ソマリってどんな猫?
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ピンと尖った三角の耳、アーモンド形の大きな目、そして首まわりから伸びるゴージャスな被毛を持つソマリは、その美しさから多くの人に人気です。
全体的に長い被毛で覆われており、尻尾も長めです。そのため「キツネっぽい」と呼ばれることもあります。
非常に人懐っこく、猫の中でも犬に近い性格をしており、飼い主さんとも深い信頼関係を築くことができます。同時に、活発でイタズラ好きな一面もあります。猫と一緒に遊ぶのが大好きな方にはピッタリの猫といえるでしょう。
しかし、ソマリの最大の魅力は何といっても、美しい光沢のある被毛です。個体によって被毛の色も異なるので、自分好みのカラーを選ぶことができるます。今回は、そんなソマリの特徴的なカラーについて詳しくご紹介します。
ソマリの毛色
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ソマリの毛色は4種類または5種類といわれています。CFAというアメリカを拠点とする世界最大の猫協会は、「ルディ」「レッド」「ブルー」「フォーン」の4種類と定義しています。他方、TICAという世界最大の血統登録機関は、「ルディ」「シナモン」「ブルー」「フォーン」に「シルバー」を加えた5種類と定義しているのです。
このように、公認機関によって色や血統の定義の仕方が異なるため、呼び方や分類数が異なります。もちろん、毛色の呼び方が異なるからといって、ソマリの毛色の美しさが変わるわけではありません。キャットショーに出したり、血統にこだわったりしないのであれば、名称にこだわらず自分の好きな毛色を選ぶのが一番です。
これから、ソマリの毛色5種類ご紹介します。それぞれの特徴を知り、自分好みの毛色を見つけてください。
1.ルディ
ルディはソマリがもつ一般的なカラーです。ソマリの王道カラーといえるでしょう。また、ルディは「赤茶」もしくは「赤オレンジ」と表現されることもあります。全体的に赤茶が広がっていますが、所々濃い茶色や黒が出ていることもあります。全体的に色が濃いめなので、目や口まわりのホワイトカラーが特に強調されるでしょう。
2.フォーン
フォーンは、ソマリの毛色の中で最も新しく認可された毛色です。ローズベージュ(ピンクを帯びた淡いベージュ)で、全体的に明るいイメージを持つ色です。尻尾などの毛の先端部分が濃くなり、茶色や黒が薄く混じっていることが多くあります。明るく柔らかいカラーなので、ソマリの中でも非常に優雅なイメージが持たれています。
3.レッド、シナモン
レッドまたはシナモンは、名称が異なるだけでカラーは同じです。ルディを薄くしたような色をしており、全体的に温かみのある赤色なのが特徴です。ルディと並ぶほどソマリの毛色として一般的であり、最初に認可されたカラーでもあります。
ルディよりも色が淡いため、ソマリの「可愛らしさ」が強調されます。大人になっても子猫のような可愛らしさを維持してくれるでしょう。
4.ブルー
ブルーは、地毛は柔らかいベージュですが、光の当たり具合や見る角度によって青みがかった灰色または黒色に見えます。この色はストレートブルーと呼ばれているため、「ブルー」という呼び名で定着しています。また、毛の先端はより濃いストレートブルーになっています。
ソマリの中では唯一の寒色系であるため、他の毛色と比べて印象に残りやすく、その神秘的な色合いを好む人も多くいることでしょう。「可愛らしい」猫よりも「かっこいい」猫が好きな飼い主さんにおすすめの色です。
5.シルバー
シルバーはTICAでしか認められていない毛色です。色合いは「ブルー」をより淡くしたものといえるでしょう。ブルーが強めの灰色または黒色なのに対し、シルバーは薄い灰色もしくはホワイトに近いカラーです。
かなり珍しいカラーなので、実際にショップで見かけることはほとんどありません。シルバーのソマリが欲しい方は時間をかけて探す必要があります。
Tha Cat Fanciers' AssociationThe International Cat Association毛色が異なるのはどうして?
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上記で見たように、ソマリには複数の毛色が存在します。毛色が異なる理由は、「遺伝子の違い」です。
本来ソマリは、「レッド」と「ブラック」の2種類の色素しか持っていません。この2色が遺伝子によってどのように組み合わさるかで、違いが生まれるのです。
レッドの色素が強いとルディやレッド・シナモンの色のソマリが生まれ、レッドの色素が弱いとフォーンのような淡い色のソマリが生まれます。ブルーにはブラックが入っていますが、ブラックの色素が薄くなることで青みがかった灰色のソマリが生まれるのです。
このように、遺伝子のちょっとした違いによって様々な色のソマリが存在します。交配をコントロールすることで、好みのカラーの猫を生ませることも可能になるのです。