飼い主さんなら誰しも、自分が飼っているワンちゃんにはリラックスして安心できる日々を過ごして欲しいと願うものですね。しかし、知らず知らずのうちにワンちゃんにとってストレスを感じるような状況を作ってしまい、ワンちゃんが人間不信に陥るということもありえます。または人間不信にまでは至らなくても、飼い主を信頼できなくなるということもあります。
今回は、そうした悲しい事にならない為にも、人間不信になってしまう原因を知り、そうならない為の対策も考えていきたいと思います。
まずは、ワンちゃんが人間不信になってしまう原因について考えてみましょう。
人間不信になってしまう原因について
人間不信となってしまう原因はいくつかあると思います。その数例を書いていきたいと思います。
叱ってばかりいる
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ドキッとした飼い主さんも多いかもしれません。しつけをしっかりしなければ、悪いことをしたら叱らなければと考える方もいる事でしょう。もちろん大切な事ですが、愛犬の為と思ってしているその行動が人間不信にさせてしまっているということもあります。
大切なのはその頻度と叱り方です。私たち人間もそうですが、あまりに叱られてばかりいるとヤル気も起きなくなりますし、ガッカリしますね。叱られる相手にあまり近づきたくないと思ってしまうかもしれません。ワンちゃんも同じ気持ちです。ただただ叱っているばかりでは恐怖を感じ、飼い主さんに対する愛情は無くなってしまいます。叱るにしても、タイミングを見計らうこと、なぜ叱られているのか理由が分かるように叱ることが大切です。そして、叱るだけではなく、思いっきり褒めてあげるという事が特に必要です。
ビックリするような事をよくする
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ワンちゃんの反応が面白いからといって、ビックリするようなことをしているとストレスを感じ人間不信になってしまいます。ワンちゃんの耳は人間よりも優れていて、小さな音でも聞き取る事ができますが、そんなワンちゃんの近くで大きな音を出すとビックリしてストレスの原因となってしまいます。そのような驚かすような行動を何度もしていると、人間への不信感は強まっていきます。
驚かすような行動を意図的にしないにしても、ドアを勢いよく閉めるとか、クラッカーを鳴らす、大声を出すなどの何気なく行なっているような行動でもワンちゃんにとっては大きなストレスとなりますので、自分がそのような行動をしていないか、普段の生活を見直す必要もあるかもしれませんね。
ワンちゃんが苦痛に感じるような事をする
先ほどのビックリするような事をするという事に似ているかもしれませんが、苦痛に感じることを行ない続けるなら人間不信になってしまう可能性があります。信頼していた飼い主さんが嫌なことばかりするような人なら、人間はみんな嫌な事をするんだと思ってしまうことになります。例えば、主従関係を築きたいが為に、無理やり言うことを聞かせようとするなら、逆に信頼を失ってしまいます。
スキンシップを全くしない
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ワンちゃんを飼ってみたものの、スキンシップを取る時間がないため、取りあえず餌などの最低限の世話はしていると言う飼い主さんは、愛犬との信頼関係も崩れてしまいますし、不信感を抱く結果になってしまうことでしょう。
ワンちゃんは、撫でられたり触られたりするのが本来は大好きな動物です。しかし、飼い主さんが全くスキンシップを図らないと、愛されているという実感を持てず不安になります。その結果として人間不信になってしまう可能性があります。
愛犬との時間が少ししか持てなくても、愛情が伝わるようにスキンシップを少しでも図るように心がけてあげてください。できれば毎日少しの時間でもいいのでそうしてあげてください。
虐待
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当たり前だと思われる方が多いと思います。しかし、普段はワンちゃんに優しく接していても、イライラしていたからとか、言うことを聞かないからといって叩いたりする飼い主もいます。叩かれたりすれば、誰でも恐怖を覚えますね。ワンちゃんも、叩かれたというトラウマから人間不信になり、信頼関係を保つのが難しくなる子もいます。そのような子が再び人間を信頼できるようになるには、膨大な時間を要することとなります。そうならない為にも、叩いたりしてワンちゃんが虐待と思えるような行為を止めるべきです。
捨てられた
ペットは私たちにとって家族のようなものです。それは、ワンちゃんにとっても同じで、私たちのことを家族として信頼しています。それなのに、捨てられてしまったらどのように感じるでしょうか?信頼していた家族に捨てられた経験をしたワンちゃんはトラウマとなり、人間不信に陥るでしょう。虐待の場合と同じように、何年も心の傷を治すのに時間がかかるという場合がほとんどです。そのようなワンちゃんが増えないように、今飼っている愛犬を大切にして欲しいと思います。
病院で手術などをされた
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病気や避妊去勢手術などで痛い思いをすると、ワンちゃんにとっては、人間に痛い事をされた!としか思いません。先生に対してはもちろんのこと、病院に連れていった飼い主さんに対しても不信感が募ることでしょう。人間の側からすると、ワンちゃんを大切に思っているからこその行動ですが、ワンちゃんにその事は言葉では伝わらないですからね。仕方のない事だと思いますが、その痛みやストレスを軽減できるように飼い主さんが努力するなら、少しずつ嫌な思い出も無くなって行く事でしょう。ただ、どのように努力しても動物病院の先生に対する不信はなくならないかもしれませんが…。不信感が大きい中で、何度も病院に連れて行かなければならない時には、人間不信が長く続いてしまうかもしれません。
では、ワンちゃんが人間を信頼していないか分かる仕草についてみてみましょう。