■猫の身体能力【運動】
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猫は、こたつでまるくなるという歌詞にもありますように、家でゴロゴロしているように思えますが、本当はとっても運動好きな動物なんですよ。確かに、長時間の運動は苦手な傾向がありますが、そもそも猫は、肉食動物ですから、ねずみや虫などのエサとなる獲物を捕らえるために、瞬発的な運動能力や柔軟な運動能力を備えています。
さらに、猫は、自分の体長より5倍の高さまで飛び上がることも出来るのも優れた身体能力の持ち主であるといえます。そうようなジャンプ力をもっていることは運動好きである証拠ともいえるでしょう。
加えて、高いところから降りても、うまく体を回転させながら無傷で着地できるのは、反射神経と平衡感覚といった優れた身体能力を持っているからです。
室内で飼われている猫は、十分に運動できない場合が多いようです。野良猫と違って、飼い猫は他の猫と縄張り争いが少なく、家の中だと十分な運動スペースが取れないとか、遊び道具がないとか理由は様々ですが、運動不足になる可能性もあります。猫の運動不足は、肥満やストレスの蓄積などに繋がる可能性があります。猫の運動量は1日15分ほどでいいようなので遊んであげることを忘れないように、かまってあげてくださいね。
■猫の身体能力【嗅覚】
猫の嗅覚はどんな役割をしているのでしょうか。
猫は、舌で多彩に味わって食べる人間のような味覚はありません。餌がおいしいか、まずいか、腐ってるかを見分けているだけです。それで、嗅覚の身体能力を使って、食べ物なのか、食べ物ではないのかを嗅覚をつかうことによって食事をしているようです。
ですから猫にとっての嗅覚の身体能力は、生きていくためには必要不可欠なものなのです。もし鼻が詰まっていたりすると食事をするのが困難になるのです。お腹がすいていても食事をしようとしないのは嗅覚が関係しているからです。
さらに、猫は嗅覚の身体能力を使って、他の猫を嗅ぎあって知ってる猫(匂い)かどうかを判別しているのです。また、嗅覚によって発情期のメスなのかを判別しています。
さらに、猫が家の中で色々なものや飼い主の手足に顔や体をよくこすりつけることはありませんか。それは、自分の匂いをつけて、嗅覚を使って後で自分の安心できるものかを判別するためそのようなこすりつける行動を普段からやっています。
猫は、自分の匂いがあると自分の安心できる場所を確認できリラックスできるのです。
このように、猫は自分の嗅覚によって安心感を得られたり、食事をすることができるのです。
■猫の身体能力【聴覚】
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犬が嗅覚の動物と呼ぶのにふさわしい身体能力の持ち主に対し、猫は聴覚の動物と呼ばれるほど聴覚の発達した身体能力の持ち主です。では、猫の聴覚はどれくらいあるのでしょうか。猫の聴覚は人間の10倍ほどの聴力を持っています。そして、猫の聴覚は低音の音域は人間とほぼ変わりませんが、高音を聞き取る能力が非常に優れています。
人間が一般的に聞こえる高音の範囲は2万Hzまでですが、猫は10万Hzもの高音を聞き分ける聴覚を持っています。さらに、猫の聴覚は驚くべきこととして猫が寝ているときも、常に聴覚は働いているという点です。
これは、野生の本能が残っているためでしょう。寝ているときに敵に襲われようとしても、聴覚が常に働いているので、すぐ逃げられるわけです。さっきまでリビングで眠っていたネコが、餌の缶詰の蓋をあけたとたんに飛び起きてきたということは、よくあります。
また猫は、聴覚がとても発達しているので、高い所から落ちても体を回転させて無事に着地できます。耳の奥にある三半規管の身体能力が人間より優れているからです。
■猫の身体能力【視覚】
猫の視覚は人間と比べると、かなり視力は劣っています。
猫の視覚能力の視力を人間に当てはめてみると、0.3程度の視力しかありません。
逆に、猫の視覚は、光を感知する細胞を人間の約3倍持っています。ですから、わずかな光でも視覚の細胞が反応して暗闇でも見ることができ獲物を見つけることができます。
さらに、猫の視覚は赤を感知することが苦手で、色を感知する細胞の数が人間の約5分の1しかありません。実際に猫は夜に狩りをすることが多いため、色を見分ける視覚の身体能力は必要ないからでしょう。
さらに、猫の視覚で発達しているものは、視野が約250度もあることです。人間は180度前後ですが、猫の方が断然広くなっています。
そして、猫の視覚で特に発達している点は、動体視力です。
高速でねこじゃらしを振ると、人間の視覚では見えずらいものですが、猫の視覚はそれを見失うことがありません。猫は動体視力が優れていて、素早く動くものに対して反応することができ、高速移動中でも正確に獲物を追跡することができます。