巻き毛が可愛いラムキンの魅力
Eric Isselee/shutterstock.com
アメリカが原産国のラムキンは、巻き毛が可愛い猫種です。まるで子羊のようなやわらかな巻き毛と小さな体つきが特徴で、その美しさと愛らしさに虜になる人が続出です。
家族と一緒に過ごすのが大好きで、触られるのも嫌いではありません。なので毎日愛猫と一緒にたくさんの時間を過ごしたい人や、いっぱい遊びたい人にオススメの猫種といえるでしょう。
今回はそんなラムキンの歴史や性格、そして飼育する際のポイントなどの魅力をたっぷりご紹介します。
ラムキンの歴史
ラムキンはアメリカの有名なブリーダーであるテリー・ハリス氏により作出された猫種です。テリー氏はキンカローの作出者でもあります。
ラムキンはマンチカンとセルカーク・レックスを交配して作出されました。マンチカンといえば、短足でよちよちと歩く姿がとってもかわいい猫種ですよね。そしてセルカーク・レックスといえば、全身が柔らかいくるくるとした巻き毛に覆われている猫種です。別名を「羊の服を着た猫」なんて言われています。
そんな短足で小柄なマンチカンと、巻き毛が可愛いセルカーク・レックスの特徴を掛け合わせて作出されているのがラムキンです。マンチカンも猫の血統登録機関であるTICAに認定されたのは2003年になります。それで、ラムキンはとても新しい猫種なんです。
作出者のテリー氏はマンチカンを保護し、専門委員会でもリーダーを果たす人物です。また、キャットショーでも数々の入賞経験を持っています。それでラムキンはまだまだ作出されて新しい猫種ですが、TICAとTDCAに公認されています。
ラムキン(lambkin)という名前は英語で子羊を意味しています。そして別名をナナスレックスともいいます。これは「ナナス(nunas)」つまり小人を意味する単語と、「レックス(rex)」つまり巻き毛を持つ品種を表す単語を組み合わせた名前です。
最も希少な猫種の一つ
まだまだ新しい種であるラムキンは世界でも希少な存在です。頭数はまだまだ少なく、前例も少ないのです。それで入手するのは簡単でありません。アメリカが原産国で世界的に頭数が少なく、日本にはラムキンを扱っているブリーダーがほとんどいません。ですから日本ではほとんど手に入らない種の1つといえます。
まして、里親制度などで出会うことは現在はまずないでしょう。それで飼育したい場合には海外からの輸入などを検討する必要があります。
ラムキンの外見の特徴
Eric Isselee/shutterstock.com
子猫の見た目を大人になってからも維持する猫がいたとしたら飼育してみたいと思いますか?子猫というのはとにかく特別に可愛いものですよね。
ラムキンはなんとその願望をかなえてくれるような猫種です。子猫のときのような外見を大きくなっても引き継ぎます。それで成猫になっても体はとても小さく、そして子羊のような巻き毛がとても可愛いんです。これからラムキンの外見の特徴をいくつか取り上げます。
1.短足
マンチカンと同様、短足で歩く姿がとっても可愛い猫種です。体つきはとくにマンチカンに似ていて、がっちりとした体つきをしています。足が短いとはいえ、一生懸命に走る姿や活発な姿はとっても可愛いです。そして上下運動もよくします。イスやベッドなどにも軽々ジャンプします。
2.超小型
ラムキンはとても小柄な猫種です。体重は1,8~4㎏ほどです。なので飼育するお家が狭いとか、小型の猫を飼育したいという方におすすめです。
でも体つきはマンチカンのようにがっりとしていて、じつは筋肉質です。小さいけど華奢すぎることはなさそうです。とはいえあまりにも小さい場合には、骨格異常や関節異常が見られる場合があることを覚えておきましょう。
ラムキンはセルカ―ク・レックスと見た目も良く似ていて混同されがちですが、やはり大きさによって違いを識別することができます。ラムキンが体重が1,8~4㎏なのに対して、セルカーク・レックスの場合は大きいと6㎏ほどになります。猫の中では軽い子の場合約2㎏しかないので、最軽量の猫種といえます。
3.巻き毛
セルカーク・レックスの特徴を引き継ぎ、羊のような巻き毛を持っています。眉毛やひげもカールしています。短毛と長毛のどちらもいます。見た目は少しゴワゴワとしているように見えるかもしれませんが、実はとっても柔らかい手触りで、一度触ると虜になってしまうことでしょう。
じつはこの巻き毛、とても面白い成長過程を見せてくれます。生まれて間もないときには巻き毛が見られるのですが、約4か月ほどになるとストレートになります。また抜け毛があることもあります。その後にまた8か月から10か月ごろになると巻き毛に戻ります。
被毛の色はホワイトが一般的と言われていますが、いろいろなカラーがあります。ブラック、ブルーなどです。そしてロングヘアーの子もいれば、ショートヘアーの子もいます。とてもバラエティに富んでいるんですね。
4.尻尾が長い
尻尾が長いのも特徴です。そして尻尾にはポイントがはいっています。
ラムキンの性格
Eric Isselee/shutterstock.com
ラムキンは人と一緒に過ごすことが好きで、触られるのも好きな猫種だといわれています。明るい性格で、運動が好きで活発です。特に子猫のときにはとても活発で、高いところによじ登ろうとします。
穏やかでおっとりとしている性格だともいわれています。活発ではありますが、人懐っこくておっとりとしている性格なので飼育しやすいでしょう。
フレンドリーでもあるので家族やほかの動物とも仲良くなりやすく、初めての人や動物とも友好的に接してくれます。人と一緒に暮らすことに向いているタイプです。ですから多頭飼いもしやすいでしょう。お子さんがいるご家庭での飼育にも向いています。
自立心の高い子もいますが、基本的には甘えん坊な性格のようです。それでお留守番が長いとストレスを感じますので、できるだけ毎日一緒に過ごせるご家族との生活が向いているでしょう。依存性が強い子も多いようです。
でも鳴き声はあまり大きくないので、マンションや集合住宅地でも飼育しやすいというのはうれしい点です。無駄に鳴くということも少ないようなので、比較的飼育しやすいといわれています。
とはいえ活発な子もいれば大人しい性格の子もいて、個性はそれぞれのようです。ですからその子の個性に合わせて必要な飼育環境を整えてあげる必要があります。
というのも、ラムキンはマンチカンとセルカーク・レックスの性格を受け継いでいるので、どちらかの性格がどの程度出るかはわかりません。マンチカンは活発で好奇心が旺盛で知られています。一方でセルカーク・レックスはとても穏やかな性格だといわれています。
とはいえ人が好きで友好的な性格なので、猫を飼育するのが初めてという人でも飼育しやすい性格をしているといえるでしょう。甘えん坊で寂しがりだという点では、日中はずっと家に誰もいないという環境ではストレスになってしまうようなので避けたほうがよさそうですね。