猫は基本的に無口な生き物。仲間同士で鳴き声でコミュニケーションを取るのは稀です。大体子猫時代と発情したり喧嘩をするときだけでしょう。
猫が飼い主さんに可愛く「ニャー」と声をかけるのは、飼い主には「音」を出さないと反応しないとわかっているから。そして大抵の猫は自分から用がないとそばに寄って来ません。全身で喜怒哀楽を現す犬と違って、猫は分かりにくい、と言われるのもそんな習性があるからかも?
しかしそんなツンデレな猫でも、日常のちょっとした悩みは飼い主さんに気がついて欲しいはず。
病気じゃないけど、もうすこしこうして欲しいかも…。もしかしたら猫が感じている、飼い主さんが気がつきにくい猫の悩みについて調べてみました。
■首輪の鈴が「うるさいニャ」
鈴がついている首輪をしている猫は、自分が動くたびに「チリンチリン」と耳のそばで音が鳴っています。
もともと狩猟動物の猫は、音を立てずに忍び寄り型の狩の名人。それなのに、動くたびに自分の存在を知らせる音が鳴る生活は、ストレスに感じるのではないでしょうか。
猫の聴覚は人間の5~6倍も優れているといいます。人間の可聴域をはるかに超える高周波の音を捉えられ、耳を180度の方向まで動かせる猫にとって、首輪の鈴が「うるさいニャ」と感じるであろうことは容易に推測できます。
子猫時代から付けている場合は慣れているかも知れませんが、基本的に考えると猫の首輪の鈴はあるよりもない方が望ましいと言えるでしょう。
■お尻がかゆいかも
長毛な猫によくみられる行動ですが、猫がお尻を床につけて移動している姿を見かけたことはありませんか?
猫はトイレの後、便のキレが悪かったりすると床をトイレットペーパーの代わりにして擦り取ろうとします。
しかしお尻は綺麗なのに、このポーズをする場合は、お尻の肛門嚢という部分に違和感を感じているのかも。
猫の肛門嚢は、時計を肛門に見立てて4時と8時の方向に2つある袋のことです。この肛門嚢は細い管で肛門に繋がっています。
シニアの猫に特に多いのですが、高齢になるとこの管に分泌物が詰まりやすくなります。詰まると猫はむず痒く感じるようで、度々お尻を床に擦り付けるようになります。
この肛門嚢は動物病院で絞ってもらえますが、コツがわかれば飼い主さんでも詰まった分泌物を絞れるようになります。動物病院で相談してみると良いでしょう。
いかがですか。ちょっと飼い主さんは気がつきにくい、猫の悩み。特に首輪についた鈴は、気がつかない飼い主さんは多いような気がします。
言葉をしゃべれない猫と、会話しないと意思の疎通ができない私たち。やはり猫の悩みは飼い主が気がついてあげたいですよね。