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動物と触れ合って癒やされる!セラピーキャットの役割とは?


わんちゃんやねこちゃんを触ったり眺めたりしているとなんとなく心が穏やかになったりした経験はありませんか?動物を通した癒しが『アニマルセラピー』であり、現在では馬、イルカ、犬、猫などがアニマルセラピーに用いられている動物です。今回はその中の猫……「セラピーキャット」についてまとめてみました。

しかしその前にアニマルセラピーの基本的な事柄について説明したいと思います。

アニマルセラピーの種類

アニマルセラピーをする猫

Sue McDonald/shutterstock.com

アニマルセラピーは大きく「動物介在療法(AAT=Animal Assisted Therapy)」と「動物介在活動(AAA=Animal Assisted Activity)」に分類されます。

アニマルセラピーと非常に心地よい名前は実は日本独特な造語です。海外では「動物介在療法」、「動物介在活動」と分けられた呼び方になっています。

動物介在療法(Animal Assisted Therapy=AAT)

「動物介在療法」は、人間の医療の現場で専門的な治療行為として動物を介在させた補助療法で、最終的な目標は機能回復を通じて対象者の社会性を高めることにあります。

動物介在活動(Animal Assisted Activity=AAA)

「動物介在活動」は、動物との触れ合いによって、情緒的な安定・レクリエーション・生活の質の向上などを目指す活動で、学校や福祉施設などで多く行われています。

ではセラピーキャットの仕事内容についてお話ししましょう。

セラピーキャットの仕事内容

セラピーキャットは患者さんのために病院や介護施設などを訪問し、癒しを与えてくれる『セラピスト』です。猫と触れ合うことでその人の心の奥にあるストレスを軽減させたり、当人に自信を持たせたりして精神的に、また身体的に回復してもらうことが大まかな仕事内容です。あまり難しく考える必要はなく「落ち込んでいたけどねこちゃんと遊んだら元気が出てきた」などといった感じのものです。

海外では「動物介在医療」と認可がされているのですが、日本ではまだ「医療行為」という認識がされていません。しかし特別養護老人ホームや介護施設などでは、セラピーキャットはたくさんの仕事を担っています。

セラピーキャットの役割

セラピーキャットの役割

Stock-Asso/shutterstock.com

猫ならではの役割があり、猫っ毛と呼ばれる猫の毛は細くて柔らかくふわふわの手触りですし、やはり猫ならではのかわいい仕草……こうした事柄は、病気の予防や治療、またストレスの解放などにも効果があることは科学的に実証されているのです。

まずは「人間がストレスを感じるとどうなるのか」ということを説明してから猫の役割について説明したいと思います。

人間がストレスを感じるとどうなるのか

人間はストレスを感じると「ストレスホルモン」が出ます。ストレスと対面した時に人間は『頑張る』か『我慢する』のどちらかを選ばなければなりませんが、そのために体は準備に入ります。準備としてはストレスホルモンが血流にのって全身をかけ巡り体内のさまざまな臓器に指令を伝えます。指令が届いた心臓は心拍数が増えて、血圧が上昇……つまり「心臓がドキドキする」という状態になります。呼吸数や脈拍数は増え、体温や血圧は上昇します。
この『頑張っている』反応は短期間で落ち着きますが、ストレスを感じている状態が長くなると、体が『我慢する』状態に変化し、慢性的に継続するストレス反応に変わってきてしまいます。人間のストレスの仕組みは本当に恐ろしいです。

ここでセラピーキャットの登場です。

猫の温かな『もふもふ』を触るだけで……「幸せホルモン」

猫と生活していると「幸せホルモン」が分泌されます。それは「オキシトシン」と呼ばれるものでストレスの分泌を抑制する効果があるといわれています。他の人を信頼したり、安心感を感じることができたり、人を幸せにするホルモンです。

「オキシトシン」はスキンシップによって分泌します。ねこちゃんのやわらかで『もふもふ』した毛をなでていると穏やかな気持ちになり、なんとなく肩の荷が降りた気がすることがあるのではないでしょうか。その時、人間の脳内では「オキシトシン」が放出されているのです。

