「ひじを掛ける」、または「ひじをつく」行為は人間特有の仕草です。主に体勢が楽になるため、クセでひじ掛けする人が多いのではありませんか?
そのため、多くのソファーや椅子にはひじ掛けが付いています。しかし、そんなひじ掛けを利用するのは人間だけではありません。犬も人間のようにひじ掛けに前足を置くことがあるのです。
今回は、そんなひじ掛けが好きな犬の心理と、犬のひじ掛け行為に対処すべきか解説します。
ひじ掛けが好きな犬に対するイメージ
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人間の場合、「ひじをつく」行為が相手に不快な印象を与えることがあります。食事中にテーブルにひじをつくのはマナー違反ですし、目上の人を前にひじ掛けを利用するのは控えている人もいるでしょう。
このように、わたしたちはひじ掛けに対する人間独自の考えを持っているので、犬が同じ行為をすると「風格たっぷり」または「ちょっと偉そう」と思えてしまいます。そのため、「止めさせた方がいいのかな?」と悩む飼い主さんもいるようです。
ひじ掛けが好きな犬のシチュエーション
そんな飼い主さんの心配を知ってか知らずか、とにかくひじ掛けが好きな犬はいるものです。
犬はどんな場面でひじ掛けを利用するのでしょうか。よく見かけるシチュエーションをいくつかご紹介します。
ソファーにひじ掛け
ひじ掛け犬の王道ともいえる「ソファーにひじ掛け」です。
もともと犬はソファーが好きで、ソファーの上でリラックスしていることが多いです。そしてその中には、ひじ掛けを利用する犬もいます。ソファーに愛犬がひじを掛けている姿は、どこか大物のような風格があります。
テーブルにひじ掛け
飼い主さんが一番辞めさせたいと思ってしまうのが、テーブルにひじを掛ける行為です。
特に、犬は座卓に対してひじを付きやすいようです。見た目はあまり良くないのですが、「ごはんまだ~?」と食事が提供されるのを待っているかのようにも見えます。犬の中でもかなり人間くさい行為だといえますね。
クッションにひじ掛け
クッションにひじ掛けする犬もいます。これは普通にクッションにもたれかかっているだけなのですが、ちょっと硬めだったり大きめだったりすると、ひじ掛けしているように見えます。
将棋や囲碁の試合などでも見かける「ひじ掛け」を使っているかのようです。そのため、クッションにひじ掛けする犬はどこか賢そうに見えるとの意見もあります。
飼い主さんにひじ掛け
飼い主さんにひじを掛ける犬もいます。座っていると膝に前足を乗せてくるのです。また、前足を少し乗せるだけでなく、しっかりとひじをついてくることもあります。
この飼い主さんへのひじ掛けも、「止めさせた方がいいのかな?」と不安になる行為です。飼い主さんからすると、ご主人様をひじ掛けとして利用しているかのように思えるからです。
犬がひじ掛けをする時の心理
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それでは、ひじ掛けが好きな犬たちの心理をご紹介します。
実は、犬のひじ掛けは飼い主さんが考えているよりも不遜な行為ではありません。犬たちの気持ちを知るなら少し安心できるはずです。
体勢が楽
私たち人間がひじ掛けを利用するのとまったく同じ動機です。単純に、前足を少し高い位置に置いた方が楽なのです。
犬たちもずっと同じ体勢でいると疲れてしまうので、床に寝転んだり前足を掛けたりしてちょっとずつ体勢を変えています。
リラックスしている
犬たちがひじ掛けしているのはリラックスしているからでもあります。どこかに完全に体重を預けてもたれかかっているのは、「すぐに動かなくても良い」という気持ちの表れです。
そのまま寝てしまう犬も多いことでしょう。これは、飼い主さんがリラックスできる空間を提供しているという証拠でもあります。
気になるものがある
周囲に気になるものがあると、そこに注目して自然と体勢が変わる場合があります。
例えば、ソファーの向こうで何かが動いたと感じた時に、犬は身を乗り出してその方向を注視するでしょう。その時に、無意識にひじ掛けにひじを置いてしまいます。
信頼と愛情
飼い主さんに前足を置くのは、信頼と愛情を表現するコミュニケーションになります。特に、「構ってほしい」または「遊んでほしい」時に飼い主さんに前足を置くことが多いようです。
犬のひじ掛けはやめさせるべき?
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ひじ掛けが好きな犬の心理を知ると、飼い主さんがとるべき対応も自然と分かるのではないでしょうか?簡単に解説します。
特に意識しなくてもよい
犬は基本的に人間のルールやマナーを知りません。それで、飼い主さんは愛犬のひじ掛け行為を特に意識しなくても良いといえます。
何とか止めさせる必要はありません。むしろリラックスしているので、そのままにしてあげるのがベストです。
飼い主へのマウンティングはダメ!
飼い主さんに手を乗せる行為は問題ないのですが、身体全体を乗せてくる行為は「マウンティング」なので、これは放置すべきではありません。
マウンティングは飼い犬が上下関係を誤って認識しているために生じるものです。家族に対してマウンティングするならすぐに止めさせて、正しい上下関係を教えてあげましょう。