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名称:コーカシアン・シェパード
性格:穏やかで愛情深く忠実、非常に用心深く勇敢
寿命:10〜12歳
体重:45〜100kg以上
体高:62〜65cm
毛色:グレー、ブリンドル
値段:珍しい犬種のため不明
コーカシアン・シェパードの性格
国際的な愛犬団体であるジャパンケネルクラブによると、ロシアのコーカサス地方で古くから飼育されてきた牧羊犬です。
独立心と警戒心が強く、羊や家族を守るためオオカミや熊などの強敵に勇敢に立ち向かい、時には退治してしまうほどのパワフルさを持ち合わせています。
飼い主には忠実で穏やか、人懐こく愛情深いので、訓練をしっかりすれば頼もしいパートナーとなります。基本的に知的で頑固な面も持ち合わせているため、この犬種の飼育は大型犬の飼育経験があり、犬のトレーニングをプロから教わったことがある人に向いています。
広大なコーカサス地方出身のこの犬種は、地域ごとの需要に応じてさまざまなタイプが作出されました。
例えば「アルメニアタイプ」、「ターキッシュタイプ」、「アストラカンタイプ」などです。タイプごとに性格も多少異なり、地域によってより穏やかな気質のタイプもいます。
コーカシアン・シェパードの平均寿命
大きいサイズになるほど犬の平均寿命は短くなる傾向にありますが、超大型犬のコーカシアン・シェパードの平均寿命は、10〜12年と長生きする犬種です。
コーカシアン・シェパードの平均体重
コーカシアン・シェパードの平均体重は、45~77kg以上です。
地域ごとのタイプでも個体差が大きく、オスで55〜100kg、メスで45〜80kg程度の幅があります。一般的にオスの方がメスより大きい傾向があります。
コーカシアン・シェパードの平均体高
コーカシアン・シェパードの平均体高は、62〜65cm以上とされています。
こちらも地域ごとのタイプで個体差が大きく、オスでは70〜90cm、メスで65〜75cmとオスの方が大柄です。
コーカシアン・シェパードの毛色(カラー)
コーカシアン・シェパード純血種の毛色は帯(バンド)や斑点(パッチ)が入ったグレーで、さまざまな色合いがあると規定されています。
基本的には、ジンジャー(ラスティ)、ストロー・ホワイト、レディッシュ・ブラウン、ブリンドルのように、色合いが明るいことが多いです。
ジンジャー
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- ジンジャー(ラスティ)のバンドやパッチが入ったグレー
- ストローのバンドやパッチが入ったグレー
- ホワイトのバンドやパッチが入ったグレー
- レディッシュブラウンのバンドやパッチが入ったグレー
- ブリンドル
コーカシアン・シェパードが成犬になるまでの期間
一般的に犬は大型になる程、成長速度が緩やかになるとされています。
超大型犬であるコーカシアン・シェパードは2年ほどで体高が止まり、3年ほどでその個体の規定体重になり成犬になります。
※成犬とは身体的な成長が止まることです。
コーカシアン・シェパードの鳴き声
コーカシアン・シェパードは、通常は穏やかな犬種のため鳴き声が気になる事はほとんどありません。
しかし、見知らぬ人や犬などに対しては警戒心が強く、激しく吠える傾向があります。
コーカシアン・シェパードがかかりやすい病気
病名 | 時期と症状 | 治療費 |
---|---|---|
肥満 | 運動不足と高カロリー食による肥満に陥りやすい。 | 1万円〜 |
股関節形成不全 | 股関節が正常に形成されず、歩行に異常が現れる。成長期に発症することが多い。 | 40万円程度 |
白内障 | 加齢により眼中の水晶体のレンズが濁る。 | 100万円程度 |
※症状や病院によって金額は変わってきますので、かかりつけの動物病院で確認してください。
基本的に全犬種でかかりやすい病気は、コーカシアン・シェパードも例外なくかかる可能性がありますが、肥満には要注意です。
コーカシアン・シェパードはあまり活発に動き回るタイプではなく、体重が重くなることで無理がかかり、股関節形成不全を起こす可能性があるからです。肥満を防ぐには、食事のカロリー管理が大切になります。
また、コーカシアン・シェパードは寒い地方の犬種で、日本の高温多湿の夏は熱中症にかかる可能性が高いです。
屋内飼育の場合はエアコンをかけ、屋外飼育の場合は日陰と飲み水、そして犬が水浴びできるスペースを作ってあげると良いでしょう。
コーカシアン・シェパードの体臭
コーカシアン・シェパードの体臭は、全犬種の中でも中程度です。体臭の原因は不清潔な歯や耳、皮膚の感染やガスなどです。
日頃のお手入れや食事内容によって、これらの体臭をある程度防ぐことができます。