また「オキシトシン」は気持ちを落ち着かせて、不安や恐怖感が抑えられる「セロトニン」や快感、やる気を出す「ドーパミン」などの神経伝達物質の分泌を促してくれます。

ねこちゃんをなでている時に穏やかな気持ちになり、リラックスするのは私たちの体に「幸せホルモン」がいきめぐっているからなんです。

『ゴロゴロ』にセラピー効果

ねこちゃんの『ゴロゴロ』と喉をならすのを聞いたことはあるでしょうか。ねこちゃんが喉を鳴らすのは生後二日目からといわれています。生まれたばかりの子猫は聴覚や資格が発達していないため親子でゴロゴロと喉を鳴らしてコミュニケーションをとっているといわれています。そんなゴロゴロが私たち人間のメンタル面で効果を上げてくれています。

猫のゴロゴロ音の周波数は25〜150Hz(ヘルツ)とある研究では報告されています。人間の耳で聞き取れる周波数の範囲は約20〜20000Hzといわれているので、ゴロゴロ音はかなり低音の部類に入ることがわかります。この低周波は、副交感神経を優位にする働きがあり、不安を和らげたり、血圧を下げたり、ストレスをなだめ、考え方をポジティブな思考にしたりする効果があるといわれています。

実際、フランスでは「ゴロゴロセラピー」の効果が注目され医療現場に取り入れられています。「ゴロゴロセラピー」は免疫力や自然治癒力を高める副作用のない薬とまで言われています。

『ゴロゴロ』音は骨折にも効果がある!

猫のゴロゴロ音の周波数は骨の形成を促進したり、強化したりする周波数とほとんど同じで、骨の細胞に刺激を与えて新陳代謝を活発にし回復のスピードを早めているといわれています。

以前から猫は骨折してもほかの動物と比べて3倍の速さで回復すると言われています。その原因はゴロゴロ音による振動ではないかという点に医学界は注目し、現在では猫のゴロゴロ音の周波数からヒントを得た超音波による医療機器が開発され、超音波治療をする医療施設も増え骨折治療に使われています。

猫のゴロゴロセラピー音がネット上で聴くことができたのでよかったら試してみてください。



逆セラピー

「逆セラピー」といって猫の世話をすることで、患者の癒しにつながることがあります。体調不良やケガで何もできずに自分自身の無力さを感じている時に、自分よりも小さな動物を世話することで、「自分にもできることがある」という前向きな感情が芽生え、心身の状態が改善されるようです。

自分自身がお世話になりっぱなし……というよりは、自分自身も何かを与えることによって「幸せホルモン」が分泌され幸福な気持ちになるように人間は造られているようです。

ねこちゃんは散歩の手間もなく、世話がしやすい動物ですので、少しの疲れならば猫ちゃんの世話をすることによって、元気とやる気を取り戻しことができ、癒し、癒される関係が構築され、回復や治癒につながるケースも少なくないようです。

少しまとめてみますと「セラピーキャット」の仕事は患者さんのために病院や介護施設などを訪問し、癒しを与えてくれる『セラピスト』です。

そしてどのような役割があるのかというと、

◆もふもふとした毛並みを触らせることによって「幸せホルモン」の分泌を促す役割。

◆喉を「ゴロゴロ」と鳴らすことによって副交感神経を優位にし、不安を和らげたり、考え方をポジティブな思考にしたり、骨折やケガをした時に免疫力や自然治癒力を高める副作用のない薬のような役割。

◆猫自身がお世話をされることによって相手の人間が「自分にもできることがある!」と感じてもらうことができる。

このようなお仕事と役割があるようです。



  • もふもふとした毛並みを触らせることによって「幸せホルモン」の分泌を促す役割。
  • 喉を「ゴロゴロ」と鳴らすことによって副交感神経を優位にし、不安を和らげたり、考え方をポジティブな思考にしたり、骨折やケガをした時に免疫力や自然治癒力を高める副作用のない薬のような役割。
  • 猫自身がお世話をされることによって相手の人間が「自分にもできることがある!」と感じてもらうことができる。



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