犬はコミュニケーションの手段として吠えたり、うなったりします。当然、鳴き声を完全に制御したりなくしたりできません。
ただでさえ鳴き声の制御は難しいものですが、住む場所によってはさらに難しくなります。普通の鳴き声対策ではなく、専用の鳴き声対策が必要となってきます。
特に現代では、ほとんどの人がマイホームではなく、賃貸物件に住んでいます。自分の持ち物ではないため、自由に家を改造できません。では、賃貸物件における有効な鳴き声対策には、どんなものがあるのでしょうか?
今回はそんな悩める飼い主さんに役立つ対策をいくつかご紹介します。ぜひ参考になさってください。
犬の鳴き声対策は物件選びから!
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一番大切なのは、物件選びです。犬を現在飼っている方、また将来飼おうと考えている方は、犬の鳴き声が周囲に与える影響をよく考えて物件を選ぶようにしましょう。
もちろん、人間の都合も考える必要があるので、それぞれの住宅形態に必要な条件を解説します。
一戸建ての場合
一戸建てといえば「マイホーム」のイメージがありますが、実際は賃貸でも住むことができます。ある程度家賃は高いものの、周囲とのいざこざを最低限にしたいなら、一戸建てをおすすめします。
「壁の隣が家」というわけではないので、家の中で犬が多少鳴いた程度では近所迷惑になることはありません。
ただし室内犬ではなく、庭で飼おうと考えている方は要注意です。なぜなら、庭で飼うと訪問客や近くを通る人に対して吠えてしまうことが多くなるからです。
例えば配達員を侵入者と思うと、犬は大きな鳴き声を上げます。配達員は自分の仕事を終えるとその場を去ってしまいますが、この行為が犬にとっては「ほえて撃退した」と勘違いさせるものとなります。
このように庭で生活する犬は吠え癖がつきやすいため、他の面で十分鳴き声対策してあげる必要があります。
集合住宅の場合
マンションなどの集合住宅での飼育もハードルが高めです。壁の素材や薄さによって隣の家に聞こえるか聞こえないかが決定されるので、慎重に決めましょう。
必ず「ペット可」のマンションを選んでください。同じくペットが好きな飼い主さんたちが住んでいるので、トラブルになりづらいといわれています。
ただし、ペット可だからといって鳴き声でうるさくしていいわけではありません。なるべく迷惑にならないように鳴き声対策アイテムなどを活用しましょう。
ペット共生型物件の場合
単純な「ペット可」の物件ではなく、「ペット共生型」を強調している物件もあります。このような物件は、ペット飼育にかなり重点を置かれた物件で、防音対策がしっかりしている可能性が高いです。
さらに、住宅の敷地内にペット用の洗い場が設置されている場合も多いです。物件紹介文や周囲の情報から、質の高いペット共生型物件を見つけてくださいね。
物件の構造もチェックしよう
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1階だと犬の鳴き声が下の階に響くことがありません。可能なら角部屋を見つけましょう。これも1階を選ぶ理由と同じです。角部屋であれば隣接している部屋が必然的に少なくなるので、その分トラブルが生じる確率も低くなります。
犬にとってベランダは空気の良い場所ですが、注意が必要です。壁がないため、簡単に隣や周囲に鳴き声が響いてしまい、結果としてクレームが来てしまうかもしれません。
さらに、床や壁に防音材が入っているか確かめましょう。また材質も重要で、木材よりも鉄筋コンクリートの方が響きません。
賃貸物件でも利用できる防音アイテムで対策する
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すでに住む場所が決定していたり引っ越しが難しかったりするなら、賃貸でも利用可能な防音アイテムを使いましょう。
例えば、床に敷くタイプの防音マットは、犬の鳴き声を階下に響かせなくする効果があります。また壁に貼るタイプの防音シートを使用すれば、横方向への騒音をカットしてくれます。どちらも簡単に設置したり取り外したりできるため、おすすめです。
窓から音がもれる場合には防音カーテンを活用できます。特に高い鳴き声には効果的で、小型犬を飼っているのであれば活用する価値があります。防音効果を高めたいなら、厚手のカーテンや複層生地を選択すると良いです。
音は波なので、隙間があるとどうしてもそこから外にもれてしまいます。そんな隙間を埋めるのに役立つのが防音テープです。防音素材で簡単に隙間を埋められるようになっており、他の防音アイテムとの併用で防音効果がかなりアップします。