はじめに
自分の愛犬は、他の犬から好かれやすいでしょうか?それとも嫌われやすい犬でしょうか?犬同士でも好き嫌いはあるようです。では犬に嫌われる犬の特徴とはどんなものでしょうか?共通するいくつかの特徴をご紹介すると共に、改善点もお伝えしたいと思います。
愛犬は他の犬に嫌われるタイプ?それとも好かれるタイプ?
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犬を飼っていると、愛犬がどんなタイプなのかが分かってくるものです。
人間と同様、犬にも犬特有の社会があります。犬社会において、愛犬は上手にやっていけているのでしょうか?どんな犬からも好かれるタイプであれば、犬社会でも過ごしやすいでしょうが、嫌われやすいタイプであれば他の犬とのトラブルが続いてしまうでしょう。
できれば、愛犬がどんなタイプかを見極めてその原因を改善したいですね。
犬同士にも好き嫌いがある
人間同士にも好き嫌いってありますよね。見た目や性格などが関係しますが、どうしても好きになれない人はいますし、逆に一緒に居ればいるほど好感を持てる人もいます。
興味深いこととして、人には嫌われやすいタイプの人というのは存在します。その人と接するとどうしても嫌な気持ちになることが多くなるのです。
犬の場合も同様です。犬社会においても犬に嫌われる犬は存在します。
愛犬が嫌われやすいタイプだとしたら、ちょっとショックですよね。散歩やお出かけの度に他の犬とすれ違うことがあります。嫌われているなら、威嚇されるだけでなく攻撃されたり、ケンカへと発展したりする可能性もあるでしょう。
自分の愛犬が嫌われているのであれば何とかしたいと思いますよね。嫌われる原因は何なのでしょうか?
犬に嫌われる犬には共通点がある
面白いことに、「犬に嫌われる犬」には共通点があります。大抵の場合、相手の犬が嫌がるようなことをしてしまったり、当然すべきことが出来ていなかったりするようです。
飼い主さんは犬の言葉や態度が完全に分かるわけではありませんから、どうして愛犬が嫌われるのかがわかりづらいかもしれませんね。でも放っておくわけにもいきません。
犬同士のトラブルはなるべく起こってほしくないですし、出来る限り仲良くなって楽しい生活を送ってほしいですね。そのためにも、これから「犬に嫌われる犬の特徴」をいくつかご紹介したいと思います。
特徴を知って、愛犬にその傾向が無いか確かめてみましょう。更にどうすればその傾向を改善することが出来るかも考えてみましょう。
犬に嫌われる犬の特徴①:警戒心が強い
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もしかしたら、あなたの愛犬は非常に警戒心が強いタイプなのかもしれません。警戒心が強いと、相手に対して警戒心をむき出しにしてしまうことがあります。当然、相手が嬉しい気持ちになることはなく、嫌われてしまうでしょう。
警戒心をむき出しにしている
他の犬とすれ違う時にどのような反応を示すでしょうか?距離をとって、唸ってしまったり吠えてしまったりするでしょうか?時には少し飛びかかるような動作を見せて、相手を脅すことがあるかもしれませんね。
頻繁にこのような行動をとるのであれば、相手の犬も警戒しますし、近寄ろうとは思わなくなるはずです。ある程度の警戒心をもっていることは大切ですが、強すぎる警戒心とそれを態度に表わしてしまうことは、良い関係を保つためにはデメリットとして働きます。
愛犬の警戒心が強い理由とは?
どうして愛犬の警戒心がそこまで強いのでしょうか?理由はたくさん考えられます。
まず、生まれ持った性格が関係していると思われます。犬の種類によっては、もともと警戒心が強くて番犬に向いている犬種もいれば、人懐っこく他の犬への警戒心が低い犬もいます。
また、同じ犬種であっても性格には多少の違いがあります。もともと警戒心が強い犬であっても、生い立ちや環境によって態度が変わることがあります。逆に、警戒心がそれほど強くない犬種でも、生い立ちによって非常に強い警戒心を持ってしまうことがあります。
憶病で怖がりな性格の犬は警戒心をむき出しにしてしまうことが多いようです。相手が怖いので、自分を守るために吠えたり噛みつこうとしたりします。
また、過去に辛い経験をしている犬も同様の傾向があるようです。飼い主さんにいじめられたり、虐待されていた過去を持つ犬は、人間や他の犬に対して過剰に怯えてしまうようになります。
さらに、飼い主に捨てられて野良犬として生活した経験がある犬も同様です。飼い主に裏切られてしまい、厳しい環境で生きなくてはいけなくなったので、警戒心が強くいつも怯えています。
実際に他の野良犬の攻撃を受けることも多く、その経験から非常に強い警戒心を持つようになるのですね。
愛犬の強い警戒心を改善するには?
愛犬が警戒心をむき出しにしてしまうなら、どのように対処するべきでしょうか?
