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猫は傷を舐めても治せない?傷口を舐める時の正しい対処法は?



猫が怪我をして傷を負ってしまった時…
ただでさえ心配な気持ちでいっぱいなのに、その傷口を舐めてしまっていたら…?とても心配ですよね。

人間が怪我をした時「なめときゃ治る」を言われるように、実は唾液にはすごいパワーがあるそうです。
唾液にはラクトフェリンやIgA、リゾチームなど、傷口を消毒する成分がたくさん含まれています。
また、マウスを使った実験でも、傷を舐めたマウスと舐めないで過ごさせたマウスを比べた場合、傷を舐めなかったマウスの2日後の傷口は20%しか治っていませんでした。しかし、傷を舐めたマウスは、75%も傷口がふさがっていたそうです。
(参考:どうして動物は、傷口を舐めるのだろう?/モンゴル健康科学大学 客員教授 岡崎 好秀 先生)

では、猫の場合も舐めることで、傷口が早く治るのか?というと、そうではないようです。
猫の舌がちょっと他の動物とは違う猫の舌の特徴をご紹介します。

 

☆猫の傷は舐めさせない方が早く治る

過去交通事故に遭い保護された猫を預かった際、動物病院の先生に「動物は傷を舐めて治すといいますが、猫も同じですか?」とうかがってみました。
先生からの回答は「犬や他の哺乳類の場合は、傷を舐めて治る場合もありますが、猫の場合は舌がザラザラしているので、舐めさせると逆に傷が悪化してしまう恐れがあります。」。

猫が体の一部を舐めすぎてしまうとハゲてしまうことがある位ですから、傷口を舐めないほうがいいというのも納得がいきますよね。

そうはいっても、猫も傷口が気になってしまい、舐めてしまう場合もあるでしょう。
その場合には「エリザベスカラー」をつけるのが一般的です。
ご存知の通り、「エリザベスカラー」とは16世紀のイギリス、エリザベス朝時代の貴族達が愛用していたエリマキトカゲのような襟から付けられたネーミングですが、入念な毛づくろいが毎日の日課の猫にとっては、苦痛なことです…。
最近はソフトタイプのエリザベスカラーも市販されていますので、猫ちゃんの負担を少しでも軽減できるよう、工夫して使用してあげてくださいね。
元気な時から短時間ずつ、慣らしてあげるのもよいでしょう。
 


いかがでしたか。大切な愛猫が怪我をした時、舐めてれば治るだろう、エリザベスカラーを病院でつけてもらったけれどとても嫌がるからはずしてしまおう…と勝手に判断するのは危険です。
傷が悪化したり、治りが遅くなってしまったりするほうが、猫ちゃんにとっても辛いことです…。
傷ができてしまったときは、できる限り早く動物病院を受信し、お薬やエリザベスカラーの使用など、病院の先生の指示を仰ぎましょう。

 

2016年8月19日 公開
2020年12月28日 追記
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