180度も動くという猫の耳。寝ている間もレーダーのようにピクピク動きますよね。わざと買い物袋をシャカシャカさせるとすぐに顔を上げてこちらを見ます。猫は本当はのんびり昼寝をしているわけじゃないのね、と実感。
そんな猫にとって最も大切なパーツである耳に「赤いブツブツ」や「円形脱毛」を発見したら大変です。今回は、特に夏に起こりやすい猫の耳トラブルについてご紹介しましょう。
■猫の耳が円形に脱毛したとき
「子猫のとらじろうの片耳の後ろが丸く脱毛してしまいました。病院へ連れて行くと原因はまさかの「カビ」。投薬治療で1ヶ月ほどで完治しました。」
猫の耳周りの病気で意外に多いのが、水虫と同じカビが原因で起こる「皮膚糸状菌症」という病気です。
カビの1種である「糸状菌」を持った猫と接触したりすることで感染します。免疫力の弱い子猫やシニアの猫が発症しやすい傾向があり、頭部に症状が出やすいという特徴があります。
この事例のように耳の後ろが丸く脱毛することがある病気です。
■猫の耳に赤いブツブツ!
「うちのちーたは完全室内飼いでワクチン接種はしていません。ところが数日前からしきりに頭を降って耳を痒がるので調べたところ、猫の耳に赤いブツブツが!慌てて病院へ連れて行きました。原因はなんと「蚊アレルギー」。ビックリしました。」
夏に多いのがヤブ蚊やゴキブリ。完全室内飼いでも容赦なく襲ってくる嫌な奴です!猫は全身被毛に覆われているので蚊に刺されにくいと思いがちですが、鼻や耳を蚊に刺されるケースはよく聞きます。
猫も人間同様、蚊に刺されると激しいかゆみに襲われます。病院では症状を和らげるためにステロイド剤を投与されることもあるそうです。
■猫の耳が赤くなった

「ベランダで転寝をするのが大好きなラッキー。しかし夏から秋にかけて耳が少し赤くなります。猫も気になるのか引っ掻くために耳から出血、病院で診察してもらったところ「日光過敏症」だと言われました。」
「日光過敏症」は腫れや脱毛、かゆみといった症状も出る「紫外線」が原因でかかる病気です。毛の薄い猫の耳の後ろに症状が出やすく、ほんの数十分日光に当たっただけでも先端が赤くなってしまうこともあるそうです。
症状が軽い場合は抗炎症剤での治療が一般的だそうですが、ラッキーちゃんのように出血するような場合は抗生物質を投与されることもあるそうです。
いかがですか。実は怖い夏の日差し。猫は日向ぼっこが好き、という認識はちょっと考えた方がいいのかも。カーテンやすだれなどを使って、夏は特に強い日差しの当たりすぎには注意しましょう。
猫にとって耳はとても大切な器官。少しでもおかしいと思ったら、すぐに動物病院へ連れていって上げてくださいね。