運命の出会い
アメリカ フロリダ州のサラソタのある空き家で、ポールさんは小さな子猫に出会いました。
検査士と一緒に家を内覧していた時、鳴き声と共に、この少し気難しい顔をしたペルシャ猫が近づいてきたのです。
水も食料もなく暮らしていたようで、子猫ちゃんはやせ細って汚れきっていました。
しかし、とても人懐っこく、ポールさんたちを見て嬉しそうな表情を見せたといいます。
しばらく頭を撫でたりして子猫ちゃんと触れ合いの時間を過ごした後、家の検査作業に戻ったポールさんたち。
約2時間、家の内外を調べる彼らを、子猫ちゃんはご機嫌でついて回ったそうです。
どこからかやってきた、この人懐っこい子猫ちゃんを、ポールさんたちは「ガーフィールド」と呼ぶことにしました。
ガーフィールドの決死のアピール
ガーフィールドが、いつから路上暮らしをしていたのかは誰にも分かりません。
痩せて薄汚れた、気難しそうな顔をしたガーフィールドを、可愛いと思わない人もいるでしょう。
しかしこの日、ポールさんたちに出会いガーフィールドは、幸せそうでした。
勇気を出して、精一杯の愛情を示したのです。
家の検査が終わり、その場に誰もいなくなっても、ガーフィールドを迎えにくる人はいません。
ポールさんと一緒にいた検査士は、ガーフィールドを家へ連れて帰ることにしました。
フロリダ州には、ワニやタカ、ワシ、フクロウ、ヘビなど、ガーフィールドの命を脅かす存在がたくさんいます。
そんなところに、この人懐っこい子猫ちゃんを置いてなど行けなかったのです。
ガーフィールドの現在・・・
報われた想い
ガーフィールドは、もう一人路上で過ごすことはありません。
素敵なおうちで素敵な家族に、愛され、甘やかされて暮らしています。
ガーフィールドが幸せを手に入れられたのは、まさにあの時、勇気を出して声を上げ、一歩を踏み出したからです。
運命の出会いを自分の力で勝ち取ったガーフィールドに、心からの拍手を送りたいですね。