猫にチーズケーキを与えてはいけない理由とは
Iryna Kuznetsova/shutterstock.com
猫が人間用のチーズケーキを食べてしまっても中毒症状を起こすことはありません。でも、塩分や糖分がとても多く、糖尿病や腎不全などを引き起こす原因になります。
脂肪分もとても多く、肥満の原因にもなります。猫は肥満気味になると肝機能障害や循環器系の障害を抱える可能性が高くなります。注意してください。
チーズケーキには乳糖が含まれています。基本的に猫は乳糖を分解することができません。たくさんの乳製品を摂取すると下痢を起こす可能性が高くなります。
猫の中には乳製品にアレルギーがある場合があります。その場合はアナフィラキシーショックを起こす可能性があります。乳製品アレルギーの猫にはチーズケーキを絶対に与えないでください。
猫がチーズケーキを食べてしまったときの症状
基本的に、チーズケーキを食べてしまってもすぐに何かの症状が出るわけではありません。ただ、食べてしまった際に食べた量や猫の健康状態によって症状が出ることがあります。飼い主が注意深く観察することが大切です。以下のような症状が見られることがあります。
- 嘔吐
- 下痢
- 何度も吐き戻す
このような症状が見られた場合は、チーズケーキを食べてしまった可能性があります。
このような症状がなくてもいつもと様子が違う場合や、調子が悪そうにしている場合は、獣医師の診察を受けることをおすすめします。その際は、いつどれくらいの量のチーズケーキを食べたかを確認して獣医さんに伝えてください。
猫に危険が及ぶ致死量
977_ReX_977/shutterstock.com
猫の年齢や体重によって必要なカロリーが異なります。ですから、チーズケーキを食べた時の危険な量も異なります。ここでは、年齢別に食べたときの致死量をご紹介します。
子猫の場合
生後12ヶ月未満で体重が1kgの子猫の場合は、消化器官が発達していないので特に注意が必要です。乳製品のアレルギーがあった場合は一口でも危険です。絶対に与えないでください。
アレルギーがない場合、子猫の1日の必要カロリーは52kcal~75kcalです。チーケーキの100gのカロリーが321kcalなので、少しでも子猫にとってはカロリーオーバーと言えます。
成猫の場合
生後12ヶ月から7歳までの成猫の場合、1日の必要カロリーは132kcal~190kcalです。こちらもやはりかなりのカロリーオーバーになります。
チーズケーキはカロリーだけではなく、脂肪分もとても豊富です。成猫の時から脂肪分をたくさん取ると脂肪肝になる危険があります。注意してください。
老猫の場合
7歳以上の老猫の場合は消化器官が弱ってきています。1日に必要な摂取カロリーも少なくなっています。カロリーや脂肪分が多いチーズケーキは絶対に与えないでください。
どうしてもチーズケーキを与えたい場合は猫様のチーズケーキが販売されています。こちらはカロリーが抑えめで、脂肪分も少なめです。猫にも安心して与えることができます。
猫がチーズケーキを食べてしまった時の対処法
PRESSLAB/shutterstock.com
猫に乳製品アレルギーがある場合は、チーズケーキを食べることによってアレルギー症状が出ることがあります。チーズケーキを食べた後フケが出てきたり、肌を痒がっていたりする場合はアレルギーの可能性があります。命の危険につながることもあるので、すぐに獣医師の診察を受けてください。
アレルギーがない猫の場合、すぐに何かの症状で命が危険な状態になることはあまりありません。まずは家で体調の変化がないか様子を見てください。嘔吐や下痢などの症状がでた場合は、すぐに獣医師の診察を受けてください。
特に糖尿病などの疾患のある猫は注意が必要です。その際は、どれくらいのチーズケーキをいつ食べたかを獣医師に伝えてください。
ショートケーキやチョコケーキも与えてはダメ!
ショートケーキには苺が付き物です。この苺は猫に与えないでください。苺には猫に有害なキシリトールが含まれています。このキシリトールを食べてしまうと、猫は中毒症状をおこしてしまいます。絶対に与えないでください。
苺を除いたケーキの部分はチーズケーキと同じで、糖分と脂肪分のかたまりです。糖分を摂りすぎると、糖尿病のリスクが高まります。脂肪分は脂肪肝や高血圧などの他の病気のリスクも高まります。スポンジの部分は小麦が原料です。猫の中には小麦アレルギーの猫がいます。小麦アレルギーの猫には絶対にショートケーキを与えないでください。
チョコレートケーキの材料のチョコレートには、カフェインやテオブロミンという成分が含まれています。この成分は猫に中毒症状を引き起こし、死に至ることがあります。チョコレートケーキは絶対に与えないでください。