猫にもトリミングは必要?
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犬のトリミングはよく見聞きしますが、みなさんは猫のトリミングについてご存知ですか?
トリミングというと犬のイメージが強いですが、実は最近は猫専用のトリミングサロンも増えてきています。この記事では、猫のトリミングの必要性や自宅で行う方法など、猫のトリミングについて解説していきたいと思います。
そもそも、トリミングとは何でしょうか?トリミングとはみなさんもご存じの通り、ペットの全身、つまりあらゆる部位のお手入れの総称のことです。
カットやシャンプーなどの美容面だけでなく病気の予防にも効果があるため、猫の健康のためにもトリミングは必要と言われています。
猫のトリミングには、
- ブラッシング
- シャンプー
- 爪切り
- カット
- 肛門腺しぼり
- 耳掃除
- 歯磨き
といったお手入れが含まれます。自宅で飼い主さんが行える作業もありますが、カットや肛門腺しぼりなどはスキルが求められるので、素人が無理して行うと愛猫に負担がかかることもあります。
またシャンプーに関して言えば、猫はセルフグルーミングでいつも自分の毛をキレイにしているので、シャンプーを嫌がるなら無理して行う必要はありません。しかし、排泄物などで被毛が汚れてしまった場合や、皮脂の分泌が多い子は定期的にシャンプーをした方がよいでしょう。
また、猫は爪研ぎをする習性があるので、必ずしも毎回爪切りが必要とは言えません。ただし飼い猫の場合、飼い主さんを引っ搔いたり、カーテンや家具などに爪研ぎをしたりする可能性もあるので、爪を定期的にカットしたほうが良いケースもあります。
一方、耳掃除と歯磨きは、猫は自分でケアできないので飼い主さんがしてあげる必要があります。衛生や健康維持のためにも、耳掃除と歯磨きは欠かせません。
さらにブラッシングも大切です。特に長毛種を飼っている方は、愛猫が毛づくろいでたくさん毛を飲み込んでしまわないよう毎日ブラッシングを行うようにしましょう。そうすることで、毛玉が体内に溜まってしまう”毛球症”の予防にもつながります。
猫をトリミングする目的について
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上記でも少し触れたように、トリミングは猫のオシャレのためだけでなく、病気やけがの予防にもなります。
大きく分けるとトリミングには3つの目的があります。それぞれ考えていきましょう。
1、被毛の清潔さを維持するため
猫の被毛をブラッシングしないと、毛が絡んだり抜け毛を飲み込んでしまったりして、毛球症につながる可能性があります。
また、目の周りの毛をしっかり整えておかないと、目に毛が入ってしまい目やにの原因になります。
2、病気やケガの予防のため
肛門や尿道、傷口周辺の被毛は雑菌が繁殖しやすいため、常に清潔な状態を保つ必要があります。不衛生な状態にしておくなら、感染症などの病気の発症リスクを高めることにつながります。
また爪や足の裏の毛が伸びていると、肉球の機能が正常に役割を果たすことができず、ケガの原因になります。
3、美容やおしゃれのため
被毛を美しく整えてあげるなら美しい外観につながり、可愛さがより引き立ちます。
猫のトリミングを自宅で行う方法
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”猫は家になつく”と言われるほど、縄張り意識の強い動物として知られています。そのため、自分のテリトリー以外の場所に行くことには抵抗がある猫が多く、動物病院やペットサロンに行くことを嫌がる子もいます。
また中には、知らない人にシャンプーなどのトリミングをされることがキライな子もいます。それで、少しでも愛猫のストレスを軽減させるためには、自宅でのトリミングが最適です。
では、どのように自宅でトリミングを行えるでしょうか?
ブラッシング
ブラッシングは、短毛種の場合は1日1回、長毛種の場合は1日2回程度行うと良いでしょう。
頭の後ろから始め、少しずつ背中をブラッシングしていきます。そして、尻尾まできたら愛猫を仰向けにして、一番デリケートな部位であるお腹をブラッシングしましょう。
全身のブラッシングを3分程度で終えることを目安とし、手早く行うことがポイントです。もし愛猫が嫌がる素振りを見せたら、すぐに中断しましょう。
嫌がっているのに無理矢理押さえつけてブラッシングを続行すると、次回からブラシを見ただけで逃げるようになってしまう可能性があります。
全身のブラッシングをできることに越したことはありませんが、全身を少しずつ数回に分けてブラッシングしても問題ありません。また、ブラッシングが終わった後はおやつをあげるなど、ご褒美を与えましょう。
そうすることで猫は”ブラッシングをすると良い事がある”と認識し、その後スムーズに出来るようになります。
爪切り
猫の爪切りは、多くの方が最初は怖いと感じるようです。しかし慣れてしまえばとても簡単で、手早くできるようになります。
子猫にはハサミタイプ、成猫にはギロチンタイプの爪切りを使うのが一般的ですが、どちらのタイプを使っても問題ないので使いやすいものを使用することができるでしょう。
では、どのように愛猫の爪を切ってあげることができるでしょうか?
