まずは犬のストレスをよく知ろう
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犬のストレスとは、「散歩に行けない」「餌が足りない」や、気温などの外的要因の他に、実は飼い主さんとの関係です。忘れないでほしいのは、犬という動物は人間の誰もが好きということはないということです。
犬の特性として、必ず自分が従う相手を一人か一匹に定めて付き合うというのがあります。
飼い犬でも全く同じで、家族で育てていても、必ず遊び相手・従うリーダー・餌をもらう人というのを決めています。この中の遊び相手というのが大きなストレス緩和の役割を果たしてくれます。
【犬と触れ合うステップその1】散歩
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子犬の頃は、家族のどなたでも可愛くて、愛くるしいために家族全員でかわいがるでしょう。でも生後6か月あたりから、散歩する人の役割が必ず出てくると思います。犬にとって、散歩はある意味「仕事」みたいなものです。
散歩の中では、犬にはグルーミングは必要ないものです。その代わりに飼い主をリードするか、従うかで犬にとっては喜びになっています。散歩に行くときや散歩中は、犬は行先や周辺環境の確認に集中していますから、グルーミングは家に帰ってからです。
【犬と触れ合うステップその2】マッサージ
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普段は留守がちで、犬にお留守番をしているご家庭の場合は、家族が帰宅した直後は、犬はとにかく嬉しくて興奮している最中です。この場合は、まずは犬の自由に任せるのが良いでしょう。これは外出するために、犬にお留守番をさせて帰ってきた時も同様です。
喜んでお出迎えをしてくれると飼い主さんも嬉しくて、ついつい犬を抱き上げたり撫でたりして可愛がりたい気持ちになりますが、かえって犬の興奮を高め、要求吠えなどの問題行動につながりかねませんので、そこはジッと我慢して犬が落ち着くまでは無視するそぶりで自分自身の着替えや手を洗うなどの行動をとりましょう。
落ち着いて来たらそこからが犬と遊ぶ時間です。まずは全身のマッサージをしてあげましょう。
マッサージと言っても、揉んだり押したりするのではなく、飼い主さんの手の温もりを伝えるように腰や背中を撫でてあげたり、両手で犬の顔まわりや関節を包んであげるようなものです。
こうしたマッサージは犬にとってお留守番を頑張ったことの何よりのご褒美であり、飼い主さんの優しさを感じで安心できるのです。
大型犬と小型犬で異なるマッサージの方法とは?
大型犬と小型犬で、マッサージ方法は少し違います。どちらも共通するのは「お座り」をさせることですが、これは口で命令するのではなく、ステップ1のように、全身をまずは撫でまわしたら、尾の根元部分を軽く”ポンポン”たたいてあげてください。撫でながらやると、大抵の犬はお座りをすると思います。マッサージはここからです。
小型犬のマッサージ
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首から下の部分を両手で撫でまわすように必ず全体で包むようにやります。足先と尾を掴むと嫌がりますので、胴体を中心にして、背中から始めましょう。
次にあごの下を首筋にそって口元から胸に向かって手を撫でおろすようにしてあげます。
そこで横になってくれたら、おなか周り、前足の付け根などを片手で優しく揉んであげます。
後ろ脚は、大抵の犬は弱点でもあるので、前足だけでも充分です。片手の指をつかって、優しく解きほぐすように前足の付け根を揉んであげると喜びます。柴犬くらいのサイズの犬も、こうしたやり方が良いみたいですね。
大型犬のマッサージ
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種類によって若干ことなります。ゴールデンレトリバーのような口元の唇が下側に垂れる犬種は、あごの根元を両手で抑えて、回すようにしてあげると喜びます。ラブラドールレトリバーも同様です。シベリアンハスキーなどの場合は、尾の周辺を警戒しますので、上半身を中心に撫でまわす感じで犬が横になってくれた時に、頭と首筋、背中などを撫でまわすと良いです。
大型犬の場合はデリケートですので、おなか周りは触らせてくれる場合だけに限りましょう。撫でられると好む場所は、額、背中、あごの下の順です。鼻先、口の周りは避けたほうが良いですね。
足はやはり前足の付け根ですが、大型犬は好みがありますから、様子を見ながらやってください。
犬にマッサージをすることで、精神状態も落ち着きますし、気持ち良ければそのまま寝てしまうことも多いです。上手な犬のマッサージ師にあなたも挑戦してはいかがですか?