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ネコは自分の死期が分る?ペットは自分が死ぬ時を調節できるのかも…。



愛猫の死。考えるだけで涙が出そうになりますよね。



私の母はお産の失敗で死んでしまった三毛猫のタマのことが今でもトラウマになっています。30年たった今でも、三毛猫を見るだけでも辛いといいます。



私が子供だった頃、自宅の庭に比較的大きなガレージがあり、そこが近所の野良猫、家ネコ達の格好のサロンになっていました。



毎朝ガレージに猫のご飯を用意しておくと、どこからともなくワラワラと猫がやって来ます。その中で人懐っこく、家の中に入ってくる猫を一応「自分の家の猫」扱いをしていましたが、昔はネコは完全室内飼いではなかったので、うちの猫もおそらく「複数の家の猫」として生きていたかも知れません。



そのせいか、犬の死に目には必ず立ち会いますが、猫の死に目に立ち会ったのは1匹だけです。「ネコは死ぬ時は身を隠す」という言葉そのままに、猫の最期を看取ったことは1回しかありません。



 

☆ネコには自死する力がある?








愛猫家で3匹の猫と暮らす川上麻衣子さん。彼女は「彼の彼女」グリという名前の猫を預かり、2年弱一緒に暮らした後、グリの最期を看取ると言う経験をしました。その一連のできごとを「彼の彼女と私の538日」という本で体験を綴っています。



この本の中で川上さんは、



「かねてから私は猫には「自死」する不思議な力があると感じていました。死期を悟ってからの猫が静かに静かに命の灯火を消して行く姿。食べる事の一切を拒否し、ただただ丁寧にそのときを待つ光景には息をのみます。」



と語っていました。ネコは自分の死期が近づくのがわかり、その死を自分でコントロールする力があるのかも知れません。



 

☆介護になったら無理に食べさせない




癌治療で有名な慶應義塾大学の医学博士、近藤誠先生は、養老孟司氏との対談集「ねこバカ いぬバカ」の中で、



「食べさせるから本人も介護も大変になる。人間も犬猫も、食べられなくなったら、水も飲まなければ数日でラクに死にます。いよいよ最期となったら、自然に任せたほうがいい。」



と語っていました。猫にとって、病気を治療する為に病院で注射や診療をされることは非常なストレスになるといいます。ペットの癌治療について、骨肉腫になった猫の相談を受けた近藤先生は、

「手術は虐待だと思う。自然に任せた方が元気に長生きできるし、猫ちゃん自身もラクですよ。」

と答えたところ、飼い主さんは「心が軽くなりました。」と言って帰っていったそうです。





しかしペットが死に至る病にかかったとき、あなたはどうするでしょうか?前述の川上さんも、手術してできる限りの治療を施すか、痛みを取る治療だけで自然に任せるかで非常に悩んだそうです。



いかがですか。もし猫が自分の死をコントロールできるなら、できるだけ自然の形で最期を見送るのもアリかもしれません。



でも子供が咳をしただけですぐに病院へ連れて行くワタクシ。果たして愛猫をそのまま延命せずに看取れるかと聞かれたら自信はありません。



ペットの介護、最期の看取り。飼い主は勉強しておく必要がありそうですね。
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