あなたの犬は寒さに強いですか?
Gladskikh Tatiana/shutterstock.com
寒さに強い犬種は?
leungchopan/shutterstock.com
日本犬と呼ばれる種類の多くは、比較的寒さに強いことで知られます。例えばその代表格は柴犬、秋田犬などです。
極寒の東北などでは、甲斐犬や紀州犬はやや弱いところがありますが、関東の周辺程度までなら、真冬でも野外で飼育が可能です。
これらの犬種では秋口から次第に寒くなって来ると肩と腰部分の被毛(冬毛)が増えて天然の襟巻と座布団の役割を果たします。西日本では近年、暖冬の影響で冬毛が十分に生えないまま冬を迎える犬が多くなっています。
12月になっても肩や腰の冬毛が生えていなかったり少ないときは寒さ対策をしてあげましょう。
和犬と呼ばれる種類の多くは、比較的寒さに強いことで知られます。
例えばその代表格は柴犬、秋田犬などです。極寒の東北などでは、甲斐犬や紀州犬はやや弱いところがありますが、関東の周辺程度までなら、真冬でも野外で飼育が可能です。
洋犬では、アラスカン・マラミュート、シベリアンハスキーなどは室内ではあまり暖房を使うと調子を落とすほどで、降雪地帯でも野外で横になって寝るくらいだといわれます。笑った顔が印象的なサモエドも同様です。
超大型犬の短毛種の一部も野外で1年中過ごせる種類が多いです。
寒さに弱い犬種は?
Liliya Kulianionak/shutterstock.com
ミニチュア・ダックス、トイプードル、シーズー、シュナウザー、中型犬でも、ウェルシュ・コーギーは室内犬ですから、寒さには弱いです。また大型犬では、ボクサーも寒さには弱いですね。
飼われている犬種でも、どこで交配が作られたかによって、寒さに強い犬種とそうでないものとに分かれます。
暖房の前に注意すること
Annette Shaff/shutterstock.com
基本的に、犬は野外や室内でも自分の居場所を大事にする動物です。犬に暖かい居場所を用意してやるときは床面に敷物をして犬の体温が逃げないようにすることが有効です。
人間のように体の上に布団を掛けたり暖かい所にもぐったりはしなくても床が暖かければ大丈夫です。寒さ対策の基本は「毛布」ですね。
野外で飼育するときも、必ず秋の深まるころから、毛布を入れてあげてください。犬は自分の匂いが付いたものを大事にします。
室内でも、ベッドを用意するだけでなく、タオルケットを用意するとか、ある程度暖房を入れなくても快適に体温を維持できる工夫をしてください。
犬は平熱が37〜40°と人間よりも高く、被毛に覆われているため人間ほどには寒さを感じません。
それでも寒い時期は暖かい場所を心地よく感じます。ストーブや石油ファンヒーターをつけるとその前にべったりと陣取って動かない犬もいるほどです。しかし暖かい場所に慣れた犬は散歩に出たときに外気との温度差で体調を崩してしまうことがあります。
その他、ストーブで被毛を焦がしたり火傷してしまう犬もおり、エアコンでの暖房は空気を乾燥させますので、子犬やシニア犬、寒さに弱い犬種以外はなるべく自然に近い形で暖かい寝床を用意する程度の寒さ対策にとどめておく方がよいのです。
シングルコートの犬は寒さに弱い
Eric Isselee/shutterstock.com
シングルコートとは犬の被毛のことで、下毛と上毛の比率のことです。代表的なのはチワワで、短毛種でも長毛種でもベースはシングルコートなので、冬場の散歩でも敢えて洋服を着せたほうが良い場合があります。
マルチーズやパピヨンなども同様、フレンチブルドッグやパグ、ミニチュア・ピンシャーは冬場では野外の散歩時間も短めにして、必ず洋服を着せてあげないと寒さには耐えられないでしょう。
洋服選びは、必ずペットショップなどの専門店で、サイズをスタッフとよく相談して選んでください。
寒さ対策のコツ4つ!
