犬にきゅうりを与えても問題ありません!

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きゅうりにはビタミンKやビタミンC、モリブデン、銅など健康に役立つ栄養素が豊富に含まれており、犬にとって害となる成分は含まれていないので、問題なく安心して愛犬にきゅうりを与えることができます。
きゅうりはウリ科の野菜で、原産はインド北部からネパールのヒマラヤ山脈付近と言われています。インドではきゅうりを3,000年以上前から栽培していたとも考えられており、深い歴史のある野菜として知られています。
ここ日本にきゅうりが入ってきたのは10世紀頃と言われており、本格的な栽培は江戸時代に入ってから始まったようです。
きゅうりは夏を旬とする野菜なので、5月から8月にかけて市場に出回りますが、ハウス栽培でも育てやすいため年中スーパーなどで手にすることが可能です。
きゅうりの成分は犬にとって無害
きゅうりのおよそ95パーセントは水分で出来ています。数多くある野菜や果物の中でも、きゅうりの水分量はトップ3に入るほどです。ですから、きゅうりは水分補給に最適な食材と言えるでしょう。
さらに、体を冷やす効果もあるので夏バテ予防にもおすすめです。そんな水分量が多いきゅうりですが、もちろん栄養素も豊富に含まれています。
きゅうりに含まれる栄養素

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では、きゅうりを摂取することで得られる栄養素について詳しくみてみましょう。
水分
栄養素とは少し違いますが、水分は犬を含め、すべての生き物に必要不可欠なものです。当たり前のことですが、きゅうりに含まれている水分を犬が摂取しても全く問題はありません。
ビタミンK
きゅうりにはビタミンAやビタミンB群の一種である葉酸などのビタミン類が含まれていますが、その中でも一番多く含まれている栄養素はビタミンKです。
ビタミンKはカルシウムを定着させ、骨を丈夫にする役割があります。
特に骨が弱ってくる老犬にとって、ビタミンKは有効成分と言えるでしょう。
また、血液凝固の過程にもビタミンKは欠かせません。もしビタミンKが不足していると、消化器官や皮膚などで出血が生じたり、怪我をした時に血がなかなか止まりにくくなります。
さらに、ビタミンK不足が続くと貧血のリスクもあります。
ビタミンC
健康な犬の場合、ビタミンCは体内で生成されるので、食材や食事などで口からビタミンCを摂取する必要は特にありませんが、きゅうりに含まれているビタミンCを摂取しても問題ありません。
一方、老犬になるとビタミンCを体内で生成することが難しくなり、生成量が少しずつ減ってきているので、きゅうりなど食材や食事から意識的にビタミンCを摂取したほうがよいケースもあります。
カリウム
カリウムはナトリウムを過剰に摂取した際に、体外への排出をサポートする働きがあります。また、血圧を下げたり、利尿作用もあるのでむくみ予防にもなります。犬にカリウムを与えても問題はありません。
βカロテン
βカロテンは、体内に入るとビタミンAへと変わります。ビタミンAは視力、皮膚、粘膜などの健康維持をサポートする役割があり、犬に与えても大丈夫です。
犬にきゅうりを与えるメリットとは?

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きゅうりは他の野菜と比較するとそれほど栄養価は高くありませんが、きゅうりを食べることにはメリットがあります。
1:骨が丈夫になる
きゅうりに最も多く含まれている成分・ビタミンKには、骨にカルシウムを沈着させる効果があります。ですから、きゅうりを摂取することで骨を丈夫にする効果を期待できます。
2:水分補給に最適
きゅうりはほとんどが水分でできています。愛犬が水を飲んでくれないときや、夏バテ予防にきゅうりを与えるなら水分補給になります。
ただし、犬は水分を含んでいる野菜を好んで食べる傾向があります。きゅうりを食べ過ぎると下痢や嘔吐などを引き起こす可能性もあるので注意しましょう。
3:利尿作用効果
きゅうりにはカリウムが含まれているので、体に蓄積された余分な水分を排出する利尿作用効果を期待できます。
4:健康維持をサポート
きゅうりの皮の部分には、βカロテンが含まれています。
βカロテンは発がん作用を抑えることに加え、犬の場合、体内に摂り入れることでビタミンAに変換されます。それにより被毛のツヤや健康、皮膚の粘膜の健康維持のサポートをします。