コーカシアン・シェパードの飼い方
コーカシアン・シェパードは、そこまで運動量の激しい犬ではありません。しかし太りやすいため毎日の散歩は必須です。
また、見知らぬ人や犬などに激しくほえる可能性があるので、まだ幼い子犬期に社会性を養うことが非常に重要になります。
もし社会化期がうまくいかず見知らぬ人に激しく吠え立てる場合は、超大型犬だけに危害を加えないよう信頼できるプロのトレーナーに訓練してもらいましょう。
ドッグフードの量・回数
基本的にはその成長度合いのフードを与えますが、特に子犬期ではブリーダーなどが推奨するフードと給餌量・回数を守ることが大切です。
また、成犬のコーカシアン・シェパードは運動量が比較的少なく肥満になりやすいので、超大型犬用で低カロリーのフードなどで体重管理をしていく必要があります。
その個体の運動量や飼育環境によっても必要なエネルギー量や栄養が変わってくるので、できるだけかかりつけの獣医やブリーダーに意見をもらいながら、フードの種類や給餌量・回数を決めると良いでしょう。
食べさせてはいけないもの
犬が食べてはいけない食べ物 | ネギ類全般(にんにく、ニラ、玉ねぎなど)・ぶどう類全般・チョコレート・キシリトール・生の魚介類(魚、イカ、タコ、エビ、カニ)・鶏の骨・アボガド・ナッツ類全般 |
犬は避けたほうがいい食べ物 | ほうれん草・生肉・香辛料・にぼし・のり・生卵・生野菜・牛乳・ココナッツオイル・干しあんず |
上記は代表的な食べ物を記載していますが、もっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
また犬が苦手な食べ物として、犬は臭覚が優れているため酸み・辛み・苦みに対する感覚がとても敏感で、においを嫌がります。
- かんきつ類
- 酢類
- スパイス類
- クセのある葉物野菜
上記の食べ物も控えたほうが無難でしょう。
抜け毛の量
コーカシアン・シェパードのコートには、ロング・ミディアム・ショートの3種類があり、いずれもダブルコートです。
一般的に犬は換毛期が1年に2回ありますが、コーカシアン・シェパードの換毛期は夏場の1回のみ。
換毛期の間は毎日のように、ブラッシングしましょう。換毛期以外はほとんど毛が抜けないため、週に2回程度のブラッシングで問題ありません。
お風呂の入れ方
コーカシアン・シェパードは、そこまで頻繁にお風呂を必要としない犬種ですが、汚れた時や皮膚の感染予防、夏の暑さ対策や換毛期でお風呂に入れた方が良い時があります。
分厚いダブルコートなのと、体がとても大きいので入浴は大変な作業ですが、それは犬に取っても同じなので、出来るだけ無理のかからない工夫が大切です。
まずはシャンプーの前にブラッシングをして、余分な毛や汚れを落とします。
そしてシャンプーは必ず犬用を使用しましょう。犬の肌や被毛に合うよう作られており、人間のシャンプーとは全く異なるためです。
はじめに、コーカシアン・シェパードの子犬を、お風呂に入れる手順を紹介します。
子犬は体力があまりないので、出来るだけ素早く済ませてあげるのがコツです。
- 水に怖がらせないよう、優しく声をかけながら弱めのシャワーを準備します。
- ぬるま湯で首の付け根辺りから、身体全体をしっかり濡らします。ダブルコートは中まで濡れにくいので、バスタブにぬるま湯を張って入浴させるのもいいでしょう。
- 顔や手はぬるま湯を手ですくってかけながら、濡らしていきます。
- 全体的にしっかり濡れたら、シャンプーをつけてしっかり泡立てます。
- 細部まで洗ったら、ぬるま湯でシャンプーを十分に流します。
- タオルドライをし、音に怖がらせないよう弱のドライヤーで乾かします。
次に、コーカシアン・シェパードの成犬をお風呂に入れる手順です。
成犬はとても大きく一人で洗うと時間がかかってしまうので、出来るだけ2人以上で洗うと犬の負担も減ります。
コーカシアン・シェパードの成犬のお風呂の入れ方- ぬるま湯で首の付け根辺りから、身体全体をしっかり濡らします。ダブルコートは中まで濡れにくいので、バスタブにぬるま湯を張って入浴させるのもいいでしょう。
- 顔や手はぬるま湯を手ですくってかけながら、濡らしていきます。
- 全体的にしっかり濡らたら、シャンプーをつけてしっかり泡立てます。
- 細部まで洗ったら、ぬるま湯でシャンプーを十分に流します。
- タオルドライをし、風邪を引かないようにドライヤーで乾かします。
最適な散歩時間
コーカシアン・シェパードは広大な地域で牧羊犬をしていましたが、外敵に対する護衛犬の役割が強かったので、そこまで激しい運動をする犬種ではありません。
激しい運動をさせすぎると、股関節に無理がかかる可能性もあるので注意が必要です。
しかし運動不足になると肥満になってしまうので、毎日朝晩30分〜1時間程度の散歩をしましょう。