当然ですが、相手の犬に危害を加えることがあってはいけません。愛犬の様子を観察しながら、しっかりとリードをつかんでいて動きを制御してあげる必要があります。
しかし、愛犬の動きを制御したり、他の犬と会わせないようにしたりするだけでは、犬の警戒心が改善されることはありません。それで徐々に改善させる方法をとる必要があるでしょう。
まず、無理に他の犬に近づけようとしてはいけません。ビックリしてしまって逆効果を生むだけです。大切なのは、段階的に慣れさせることです。
最初は他の犬がいる空間に慣れてもらうところから始めましょう。公園など、近くに犬がいる環境で過ごすようにします。そして他の犬が近くにいる時に、愛犬の方から興味を持つまで待ってあげます。興味が出てきて、他の犬の方を眺めたり近づこうとしたりするなら、次の段階です。
仲の良い飼い主さんなどに協力してもらって、犬同士で近い距離を保つようにしてください。時間を過ごすごとにお互い仲良くなっていくことでしょう。
こうした経験を何度もするなら、愛犬の警戒心は徐々に低くなってきます。散歩の途中でも警戒心をむき出しにして嫌われてしまうことが無くなるはずです。
犬に嫌われる犬の特徴②:馴れ馴れしい
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とても馴れ馴れしい犬っているものです。フレンドリーなのはいいことですが、フレンドリー過ぎると相手の犬には嫌われてしまうことがあるようですね。
初対面でもベタベタ
お互いの犬が仲良くなると、べたべたとくっつくことってありますよね。見ていて微笑ましい光景です。
しかし、初対面でもベタベタとくっつきたがる犬もいるようですね。警戒心が低く、どんな犬とも仲良くなれてしまう犬の特徴でもあります。フレンドリーなのはいいことですが、時にその興味や関心、積極性が悪い方向に出てしまうことがあるようです。
積極的過ぎて、相手に合わせることができない
あまりにも積極的すぎるなら、相手の犬の都合や気持ちを無視してしまう場合があります。こちらはとっても仲良くなりたいかもしれませんが、相手の犬は警戒心が強いかもしれません。
相手が警戒しているのに、その空気を読むことが出来ずに馴れ馴れしくしてしまうのです。当然ですが、嫌われてしまいます。時には吠えられたり攻撃されたりすることもあるでしょう。
愛犬が馴れ馴れしい理由は?
愛犬が馴れ馴れしい理由はなんでしょうか?フレンドリーなこと自体はとってもいいことです。社会性が高い証拠なので、飼い主さんが愛情をもってお世話してきた証拠だとも言えます。
犬種によっては、もともと好奇心が強い犬がいます。遊ぶことが大好きな犬もいるでしょう。そうした犬種は一度興奮してしまうとそのまま突き進んでしまう傾向にあります。
馴れ馴れしいのは犬種と元々の性格によるところが大きいようです。馴れ馴れしいことはそこまで悪いわけではありません。警戒心をむき出しにするよりはいいので、心配する必要もないでしょう。
馴れ馴れしい犬の対処方法は?
フレンドリーかつ好奇心の強い犬は、時に馴れ馴れしく相手に迫ってしまうことがありますね。そんなときは飼い主さんがしっかりと対応してあげましょう。
フレンドリーな対応を好む犬もたくさんいます。すぐに仲良くなれるので、あえて制御する必要はないでしょう。
時には、取り込み中だったり、警戒していたりする犬もいます。そんな犬に対して空気を読まずに馴れ馴れしく迫っていくなら、飼い主さんがリードを引っ張ってあげて近づけさせないようにすると良いでしょう。
相手の犬が嫌がっているのに、そのままにするのは飼い主さんとしての責任が果たせていないかもしれませんね。
犬に嫌われる犬の特徴③:挨拶ができない
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犬の社会には犬の社会のルールがあります。挨拶することもそれに含まれます。挨拶などの社会性が身についていない場合、相手の犬からは嫌われてしまうことがあります。
犬同士の挨拶とは?
犬同士の挨拶とは、言葉ではなくニオイや仕草によるものです。お互いに鼻と鼻をくっつけ合って、ニオイを嗅ぎ合ったりします。また相手のおしりのニオイを嗅ぐこともあるでしょう。
時には顔や身体を擦り付けあったりするような挨拶を見ることもありますね。
愛犬が挨拶できない理由
愛犬が挨拶できないのには理由があります。それは、犬同士の挨拶の経験の少なさです。社会性の欠如とも言い換えることが出来ます。
通常、犬たちは生まれた時に親や兄弟たちと一緒に時間を過ごすものです。その期間に社会性を身に着けていきます。「相手との情報交換はどのようにするのか」「挨拶の仕方や程度」「どこまでがじゃれ合いで、どこからがやりすぎになるのか」など親や兄弟から教えてもらうため、とても大切です。
しかし、幼いころにすぐに親や兄弟から引き離されて飼育された犬や、ずっと1頭だけで生活してきたために他の犬と会う機会なかった犬は、社会性が身につかないまま大人になってしまうのです。
愛犬に挨拶を教えよう
もし愛犬が挨拶の仕方をわきまえていないようであれば、飼い主が挨拶の仕方を教えてあげることが出来るでしょう。他の犬と会った時に、ニオイを嗅がせたり、相手に自分のニオイを嗅いでもらったりしましょう。
幼少期ほどの適応スピードはありませんが、徐々に学習してくれるはずです。ちょっとずつ挨拶や社会性が身に付き、自分でもそのルール通りに行動できるようになります。