穏やかに愛猫を撫でている時の突然の攻撃。ある雑誌の読者アンケートによると、「愛猫があなたを噛むことがありますか?」という質問に対して、「たまにある」と答えた人は46.7% 。「よくある」と答えた人は27%でした。
そして「愛猫はあなたを引っ掻くことがありますか?」という質問に対して、「たまにある」と答えた人は29.3% 。「よくある」と答えた人は7.4%。なんだかみなさん、理不尽な扱いをされているようです。。。
一見気まぐれに見える猫の攻撃行動ですが、実は猫なりに理由があるようです。今回は、猫が噛んだり引っ掻いたりするときの気持ちとその時の対応について、4つのパターンをご紹介します。
■撫でている時の突然の攻撃
これは私もしょっちゅうやられます。この、撫でられて気持ちよさそうにしている時の猫の突然の攻撃は、「愛撫誘発性攻撃行動」と呼ばれ、多くの猫がとる正常な行動です。
一般にこの攻撃は引っ掻くよりも噛むことが多いよう。攻撃する理由は詳しくはわかっていませんが、許容時間を超えるとほぼ反射的に攻撃するようです。
愛猫の「攻撃前のサイン」を見極めておきましょう。主なサインは下記の通り。
・シッポがピクピク動く
・撫でる手を気にして見ている
・瞳孔が開く
・体がこわばる
・爪が出る
などなど。撫でている時にこれらのサインが現れたら撫でるのをやめさっと手を引っ込めましょう。なかなかスリリングですが、これも猫との楽しいコミュニケーションタイム。猫が撫でられるのを嫌っているわけではないようなので、愛猫の様子を見ながらチェックしてみてくださいね。
■遊びの途中で興奮して攻撃
猫じゃらしなどで楽しく遊んでいたら、突然猫が襲いかかってきた!という恐怖体験、あなたはしたことがありますか?
人間から見ると遊びでも、猫から見たらハンターの本能を満たす狩猟モードになっていることもあります。猫が思わずエスカレートして興奮することは当たり前の反応。こんなときは逃げるが勝ちです。
猫に攻撃されたときは、大声を出したり、猫を押さえつけてはいけません。おもちゃを投げて猫の気をそらし、ほかの部屋に移動しましょう。なるべく音を立てず、そっと逃げるのがポイントです。
しかしあまりに攻撃が激しい、何度もやる場合は他に原因があるのかも。病気やストレスが原因かもしれません。ひどい場合は獣医の先生や行動治療の専門家に相談してみてください。
■構って!の意思表示
突然走ってきて、足をカプッと噛んで去って行く猫。飼い主さんからみたら、「何もしてないのに……。」というあまりにも理不尽な行動ですが、これは、猫も「構って!」「遊ぼうよ」という合図。
日常生活の中で、飼い主さんを噛んだり引っ掻いた時に思い通りになった経験のある猫は、構って欲しい時にこのような攻撃行動を取ることがあります。
また、ご飯、おやつの催促のこともあります。朝起きたときだけ、など時間帯が限られているならその時間帯は猫を部屋に入れないなど、攻撃されない環境を作ると良いでしょう。
つい根負けして猫のいいなりになってしまうと、これが習慣になってしまうかも。我が家の愛猫も、甘えるような感じで背中を伸ばし、上目遣いにニャーンと鳴きながら私の足を噛むことがあります。
あまりの可愛さについつい、と許してしまうので、猫の下僕、と思われるのでしょうね。
■決まった時間に攻撃
猫あるある、と言われる猫の真夜中の運動会。ある決まった時間になるとスイッチが入ったように興奮したり、決まった時間に飼い主さんを起こそうとして噛んだりする猫がいます。
猫は割と時間に几帳面。毎日同じ時間に同じような行動をすることはありませんか?このような場合は、猫がお腹がすいてご飯の催促、というようなおねだりのこともありますが、運動不足や刺激不足からこのようなことをする場合も。
仲間がいない、1匹だけで室内飼いされている猫は、飼い主さんだけが遊び相手。しかし昼間1匹で過ごしているとしたら、ちょっとつまらないかも。
遊ぶ時間を増やしたり、キャットタワーを設置するなど、遊ぶ環境を整えてあげると良いでしょう。
いかがですか。愛猫の突然の攻撃。それはあなたに伝えたいことがあるよ、という猫からのサインです。何が言いたいのか、飼い主さんは良く考えてあげてくださいね。