「3年間猫と一緒に暮らしていますが、1度も抱っこをしたことがありません。」
こんな飼い主さんは、決して珍しくはないようです。
愛猫との楽しい暮らし。猫がいるだけで幸せ、という気持ちに偽りはありませんが、しかし全然触らせてくれない、抱っこしようとすると逃げる、という
「家庭内ノラ猫」
状態がいつまでも続くと、飼い主はやはり心が折れますよね。
猫にとっても飼い主に触られることはメリットがいっぱい。爪切りやブラッシングなど、お手入れが楽になりますし、毎日猫に触っていれば、体の異変にすぐに気がつきますから、病気の早期発見にもつながります。
何よりもスキンシップを取ることで、猫も飼い主も絆が深まります。お互いに幸せホルモンが分泌されて健康増進効果も期待できますよね。
過去にいじめられた経験があるなど、猫にトラウマがあるとなかなか警戒心が消えませんが、飼い主が努力をしなければ、猫との関係は前進しません。
触られ嫌いの猫をなんとか慣らす方法、今回は徹底解説していきます。
■コレが基本!先ずは指1本から
知っている方は多いと思いますが、猫の顔の前に指を差し出すと、どんなに触られるのが苦手な猫でもついついクンクンと匂いを嗅いでしまいます。
①先ずは愛猫に指を1本突き出して、匂いを覚えてもらいましょう。
②猫が指を嗅いだら、そのままスッと猫の体を触ります。動きが素早いと猫が警戒してしまうので、焦らずゆっくり行ってください。猫が嫌がったら①に戻ってください。
③猫が②を嫌がらなくなったら、指の数を増やして行きましょう。指2本がOKになったら次は3本、4本と徐々にステップアップして行き、最終的には手のひらで猫の体を触ってみてください。
■こんな方法もおすすめ!
猫に手のひらを見せて抱っこしようと近づくと、猫は「捕獲」されるのと勘違いして不安に感じてしまうようです。
猫がリラックスしている時に手の平ではなく手の甲を近づけてそっと撫でてみてください。
また、猫が自分よりも高い位置にいる時に、猫よりも低い位置から手を伸ばしてそっと触ったり、猫の正面からではなく、横からそっと撫でてみるのも方法の1つです。
いかがですか。猫に触るときは猫の気持ちを最優先に考えてください。猫は足の裏がちゃんと地面に着いた「ふせ」のような姿勢だと、いつでも逃げられるので触りやすいと言えます。
絶対にNGなのは、人間はやりやすい、猫の腕やお腹を持ち上げて猫をぶら~んと抱っこする方法や、いわゆる「赤ちゃん抱っこ」です。猫を赤ちゃんのように上から正面切って見つめる行為は猫を不安にさせてしまいます。
猫を触るときは目をじっと見つめたり、上から見下ろすと非常に怖がります。猫が嫌がった場合はすぐに止めることも大切。じっくり、ゆっくり、時間をかけて猫との距離を縮めていって下さいね。