上がって欲しくない場所に飛び乗る、人に噛み付く、ソファーにマーキング……。あなたは愛猫のこんな行動に、どう対応していますか?
猫の困った行動、イタズラをやめさせるコツは、猫の習性を飼い主さんがまず理解すること。あなたが困った、と感じる行動は、猫にしてみれば「やって当然」の習性の可能性があります。
飼い主の対応次第で愛猫の悩みは解決できます!今回は、そのルールとポイントを3つ紹介しましょう。
■猫の習性は変えられないと理解しよう
どんな動物にも生まれ持った習性や行動の決まりがあります。それは変えられない「癖」のようなもの。
猫の困った行動をやめさせたいなら、猫の習性を理解し、その習性を邪魔してはいけません。むしろ積極的に行動できるように思い切りやらせる必要があるのです。
猫は習性を封じられるとストレスを感じて問題行動を起こしがちです。高いところに登ると安心するのは猫の習性ですが、飼い主さんは高価な食器棚の上に飛び乗るのは愛猫の困った行動と考えがち。
それなら、「上がって欲しくない場所には物理的に行きたくなくなる工夫をする」そして「猫が思い切り上がれるような代わりのものを用意してあげる」こと。これで猫の悩みは解決できます。
猫の困った行動は、飼い主さんの対応次第で解決できます。猫を叱るよりも、飼い主さんが猫の環境を改善すること、猫が困っていることを見つけ、解決することが何よりの解決方法なのです。
猫は飼い主さんへの依存度が低いため、頭ごなしに叱ったり怖い思いをさせると、自分の行いを反省せず、飼い主さんを「怖い人」と認定してしまうかも。
今回は、愛猫にやって欲しくないことを学習させるための3つのポイントをご紹介します。
①猫の困った行動には一貫した態度で
猫が困った行動をしている時、ある時は叱らず、ある時は大声で怒鳴るなど、その時々で飼い主さんの態度が違っていると、猫は自分の行動が「いけないこと」だと認識できません。
どうして今飼い主さんはすごく怒っているの?とむしろ混乱してしまうでしょう。するとますます愛猫は困った行動をするようになってしまうかも。
猫を混乱させないために、猫が困った行動をしたら一貫した態度で対応することが大切です。そして家族みんなが同じ対応をして、「ダメなこと」を猫にきちんと覚えさせてくださいね。
②いけないと教える時は普段使わない言葉で
「こら!ダメでしょ、カイちゃん!」のような、普段から猫とかわしている会話のような態度で猫を叱っても全然意味がありません。
猫は怒っている人をみて、なぜ怒っているのか「推測」することができません。ですから「ストップ」とか「ノー!」など、普段使わない言葉で猫を驚かせ、猫に「いけない」ことをしたと学習してもらいましょう。
そしてイタズラを猫がした時にその言葉がストップの合図になるように、家族間でも言葉を統一しておくことも大事なポイントです。
③イタズラは現行犯で対応する
猫に「いけないよ!」を学習させるには、猫のイタズラや困った行動と、それをやめさせる言葉を猫が関連づけて覚えてくれなくてはいけません。
猫がイタズラをしている現場を発見したら、即対応しましょう。「ストップ!」「ノー!」を猫が覚えてくれれば、イタズラは現行犯で対応できます。
猫がイタズラをしてしばらく経ってからNGワードを発しても、猫は過去の行動と今の言動を結び付けられません。
愛猫のイタズラは現行犯で対応する、これは大きなポイントです。
■最後に
いかがですか。愛猫の困った行動、イタズラにはちゃんと理由があるはず。この飼い主の3つの対応をすることでお互いストレスフリーになれるかも知れません。
しかし例外はあります。猫の「スプレー行動」は猫の習性であっても、トイレ以外の場所でオシッコをするスプレー行動にはストレスや不安が原因かも知れませんから、この3つのポイントを当てはまりません。
「スプレー行動を直そうと猫の本質の悩みを解決ぜずに放置したまま何度も叱って言い聞かせていたら、猫が心理的に追い詰められて飼い主さんに襲いかかった。」
というエピソードもあります。
猫の習性とストレスになることをしっかり頭に入れて、その上でして欲しくないことを猫に伝えてくださいね。