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檻の隅っこで怯えながら死を待つ犬。撮影者が訴えるシェルターの現実に涙が止まらない・・・。


 

シェルターで出会った1匹の犬

米ノースカロライナ州にある動物保護団体「ヘイリー・グレイブス財団」の代表を務める、タミー・グレイブスさん。
ある日、とあるシェルターを訪れた彼女は1匹のラブラドールレトリバーと出会います。

その子は今日シェルターに連れて来られたようで、檻の隅っこに顔をうずめていました。
そして、恐怖のあまり漏らしてしまったオシッコのうえで、身を震わせていたのです。

その様子をみてショックを受けたタミーさんは、犬たちの現状を知ってもらうため、SNSに写真とメッセージを投稿しました。

これがシェルターに連れて来られた犬たちの、本当の姿です。

朝、この子はふかふかのベッドやソファの上で目を覚ましたでしょう。
そして、いつものようにご飯が出てくるのを待っていたはず。

車に乗せられたときも「今日は公園にお出かけかな?それとも病院かな…?」と考えていたかもしれません。

だけどこの子が連れて来られたのは、死臭に満ちた場所。
275匹の犬たち「ここから出して」というように扉をたたき、泣き叫ぶ声が響き渡るシェルターだったのです。
出展:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10209230993804178&set=a.1842851003298.2102054.1601286104&type=3
シェルターに連れて来られた子たちは、二度とここを出られません。
そして犬たちは、自分がどうなるのかすら知りません。

ひとつだけ分かるとしたら、自分で「ここに来たい」と願いこの場所に来た子は、誰一人としていないということ。
そして、無責任な飼い主の元に戻りたいとも思っていません。

恐怖のあまり、漏らしてしまったオシッコのうえで震える犬。
動くことも恐れ、目も合わせるこもできない。

おそらく「消えてしまいたい」と思っているのでしょう。
そうでもしないと、このつらい現実からは逃げられないのですから。

これが無責任な飼い主が生んだ、シェルターの現状です。
決してシェルターが悪いのではないのです。

無責任な飼い主が、全ての元凶なのです。
出展:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10209230993804178&set=a.1842851003298.2102054.1601286104&type=3



とても酷な内容のため、最初は身内の人しか閲覧できないようにしていたそうです。
しかし知人から「もっと多くの人に現状を知ってほしい」という要望が多く、世界中へと発信したそうです。

シェルターに連れてこられた犬たちの心の傷は深い


また、ラブラドールの顔には、いくつもの傷があったといいます。
おそらく飼い主からひどい虐待を受けていたのでしょう。

保護したときも、首輪というには頑丈すぎるものが巻きつけられており、刃物で無理やり壊してから、ようやく外れたのだそうです。

その後、タミーさんはラブラドールを保護することにします。
そして団体のスタッフのもとに、一時的に預けられることが決まりました。


ラブラドールは「ジューン・キャッシュ」と名付けられました。
そしてジューンの精神面のダメージは、予想以上に深刻でした。

外に出ても耳と尻尾は下がりっぱなし。
人の気配がするとご飯を食べようとせず、小さ物音にもひどく怯えていました。

それでも団体のスタッフは、元気を取り戻してくれることを願い、精一杯の愛情を、ジューンに与え続けました。


保護してからしばらくした頃・・・。

スタッフの想いが届いたのか、ジューンは少しずつ元気を取り戻し始めます。
プレゼントしたふかふかのベッドで眠るようになり、おやつやオモチャにも反応を示すようになりました。

まだ心の傷は癒えていませんが、もう一度人間を信じる一歩を踏み出そうとしてくれたのです。


現在、ジューンの心の傷はだいぶ癒えてきたといいます。
しかし、彼女はもう一つ大きな問題を抱えていました。

それはジューンの身体が、重度のフィラリアに寄生されているということ。
おそらく前の飼い主さんが衛生管理を怠り、劣悪な環境で彼女を飼っていたのでしょう。

また何回も、無理やり子供を産まされていたようで、身体が弱っているのだそうです。


体調が良くなり精神面も安定してきたら、ジューンは里親を募集するそうです。
本来の犬らしい姿を取り戻すには、家族の温もりも必要です。

そのために、タミーさんは現在、クラウドファンディングで募金活動を行っています。

Go Fund Me


また、団体にはジューンの他に、安楽死直前に保護した犬「チャンス」と、瀕死の状態で捨てられたうえ、フィラリアに苦しんでいる犬「セレニティ」がいます。
かなりの手術代が必要ですが、そこへ回せる十分の活動資金が足りていないのだそうです。

犬や保護団体の置かれている現状が、より多くの人たちに広まるよう心より願います。

 
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