家のチャイムが鳴っただけですっ飛んで隠れてしまう猫。怖がりでビビリな猫は多いといいます。
そもそも猫は、見知らぬものを警戒する性質を持っています。しかしその一方で見知らぬものに近づいて調べたいという好奇心も旺盛なのです。
猫が苦手な来客とスムーズに対面させるには?まずは飼い主さんの助っ人が必要です。今回は、来客嫌いの怖がりな猫をなるべくスムーズに対面させる5つのポイントをご紹介します。
■何も「しない」ことが重要
来客が来るからと特別に何かをする必要はありません。むしろ何も「しない」ことがポイントです。
飼い主さんが神経質になったり、バタバタと焦っていると、その気持ちが猫に伝わってしまいます。また、来客にも何も「しないでもらう」のがベターです。対面するかしないかは猫の自主性に任せましょう。
猫がまるでそこにいないかのように振る舞ってもらうことが猫を安心して来客と対面させるポイントなのです。
よく猫好きな来客から、「猫を見せて」と言われて隠れている猫を抱っこして会わせるのは最悪のパターン。知らないうちにそっと猫の方から寄って来るまでは知らんぷり、これが基本です。
■普段から来客に備えた環境を作っておく
猫が隠れたいときに隠れられる場所を普段から作っておきましょう。接客する部屋から離れた部屋のドアを開けておく、猫が入っても差し支えない程度に押入れを常に開けておく、家具の間に隙間を作っておくと良いでしょう。
また、接客をするリビングなどに猫のトイレを置いていると、猫は接客中はトイレに行けずに我慢してしまうことも。
フードや水の場所も重要です。来客がいても、猫の基本的な環境は壊さないように配慮してあげましょう。
■来客のこんな行動はNG!
猫は来客の荷物や体についている「知らないニオイ」を警戒します。自分のテリトリー内に知らないニオイが入って来たら、納得できるまでチェックしないと安心できません。
来客のバックや荷物を猫がそっとやってきてクンクンしたら、「ダメ!」などと大声をあげて取り上げるのは禁物です。
そしてやっては行けないNG行為として
・猫の背後から触ろうとする
・猫の頭の上から手を出す
・猫に大きな声や身振りで近づく
のはやめてもらいましょう。
■猫好きの客に「猫に会わせて」とお願いされたら
愛猫が隠れているのに、「猫を見せて~!」と言われたら困ってしまいますよね。そんな時は愛猫が怖がりだということを説明し、「知らんふりをしていると、そのうち出て来るかも」と答えて様子を見てはいかがでしょうか。
大切なのは、お客よりも猫の気持ち。猫は一度怖い思いをしたら絶対に忘れないと言います。もしどうしても猫を見せたいなら、猫の好物を活用するのも効果的。
毎回、来客があるたびに猫が大好きなおやつを与えるように習慣をつけておくと、猫は「来客がいると好物をもらえる」と学習します。
来客に良いイメージを持つようになるでしょう。猫の様子を見ながら、来客から猫におやつを与えるようにしてもいいかも知れません。
■猫が受け入れやすい客と苦手な客とは
一般的に、猫が気にいる客には共通点があります。それは静かで慎重な人。つまり猫のような人と言えるかも。
猫が受け入れやすい客のタイプとして
・静かにゆっくりと話す
・やや高めで優しい声で話す
・大きな足音や物音を立てない
・急なジェスチャーや荒々しい動きをしない
・慎重に行動し、不用意に音を立てない
ことが挙げられます。反対に苦手としやすいタイプは、
・声が大きい人
・足音が大きく、ドタバタと歩く
・動きが予測できない
・ものを落とす、振り回す(赤ちゃんなど)
・香水や化粧品のニオイのきつい人
などが挙げられます。
■最後に
来客が嫌いな猫のために。飼い主さんができることは、あくまでも自然体でいること。飼い主さんが緊張していると、猫はすぐにそのオーラに反応します。
愛猫は怖がりだからどうしよう、という飼い主さんの不安を、猫は「恐怖」と勘違いしてますます警戒してしまうことも。
猫も人も自然体で過ごすこと。猫が近づくまではこちらからアクションを起こさないこと。この2つは覚えておいてくださいね。そうすれば、もともと猫は好奇心の塊ですから、来客を怖がらないようになるはずです。