室内の場合:ヒーターについて
Smit/shutterstock.com
室内の場合、ケージに入れて夜は休ませる場合があります。
しかし、日中は直射日光を避けてなるべく明るいところにケージはおいてください。中にヒーターを入れる場合、ケージの床前面を温めるのではなく、必ず熱源から体を離しておけるスペースが必要です。
犬は基礎体温が高いので、ヒーターの上にずっと寝ていると、低温やけどや調子を崩します。また上記にもあるように、毛布やタオルケットなどは必ずケージ内においておくべきです。
丸まっても良いので、とにかく何らかしら入れてあげましょう。
ケージがない場合でも、最近では犬用の湯たんぽが市販されています。
ヒーターや毛布、湯たんぽを入れる場合、噛み癖のある犬には注意が必要です。
特に留守番をしているときに退屈しのぎに噛み壊して、破片を飲み込んでしまうようなことがないよう、毎日破損箇所がないかを点検し、少しでも齧った部分があるものは留守中には入れない方が安全です。
ヒーターのコードを噛むと感電して犬が大怪我をしてしまったり火災に発展してしまうこともありますので、コードは犬が勝手に触ることができないケージの外に固定し、止むを得ずケージ内にある部分にはカバーで覆いましょう。
コードのカバーはペットショップやホームセンターで購入することができます。
室内の場合:餌について
Gladskikh Tatiana/shutterstock.com
ヒーターの目安は、ケージの3分の1程度の大きさ以内程度です。床全面にヒーターを敷くのは避けてください。
餌にも一工夫が必要です。冬場に向かうにつれて餌は暖かいものを与えましょう。子犬にはお湯でふやかしたフードを温かいうちに与えましょう。
冷めてしまったときは電子レンジで温め直せばよいのですが、子犬が口の中をやけどしないよう必ず人間の手で食器や中身を触って熱すぎないかを確かめてから与えます。
肉食動物である犬は、野生時代には小動物を自分で仕留めて食べていました。そのため体温を感じられる食事を美味しく感じます。
おまけに体も温まり寒さ対策になるのですからまさに一石二鳥ですね。成犬の場合、ドライフードを温めるよりは、上にかけてあげる缶詰などの餌を少しレンジで温め、香りを強めると良いです。
野外の場合:犬子屋について
pryzmat/shutterstock.com
野外で飼育する際には、犬小屋を設置すると思いますが、超大型犬の場合でも檻の正面は解放した部分は少なくする必要があります。一般的なハウス型の場合は地面から必ず離して設置してください。
脚がついている市販の犬小屋もありますし、そうでなくてもブロックで地面から少し上げて犬小屋を設置したり木製のスノコを敷いた上に犬小屋を固定することは、寒さ対策と同時に雨天時や夏も犬小屋の住環境を快適にすることができます。
犬小屋の中にスノコを入れてやるのも同じように寒さ対策になります。また地面は底冷えするコンクリートよりも土の方が理想的です。野外ではヒーターを使えませんが、その代わり毛布などは中に入れてあげます。
風の吹く日をよく見ておいて、必ず風下も小屋の入り口がくるのであれば、扉や日よけのような軒を作ったり、布をカーテンや暖簾のようのぶら下げたりという風が吹き込まないような工夫が必要です。
降雪時は一時的に玄関先に避難させても良いでしょう。その場合は段ボールなどを利用すると良いです。
野外の場合:餌について
leungchopan/shutterstock.com
室内飼いの場合と同様、犬の体温に合わせて、気温に合わせて時には暖かい餌を用意したほうが良いです。特に秋になってからは、食欲増進で温めた餌を与えるようにすると、体力向上に役立ちます。
また、個体差はありますが、寒くなると体温を維持するためにエネルギーを消耗し、他の季節と同じ量の餌では次第に痩せてくる犬がいます。
定期的に体重を測ることができれば何よりですが、そうでなくても毎日のお手入れのとき犬の背中や胸を触って骨の感触が強くなったら痩せてきたということです。
寒い季節に痩せてきても犬が元気そうで食欲もあるならば餌の量を少し増やしてあげましょう。痩せていると同じ寒さでも厳しく感じるので冬は少々ふっくらしているぐらいがいいのです。
ただし春が近くなったらまた少しずつ餌の量を調節し、体型も戻して行くことが必要です。
犬はとにかく基礎体温が人間よりも高いので、注意が必要です。水に関しては普通のものでかまいません。
犬の場合の多くは、寒さで凍えてしまうというのはよほどの極寒地の場合です。室内では過度の暖房は逆効果で、乾燥に対して調子を崩します。寒さに弱い犬種でも、それほど強い暖房は必要ないと覚えておきましょうね。