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『パジェロの由来!?』『多様な模様!?』謎が多いのに有名なネコ科「コロコロ」のつがいが見つかる!


南アメリカに生息する小型ネコ科動物「コロコロ」(学名:Leopardus colocola)は、多くの謎に包まれた動物です。 特にその多様な毛皮の模様と生態が注目されています。「コロコロ・プロジェクト」という保護団体が、チリの自然保護区に設置されたカメラで撮影されたコロコロのペアの映像を公開し、動物愛好家から大きな注目を集めています。 この映像は、通常人目を避けるコロコロの貴重な活動記録となり、昼行性の可能性やつがいでの協調行動を示しています。コロコロはIUCNのレッドリストで「近危急種」に分類され、環境破壊や人間との接触増加により個体数減少が懸念されています。 保護団体の活動や国際的な研究機関との連携が重要であり、研究が進むことで効果的な保護対策が期待されています。

世界にはいろんなネコ科の動物がいますが、私たちが思い浮かべるイエネコやライオン以外にも、驚くほどバリエーション豊かな野生の猫たちが存在します。

南アメリカに生息する不思議なネコ科動物「コロコロ」という種をご存じでしょうか。

2025年5月、チリの自然保護区に設置されたカメラが、ペアで活動するコロコロの姿を捉えました。

この貴重な映像は、現地の保護団体「コロコロ・プロジェクト」によって公開され、動物愛好家の注目を集めています。

目次

  • 謎多き南アメリカのヤマネコ「コロコロ」とは?
  • 保護団体によって「コロコロのつがい」の映像が公開される

謎多き南アメリカのヤマネコ「コロコロ」とは?

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いくつかの名と模様をもつ「コロコロ」 / Credit:Wikipedia Commons

コロコロ(学名:Leopardus colocolaは、南アメリカ原産の小型ネコ科動物で、「パンパスネコ」とも呼ばれています。

パンパスという名は南米・アルゼンチン中部に広がる草原地帯「パンパ」から来ていると言われています。

現地ではコロコロと呼ばれているようです。

ちなみにコロコロはパジェロキャットという別名もあり、三菱自動車工業の『パジェロ』の名前の由来にもなっています。

ある意味、コロコロのことは「誰もが知っている」と言えますね。

コロコロは、体長は約46〜75cm、尾の長さは約25cmで、体重は3〜7kg程度。

見た目はイエネコによく似ていますが、実際にはまったく異なる生態を持つ野生のネコ科動物です。

その最大の特徴は、毛皮の模様の多様性です。

コロコロは、住んでいる地域や個体によって模様が大きく異なり、縞模様を持つもの、斑点模様のもの、ほとんど模様のないものなどが存在します。

これまでに少なくとも6種類の毛皮パターンが確認されており、分類上も混乱を招いてきました。

そのため、かつては複数の種に分けられるべきだという意見もありましたが、現在は一つの種として扱われています。

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意外と有名なのに、生態はよく知られていない / Credit:Wikipedia Commons

生息地はアルゼンチン、チリ、ペルー、ボリビア、ブラジルなど南米各国にまたがっており、標高0mの平原から5000m以上の高地まで、幅広い環境に適応しているのも大きな特徴です。

前述した「パンパ」に必ずしも住んでいるわけではなく、乾燥草原、高山草原、低木林など多様なエリアで見られます。

行動様式については、夜行性とされる研究もあれば昼行性を示す観察もあり、はっきりとした結論が出ていません。

性格に関しては、外見の愛らしさとは裏腹に、極めて獰猛な性質を持っていることが知られています。

捕食対象はネズミなどの小型哺乳類が中心で、ときには鳥類や爬虫類、昆虫も捕らえます。

このようにコロコロは、未だ多くの謎を秘めた存在であり、その魅力は学術的にも、またビジュアル的にも注目を集めています。

そんなコロコロを映した動画が、ある団体によって公開されました。

保護団体によって「コロコロのつがい」の映像が公開される

今回、コロコロの昼行性の可能性を示す映像を公開した「コロコロ・プロジェクト」は、南米チリを拠点に活動する野生動物保護団体です。

この団体は、コロコロを含む南米の希少なネコ科動物の調査・保護を目的としており、トレイルカメラの設置やDNAサンプルの収集、地域住民との協力による保全活動などを地道に続けています。

そして2025年5月13日、コロコロ・プロジェクトの公式Facebookアカウントに投稿された映像には、テリトリー内を軽快に歩くコロコロの姿が捉えられていました。

通常、この種は人目を避ける傾向にあり、その活動を記録すること自体が困難とされていました。

動画では、繁殖期にコロコロのつがいと思しき2匹が連れ立って行動する様子が映し出されています。

一方の個体が周囲を警戒する中、もう一方がゆっくりと前進する様子が確認されており、つがいとしての協調行動や社会性の一端が垣間見える貴重な資料となっています。

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コロコロに対する理解が進み、保護活動が進むことが望まれる / Credit:Canva

現在、コロコロを取り巻く課題は少なくありません。

国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは「近危急種(Near Threatened)」に分類されており、環境破壊や人間との接触の増加により、今後の個体数減少が懸念されています。

コロコロの生態や繁殖行動についての研究はまだまだ不足しており、効果的な保護対策を講じるためには、より詳細なフィールド調査が必要不可欠です。

こうした課題に対して、コロコロ・プロジェクトのような現地の保護団体と国際的な研究機関との連携が期待されます。

今後、彼らの活動が広がり、一般市民の認知と理解が進めば、コロコロの保全にも大きな前進があることでしょう。

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参考文献

Colocolo Project
https://www.facebook.com/colocoloproject/

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部

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