コーカシアン・シェパードのしつけ方法
コーカシアン・シェパードは適切なしつけを行わないと、成犬時に他者への警戒心と攻撃性が強く出てしまうため、子犬期からのしつけが非常に重要になります。
独立心旺盛で頑固な面も持っているため、超大型犬でも受け入れてくれる、訓練所やしつけ教室へ預けることも必要になってくるでしょう。
トイレのしつけ方
コーカシアン・シェパードのトイレのしつけは、お家に迎えた後すぐにスタートする必要があります。
お迎えと同時に始めないと、粗相をしてしまった部分をトイレだと思ってしまい、修正が難しくなってしまうからです。
1歳以上のコーカシアン・シェパードとなると、独立心や自己判断力が強くなってくるのでしつけが長期化する可能性があり、忍耐が必要になってきます。
万が一保護犬などで飼い主や環境が変わる場合は、プロのトレーナーに頼んだほうがスムーズでしょう。
- サークル・ゲージなどのトイレトレーなどを配置し、犬の尿などの匂いをつける(お迎え時のケースに尿などをしていた場合は、その匂いをつける)
- 犬をよく観察し、地面の匂いを嗅いだりグルグルと回り始めたらトイレに連れていき、排泄するまで見守る
- きちんとトイレで排泄できたら、犬を褒めてあげる
- 失敗した場合は特にリアクションせずに排泄物をすぐに片付け、匂いを消す(成功して褒められる体験を重ねていき覚えていく)
無駄吠えのしつけ方法
コーカシアン・シェパードは通常は穏やかな犬種ですが、他所の人や犬への警戒心がとても強いため、無駄吠え対策が大切です。
まずは、他の人や犬に慣れるため子犬期からの社会化を適切に行いましょう。
- まず、犬が好きなおやつを用意します。
- おやつを手に持ち、犬が吠えずに飼い主に注目したら、褒めながらご褒美をあげます。
- 2を繰り返して、静かに飼い主に注目することを覚えさせます。
- 犬が無駄吠えをする原因(来客時のチャイムや他の犬との接触)を把握し、無駄吠えしそうになったら、おやつを持って犬を飼い主に注目させます。
- 無駄吠えの原因が起こっても、無駄吠えをしないで飼い主に注目していたら褒めながらご褒美をあげます。
- 5を繰り返して、無駄吠えの原因が起こっても吠えない癖をつけさせます。
噛み癖のしつけ方法
コーカシアン・シェパードは超大型犬のため、噛み癖がついてしまうと大変危険です。元来、時にクマやオオカミをも退治できるパワーがあるので、噛み癖のしつけは子犬期からしっかり行いましょう。
噛み癖は原因がさまざまで、ストレスや警戒心から起こるケースもあります。その場合はまず原因を取り除く必要があります。
もしそれでもかみ癖が治らない場合は、以下の方法を試してみましょう。
- 犬の好きなおやつを用意します。
- おやつを手に持ち、犬が飼い主に注目したら褒めながらご褒美をあげます。
- 2を繰り返して、飼い主に注目することを覚えさせます。
- 犬の噛み癖が出る条件(手を差し出したり、歩いたり)を起こして、犬が噛んできたり噛みそうになったら、おやつを手に持って飼い主に注目させます。
- 犬が飼い主に注目して噛むのをやめたら、褒めながらご褒美をあげます。
- 4.5を繰り返して、噛み癖が出る条件が起こっても噛まない癖をつけさせます。
待てのしつけ方法
体の大きいコーカシアン・シェパードは、犬が興奮した時に人の力で抑えることが難しいため、待てのしつけが非常に重要になります。

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- まず、「おすわり」をさせます。
- 次に、「待て」と言って「よし」を言うまで犬が少しでも待てたら褒めながらご褒美をあげます。
- 「待て」の間隔を少しずつ伸ばしながら、待てばご褒美がもらえることを覚えさせます。
留守番のしつけ方法
犬は、飼い主が家にいない不安から、留守中に思いもよらぬ悪戯をしたりトラブルを起こすケースがあります。
特にコーカシアン・シェパードなどの超大型犬で室内飼いの場合は、ちょっとしたことでも大きなトラブルになる可能性があるので、留守番に慣れさせる必要があります。
- 犬がリラックスできるスペースを用意してあげます。
- 最初から長時間の留守番ではなく、数分から犬が1人でいる時間を作ります。
- お利口に留守番ができたら、ご褒美をあげます。
- 少しずつ留守番の時間を長くして、長時間の留守番に慣らしていきます。
犬という生き物は、いい香りがしたりすると食べ物じゃなくても口に入れてしまいます。
でも、犬には食べさせてはいけない食べ物も存在します。食べてしまうと命の危険もあるので要注意です。
今回は、そんな食べ物を食べてしまった時の対処法も合わせてお話していきます。
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