クロムフォルレンダーの特徴
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ドイツで作出された愛玩犬種で、体重10~17㎏、体高37~47㎝の中型犬です。
現在も、ドイツや周辺の国でしか飼育されていないので、なんと絶滅の恐れもあるほど希少な犬種なんです。
ですから、日本ではかなり珍しい犬種といえます。
被毛のカラーはホワイトとブラウンがあり、平均寿命は16歳前後あり、中型犬としては長寿な犬種といえます。
また、アジリティが得意という特徴があるので、ドッグスポーツも一緒に楽しめます。
この犬種の特徴としてどんな環境にも順応できるという事があります。
この特徴の為に、飼い方としてマンションなどでも一軒家でも問題なく飼育する事ができます。
愛玩犬として飼育されてきていますので、家族の中で一緒に過ごすことがすきな、甘えん坊でとても愛らしい犬種ですよ。
クロムフォルレンダーの外見的特徴
肢と胴が長いという特徴がある犬種で、被毛のタイプもラフとスムースの2つタイプがあります。
ラフがスパニエル系で、スムースがテリア系によく似た容姿をしていて、同じ犬種とは見えないこともこの犬種の特徴です。
更に、ラフにも直毛のストレートヘアードとくせっけのワイアーヘアードがあり、ワイアーヘアードの方がポピュラーといわれます。
大きなたれ耳も特徴の1つです。
ラフコートを持つクロムフォルレンダーは、顔とマズルに長い飾り毛があって、おひげが生えているような外見をしています。
スムースコートのクロムフォルレンダーには、そのようなひげはありません。
ただ、耳や首、胸などには少し長い毛が生え、四肢の後ろに飾り毛があるとよいとされています。
マズルは長めですが、とても可愛らしいキュートな顔をしています。
可愛らしい顔立ちながら、脚が長くてスタイルがよいので、スタイリッシュな印象も受ける犬種ですね。
特にラフコートのクロムフォルレンダーは愛嬌たっぷりの容姿で、ラフコートのクロムフォルレンダーはテリア種にとても近い容姿をしています。
クロムフォルレンダーの寿命・体型
最大の特徴は、他の犬種よりも長寿だという事です。
中型犬に分類されますが、平均寿命が16歳と長寿です。
中には、18歳まで生きた個体もいるそうです。
ただし、ブリーディングに近親交配が頻繁に行われる事から他の犬種よりも遺伝性疾患が多いという悲しい特徴もあります。
特に、血縁が近い個体同士を繁殖させた結果、四肢奇形や腎不全、角化症などの色々な疾患が現れてしまいます。
それで、クロムフォルレンダーの遺伝疾患などに関しても深い知識を持ち、計画的に繁殖を行っているブリーダーからの購入が必要でしょう。
体型としては、脚や胴が長く、ネズミ狩りをするテリアに似ていて、一応テリア種の血を引いているのですが、狩猟は得意ではありません。
クロムフォルレンダーの歴史
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日本ではとても珍しく、現在でも原産国であるドイツや周辺の国でしか飼育されていないというクロムフォルレンダー。
どんな歴史の中で生まれ、生きてきたのでしょうか??
クロムフォルレンダーの歴史はまだ新しいと言えます。
クロムフォルレンダーのルーツは、第2次世界大戦中の1945年にドイツに進軍していたアメリカ軍のマスコット犬が逃げ出したことに始まるそうです。
その栄養失調で衰弱した子のマスコット犬は、ドイツで保護して飼育されることとなり、ペーターと名付けられたようです。
そして、グリフォン犬種とフォックステリアをかけ合わせて作出されたのがクロムフォルレンダーの基になったといわれます。
また、犬種名は作出されたクルム・フルヒェ地方に因んでつけられたといわれます。
その後にも他のミックス犬とも交配されて繁殖がすすめられていったようですね。
1955年にはFCIに公認犬種として認定され、1997年にはアメリカに初めて持ち込まれました。
ただ、AKCが公認犬種として認定したのは2012年とかなり最近になってからでした。
ドイツ国内では知名度が上昇しましたが、いまだにドイツとその周辺国でしか飼育されずに、日本を含めてそれ以外の国では稀少犬種として知られる犬種です。