2017年現在の猫の平均寿命は15.6歳。猫の15歳は人間に換算すると76~80歳の間くらい。立派なシニアの仲間入りです。
猫も人も、高齢になると増えるのが「がん」や「認知症」という病気です。特に認知症は体の異常よりも行動の異常が増えることでわかる、とても厄介な病気と言えるでしょう。
脳の老化に伴って生じる行動の変化を、医学用語で「認知機能不全」と呼びます。高齢の猫を病院に連れて行ったとき、そういう病名をつけられたら「認知症」ということ。
今回は、猫の認知症のサインとみられる具体的な10の行動についてご紹介しましょう。
①知っている場所で迷う:トイレの場所、ご飯の場所がわからなくてウロウロするなど
②飼い主さんが名前を呼んでも反応しない:これは認知症の場合と老化で耳が遠くなった場合が考えられます。
③飼い主さんや、他の同居している動物と関わろうとしない:猫同士の遊びに加わらない、飼い主さんのおやつにも反応しないなど
④夜間に起きて鳴き続ける:これでもしかして認知症?と疑う飼い主さんは多いようです。
⑤過去に学習したことができない:トイレでない場所で粗相をしたりします
⑥動きが鈍くなる、または反対に活動的になる:これは猫によって現れる行動が違います
⑦縄張りを見張らなくなる:毎日行っていたパトロールをしなくなるなど
⑧毛づくろいなどに無関心:前は毎日行っていた爪研ぎ、毛づくろいをしなくなって毛艶もパサパサに
⑨食事量が減る:これは高齢の猫によくみられる行動です。
⑩意味のない反復行動をする:ぐるぐると回ったり、同じところを何度も往復するなど
この10個の行動のうち、半分以上が当てはまる高齢な猫の場合は認知症かも知れません。病院で相談してみると安心です。
■猫が認知症になったら
病院に連れて行き、愛猫が認知症と判断されたら、他にも身体能力を低下させる病気になっていないかを調べてもらうと良いでしょう。慢性腎臓病、変形関節炎、高血圧や糖尿病などのリスクも考えられます。
高齢の猫の認知症対策として、室内の散歩、おもちゃ遊びなど、積極的に猫と関わる時間を増やしてください。脳を刺激することを意識的に行うことが、愛猫への認知症対策の一番のポイントです。
■ベットにもなる爪研ぎ「バリバリボウル」
寝ている時間が多くなる高齢の猫。少しでも刺激を多くしたいなら、ベットにもなる爪研ぎ「バリバリボウル」がオススメです。
猫の体にフィットするすり鉢状の形、爪研ぎ部分は取り替えが可能です。このベットをいつもの猫のお昼寝場所に置いてみてください。
ベットかな?爪研ぎかな?猫はきっと興味を持ってくれるはず。毎日の生活にちょっとした変化をつけることも、猫の認知症にはとても有効です。
(今回の記事は、「猫と私の終活手帳・服部幸/トランスワールド」を参考にさせていただきました。)