猫は人間の言葉をすべて理解できません。しかし飼い主さんの話し方やトーンで、ある程度の情報は理解できるといわれています。ですから、自分の名前が呼ばれた時に、それが自分の名前と理解できなくても「自分が呼ばれていること」は理解できます。
飼い主さんに無反応なのはどうして?
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名前を呼んでも愛猫が無反応な場合、あえて無視していると考えられます。どうして大好きな飼い主さんを無視するのでしょうか。その理由を解説します。
ひとりの時間を楽しみたい
猫は基本的に群れずに1匹で行動します。ですからひとりで過ごす時間をとても大切にします。ひとりでリラックスしている時は誰にも邪魔されたくありません。このようなときは、あえて無反応になるでしょう。
眠たい
誰でも寝ている時に意味もなく呼ばれるとストレスですよね。それは猫も同じです。気持ちよくウトウトしている時は、呼ばれても無反応を決め込むかもしれません。
何かに夢中になっている
ごはんを食べている時や遊んでいる時など、集中している何かがあると、呼ばれても無反応な時があります。「今それどころじゃないよ」という声が聞こえてきそうですね。
飼い主さんと遊んでいるつもり
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これはかくれんぼの一環です。名前を呼ばれても、隠れている側は当然返事をしません。同じように、猫が遊んで無反応になっている可能性もあります。
このような時は、面倒くさがらずに付き合いましょう。「見つけた!」と反応するなら、愛猫も大喜びです。
人の好き嫌いがある
猫は八方美人な傾向があります。しかしながら、家族の中で飼育していると、お気に入りの飼い主さんができます。また残念ながら、あまり好かれない飼い主さんもできてしまいます。
こうなると「お気に入りの飼い主さんに呼ばれた時には反応しても、他の飼い主さんに呼ばれたら無反応」ということがあります。好き嫌いをはっきり表すのは猫の習性ですね。
呼ばれ方が違う
猫は言葉ではなく、トーンやイントネーションで相手の言っていることを判断します。そのため同じ名前を呼んでも、トーンの違いで自分が呼ばれていることが理解できない場合があります。家族のみんなが意識して同じトーンで呼ぶことが大切です。
実は反応している
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愛猫は、名前を呼ぶと普段は「ニャー」と返事したり、飼い主さんに駆け寄ったりするかもしれません。しかし、突然そのような反応がなくなると寂しく感じてしまいます。
でもそのような時、まずは愛猫をよく観察してください。しっぽが動いていたり耳をピクッと動かしたりしていませんか?
実は「ほっといてほしいな」とか「めんどくさいな」と思っていても、微妙に反応していることがあります。それは、飼い主さんに対する愛情の表れといえます。このような小さなサインを見逃さないなら「無反応だ」と落ち込む必要はありません。実はきちんと反応しているのです。
愛猫に反応してもらうには?
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猫はもともと外で狩りをして生活していました。そのため聴覚にとても優れています。ネズミなどの小動物を捕獲するには、少しの音で相手の気配を感じる必要があるからです。
このことから、小声で名前を呼ぶと本能的に反応するといわれています。あまりにも愛猫が無反応の場合は、小声で呼んでみてください。もしかしたら、反応してくれるかもしれません。
名前を変えるのはNG
猫が自分の名前を認識するのには時間がかかります。ですから、愛猫の名前はコロコロ変えないでください。名前が変わると混乱するだけでなく、自分が呼ばれていることが分からなくなります。そうなると、反応してもらうことを期待できません。
猫をお迎えしたばかりなど、まだ名前を理解していない場合は呼んでも無反応でしょう。それでも落ち込まないでください。根気強く呼び続けるなら、徐々に自分の名前を理解して反応するようになります。愛猫も新しい環境になれるのに必死です。飼い主さんが愛猫のペースを分かって接するなら、愛情が伝わります。
反応には個体差がある
猫には個体差があります。社交的な猫もいれば、1匹で静かに過ごすのを好む猫もいます。甘えん坊で懐っこい性格を持つ猫もいれば、そっけないながらに飼い主さんを信頼する猫もいます。
このような個体差により、名前を呼ばれた時の反応も異なってきます。そのため愛猫が無反応でも落ち込まないでください。
まとめ
愛猫の名前を呼んでも無反応な理由は色々です。愛猫の状況をよく観察して、構って欲しくなさそうな時にはそっとしてあげましょう。そのような時に無理矢理構うと、本当に無視されるようになってしまいます。
一方で名前を呼んで反応してもらえたら、褒めてあげてください。そのようにするなら、愛猫はもっと反応してくれるようになるはずです。