犬のご飯前に“マテ”をさせてからあげる飼い主さんは今でも多いのではないでしょうか。しかし、そもそも犬のご飯前に“マテ”をさせる理由はどこにあるのでしょうか。
この記事では犬のご飯前に“マテ”をする理由とその必要性について解説します。
犬のご飯前に“マテ”をする理由は?
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犬のご飯前に“マテ”をする理由として、次のような理由をあげる方がいます。
命令を無視すると食べられないことを教えるため
ご飯の前に“マテ”をさせる理由として「人間の命令に従わなければご飯が食べられないことを教えるため」と考える人がいます。
中には、“マテ”ができずに動いたらご飯を取り上げてしまう人もいます。でもそうなると犬は「動くともらえないから待たないといけない」と学習してしまいます。このように犬を支配するようなしつけはネガティブなしつけです。
犬に我慢することを教えるため
ご飯の前に“マテ”をさせる理由として「犬に我慢することを教えるため」と考える人もいます。しかし実は、食べ物を前にして我慢することを教えても特に愛犬の役には立ちません。
中には、理由をよく考えることなく「昔からそういうものだから」と犬のご飯の前に“マテ”をさせる人もいます。
しかし驚く方もいるかもしれませんが、実は犬のご飯前の“マテ”には弊害があります。つまりやることに意味がないどころか、デメリットがあるということです。
犬のご飯前に”マテ”をすることの弊害
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前述の通り、犬がご飯前に“マテ”をすることには弊害があります。ここでは、ご飯の前に“マテ”をさせる必要性はないといえる理由をいくつかご紹介します。
しつけに悪い
“マテ”と何度もいってからご飯をあげる行為は、ご飯を釣り餌のように見せたうえで「いうことを聞いたらあげる」と犬をいわば買収しているような行為です。
そのようなことを繰り返すとしつけに悪影響が及びます。というのも、食べ物がないということを聞かない犬になりかねないからです。
ご飯の時にはいうことを聞くものの、普段はこっちを見てもくれないような犬になってしまうかもしれません。
またこの場合、ご飯前の“マテ”の「ご褒美」は1回分の食事になるわけですから、その犬は食事1回分にあたる大量のご褒美がないと、以後おすわりや“マテ”をしなくなるおそれがあります。
しつけの際に食べ物を使う時は、釣り餌のように駆け引き的に使うのではなく、あくまでご褒美としてあげることが原則です。例えば食べ物を見せないで隠しておき、良いことをしたらタイミングよくあげる、という方法が良いのです。
犬をいわば買収するようなやり方は良い方法とは言えません。
早食い傾向になる可能性
ご飯前の“マテ”をさせればさせるだけ、犬は「食べたい」という状況になり、「ヨシ!」の合図とともに一気にがむしゃらに食べるようになります。
がむしゃらに早食いする傾向になると、愛犬が太ってしまうおそれがあります。そのため愛犬のためにはなりません。
犬のメンタル面や行動へ悪い影響を及ぼすおそれ
犬が空腹の状態であるのに、食べ物を目の前にしながらも食べることができないという状況は、犬にとってつらいものです。
特に深い理由もなくご飯の前で食べるのを我慢させることを続けて行くなら、食べ物への執着がかなり強くなってしまう可能性があります。
そして執着が強くなると、犬の食事中に人間がフードボウルを触ろうとしたり、人間がそばを通るだけでうなったり噛みついたりするおそれもあります。
本当に“マテ”が必要な時に練習することが大切
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愛犬との生活の中で、本当に“マテ”を教えなければならない場面は、ご飯の時間ではありません。
本当に“マテ”を教えなければならない場面は、例えばリードが絡んでしまった時や、道ばたで犬のウンチを拾う時、狭い道路において車とすれ違う時など、主に散歩の時に生じます。
そういう本当に犬に待って欲しい時こそ、“マテ”の練習をするようにしましょう。残念ながら、ご飯の前にいくら“マテ”の練習をしたとしても、良い結果にはなりません。そのような場面での練習は、散歩の時の実地訓練にはなりません。
また大事なポイントとして、本当に待って欲しい時に“マテ”の練習をする際には、ご褒美をあげることも忘れないようにしてくださいね。こちらのいうことを聞いたなら、タイミングよくご褒美をあげるという方法で教えると効果的です。
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