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多頭崩壊を無くそう!全国に広がる「多頭飼育届出制度」



じわじわと全国に広がっている「多頭飼育届出制度」あなたはこの制度を知っていましたか?



この制度は保護犬猫活動をしている人達の悲願、動物の最低限の生活を保証してくれる、とても大切な制度です。



平成26年10月1日、「埼玉県動物の愛護及び管理に関する条例」の改正により埼玉県でも(やっと)この「多数飼養届出制度」が認められました。



千葉県では2015年からすでに始まっていたこの制度、埼玉が決定したということはいよいよ東京でもこの制度の施行が近づいているのでは?



今回は、この「多数飼養届出制度」についてご紹介しましょう。



 

■「多数飼養届出制度」とは






出典



マスコミで時々話題にあげられる「犬屋敷」や「猫屋敷」無責任な飼い主、ブリーダーにより、飼育できない数にまで犬や猫を増やしてしまう人たちが後を絶ちません。



私が代々飼っている犬は全て「多頭崩壊」によってレスキューした犬です。チワワのモモは栃木県の山中で、16匹の兄弟とともに糞尿まみれになって庭先に放置されていました。



夜半に雪になるという寒い夜、真夜中に飼い主から強引にレスキューしましたが、診察してくれた獣医の先生によれば、後1日遅れていたら死んでいただろう、と言われました。



「ブリーダーは免許制に」「ブリーダーは獣医師のみ」



というのが保護ボラの長年の悲願ですが、この「多数飼養届出制度」はこの悲願に一歩近付いた取り組みです。



市区町村で少し内容は変わりますが、この制度により、10頭以上犬や猫を飼っている人は届出が必要になります。



埼玉県の場合、届出をしない、または虚偽の届出をした場合は、3万円以下の罰金(過料)となっています。



現在は埼玉県・千葉県・茨城県・滋賀県、大阪府、山梨県などがこの制度を採用しています。



 

■多頭崩壊させる人は再犯しやすい








一人で50頭、80匹の犬や猫を飼うことは可能でしょうか?普通に考えたら絶対に無理、帰って不幸な動物を増やすだけだとわかるはず。



しかしなぜか



「猫が好きだから」



「寂しいから」



「ブリーダーになりたいから」



という身勝手な理由で、犬や猫を繁殖させてしまい、最後には世話ができなくなって近所から通報され、犬や猫をレスキューされる羽目になります。



この多頭崩壊(アニマルホーダー)、ほとんどが女性です。最初は猫を助けたいという優しい気持ちを持っていたのかもしれません。しかし一体なぜ、崩壊するまで数を増やしてしまうのでしょうか。



詳しいことはまだわかりませんが、このアニマルホーダーは再犯率が高いため、海外では精神的な疾患との関連が指摘され、研究が進んでいます。



アニマルホーディング研究評議会(Hoarding of Animals Research Consortium - HARC)によると、アニマルホーダーは、76%が女性、46%以上が60歳以上、50%以上が一人暮らし、そして、60%以上が問題を解決できない放棄状態だったと言います。



動物の世話をできない人はネグレクトにあたります。動物虐待として100万円以下の罰金です。



私も犬や猫が大好き。いつアニマルホーダーになるかわかりません。だからこそ、この制度がより厳しい罰則とともに全国に広がることを願っています。
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