりとフードをもらえる環境が当たり前だから。
食べ物の心配がないという安心感があるので、他の猫とフードを分け合うことができるのだそうです。
■猫同士が同じポーズをする理由とは
「いつも同じ猫ベッドにちょこんと座り、窓の外を眺めるミミとクー。同じ場所、同じポーズ、同じ行動といつもシンクロで過ごしているのでまるで双子のよう?思わず笑ってしまいます。」
猫に限らず、動物同士が相手と同じポーズをするのは、「私たち、仲間だよ」というサインです。室内飼いで多頭飼いされている猫同士でこのような行動をする場合は、相手とうまくやっていきたいという行動の表れ。
仲が良い猫は、お互いにお互いの体をグルーミングすることもよくあります。感覚的には「自分のモノ=こいつのモノ」「こいつのモノは自分のモノ」という感覚でくっついて同じポーズをしてしまうのかも。
猫同士が同じポーズをするのは、トラブルを防いで、お互いの仲間意識を伝え合う行為なのだそうです。
■最後に
猫同士が喧嘩をせず、むしろ相手とくっついて仲良くしようとするのは、野生の猫では考えられない行為だそうです。
野生の猫は、自分の縄張りに他の猫を侵入させません。もし、縄張りが重なる場合は、要所要所にマーキングをして自分の存在を相手に知らせ、お互いにかち合わないように、行動を規制するのだとか。
飼い猫が、他の猫と同じ空間を仲良く共有できる理由は、食べ物に不自由しない環境だから。猫が縄張りを作るのは、餌の確保のためですから、そもそもご飯をたっぷりもらえる環境で暮らしていると、闘争本能が低下するのはよくわかりますよね。
猫は喧嘩をするのは苦手な性格。同じ空間で暮らしていると、無駄な争いを避けて上手に暮らそうとします。
たとえば、相性の良い同士なら全ての場所(家の中)を共有します。相性が良くない猫同士の場合は寝床以外の場所を共有します。
寝るときに体をくっつけて寝る猫同士は、本当に仲が良い証拠です。邪魔しないようにしたいですね。