ショートやロング、ストレートや巻き毛など、猫の毛並みにはバリエーションがあります。現在の猫の品種はおよそ50種類。自然発生した品種が20種類、突然変異で生まれた品種がおよそ10種類、人工的に生み出された、人為的に発生した品種が20種類です。(諸説ありますが)
猫の品種は、「猫の毛色」「猫の毛斑」「被毛の長短」「尻尾の長短」で決まります。それでは猫の品種はどのように生み出されるのでしょうか。
■猫の品種:自然発生タイプ
「長崎県には尾曲りの猫が多い」というように、猫はその土地の気候風土に合わせて成長します。すでによりよく生き抜くための気質を持っています。
例えば、シャム猫、メイン・クーン、アビシニアンなどはその土地ならではの気質を備えた自然発生した品種です。
それぞれの特徴的な容姿を「品種」として固定したためにいわゆる純血種と呼ばれ、その出身国を代表する猫となっています。
■猫の品種:突然変異タイプ
尻尾が極端に短い、足がとても短いなど、偶然生まれた猫の特徴を固定して計画的に繁殖させた猫を突然変異タイプといいます。
しかし耳が垂れているスコティッシュ・フォールドのように、自分の持つ珍しい特徴は、同時に自然発生的に「遺伝性の病気」になることがあります。
猫ブームに踊らされて、専門的な知識を持たずに安易に純血種を家族に迎えると、遺伝性の病気が発症した時に大変です。
猫を飼う前に少しでもいいので、自分が飼いたい猫の飼育方法はチェックした方が安心です。
■猫の品種:人為的に発生したタイプ
猫好きの中でも人気が高いヒマラヤン。しかし実はこの猫はシャムネコとペルシャ猫を交配させてできた人為的に発生した猫種です。
人間が長い年月をかけて「自分の理想とする猫」として作った猫ですから、こちらもいわゆる高級とされる猫が多いのが特徴です。
■猫の品種:日本のオリジナルタイプ
昔ながらいる、日本の環境に適応して変化してきた猫を「日本猫」として品種の1つにあげられています。
元々は1950年代、シャム猫やペルシャ猫などが日本に輸入され、日本猫とのミックスが急増しました。
三毛猫やずんぐりした短足の猫などは日本猫独特の特徴ですが、現在はミックス同士の雑種が急激に増えているため、純粋な日本猫はいないともいわれています。
いかがですか。猫の品種。はるか昔のエジプトでは猫は「神」として崇められ、猫が死ぬとその飼い主と家族全員が、自分の眉毛を剃って喪に服したともいわれています。
日本でも元々は高貴な人物しか買うことができなかった猫。その神秘的なスタイルは品種を改良してもなお、変わらずに人を魅了し続けています。