<猫の爪切りの方法>
1、まず猫を膝の上に座らせる。
2、続いて、猫の背中が飼い主さんのお腹と合わさるように、猫を後ろから抱え込む。
3、足先を優しく持ち、指の付け根を軽く押し、爪を出す。
4、爪の透明部分を素早くカットする。
カットする際、爪をよく見るとピンク色の部分があります。ピンク色の部分は血管や神経が通っている部分なので、絶対に切らないように注意しましょう。
慣れないうちは、先端の尖っている部分をカットするだけで十分です。また、全部の爪を一度にカットする必要はないので、愛猫が嫌がったら直ぐに解放してあげましょう。
カット
被毛のカットが必要な猫は長毛種や被毛が厚い猫種などです。夏の時期は熱中症を防ぐために、”サマーカット”にする子もいます。
サマーカットをすれば通気性がよくなるので、涼しくなることはもちろん、皮膚炎などになりにくくなります。また、毛玉の予防や毛玉ができてしまった時の対処法としてカットをするケースもあります。
もちろん、サロンに行って専門のプロの方にカットしてもらったほうが美しい仕上がりを期待できます。しかし、愛猫のストレスを少しでも軽減させるためには、自宅で飼い主さんがカットしてあげることもひとつの方法です。
では、どのように自宅で愛猫のカットができるでしょうか?
カットする際、ハサミではなくペット用のバリカンで行なうのがおすすめです。なぜなら、ハサミだと愛猫が急に動いた時に皮膚を傷つけてしまう事があり危険だからです。
また、カットするのは胴の部分だけにしましょう。手足や顔、しっぽ付近のカットは難しいですし、触られることを嫌がる子が多いので控えたほうが賢明です。
それでは具体的なカットの手順をご紹介しましょう。
1、まずブラッシングをして毛のもつれなどをとる。
2、愛猫がリラックスしているチャンスを狙い、背中からバリカンでカットする。
3、続いて、わき腹、お腹をカットする。
カット中に愛猫が嫌がったらすぐに中断しましょう。途中で中断すると見た目が無様な状態かもしれませんが、何度かに分けて行うことで愛猫のストレスを軽減できるでしょう。
また、毛玉が大きく固まっていたりあまりにもたくさんあったりする場合は、無理をせずに信頼できるサロンでプロにお願いすることができるかもしれません。
では、バリカンを使用する場合はどうしたら良いでしょうか?
バリカンを使うことが初めての方も多いことでしょう。バリカンはペット専用のものを使うことをおすすめします。
猫は犬と違い、カット中じっとおとなしくしていることができずによく動きます。だからといって、愛猫を押さえつけたり、無理矢理やり続けようとしたりすることはNGです。嫌がるようならすぐに中断しましょう。
バリカンを使ってどのくらいの長さまでカットすればよいのでしょうか?
カットする時期にもよりますが、今まで毛で覆われていたのに急に丸刈りにされてしまったら、寒くて風邪を引くなど体調を崩してしまう可能性があります。また、ケガをしやすくなってしまう危険性もあります。
ですから、短毛種の毛の長さを目安にカットしてあげることができるでしょう。つまり、丸刈りにするまでカットする必要はないということです。短くし過ぎず、毛玉ができにくい程度の長さで整えてあげましょう。
肛門腺しぼり
猫の肛門腺とは、肛門の左右に肛門嚢と呼ばれる袋が二つあり、その中に強烈なニオイの液体を分泌している器官のことです。
肛門腺しぼりは全ての猫がする必要はありません。過去に肛門腺破裂の経験がある子や、肛門腺に何らかの異常がある子は肛門腺しぼりをしたほうが良いといわれています。
ではどのように行えばよいのでしょうか?
肛門の左右を持ち上げるようにして液体を絞り出します。この液体は非常に臭いので手袋をすることは必須です。またティッシュなどを持ち、床に液が落ちるとか壁や家具などに付くことがないように、肛門腺しぼりを行う場所にも気を付けましょう。
素人には難しいので、動物病院で獣医師さんに行ってもらうのもおすすめです。
耳掃除
猫の耳掃除はコットンやガーゼなどを使ってケアします。それら柔らかい素材のものにイヤークリーナーを含ませ、指の届く範囲を拭き取っていきましょう。
茶色い耳垢が見えているとついつい綿棒で取りたくなりますが、耳の中はとても繊細なので綿棒を使うことは控えたほうが良いと思います。万が一、耳を傷を付けてしまうと外耳炎の原因になる危険性もあるので、細心の注意が必要です。
たくさんの種類が存在している猫ですが、その中でも折れ耳をしているスコティッシュフォールドなどの場合は耳に湿気がこもりやすいので、こまめなケアが必要です。軽い拭き取りの耳掃除は毎日行っても問題ありません。
歯磨き
歯磨きをせずに歯に付いた歯垢をそのまま放置しておくと、歯周病の原因となります。猫は自分で口腔ケアをすることはできませんので、飼い主さんのお手入れにすべてがかかっています。最低でも週に1度は歯磨きをするように心がけましょう。
子猫のときから歯磨きを習慣づけるなら慣れていきますが、成猫から始める場合はいきなり歯ブラシを口に入れると嫌がります。まずは飼い主さんが口に触ることから慣れさせるようにしましょう。
最初のうちは、歯磨き用のウェットティッシュなどを使ってケアすることができるかもしれません。そして愛猫が慣れてきたら、最終的には歯ブラシを使って歯磨きができるようにしましょう。
最近は”お魚味”などフレーバーのついた歯磨きペーストも販売されています。愛猫が好みそうなフレーバーの歯磨き粉を選んであげるなら、歯磨きが楽しい時間になることでしょう。
あなたは愛猫の歯磨きをしていますか?犬は歯磨きガム等をよく目にすることがありますが、猫の歯磨きグッズはあまり見かけません。そもそも猫の歯磨きは必要あるのでしょうか?猫の歯磨きの必要性についてご説明いたします!
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