保護犬とは
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保護犬とはどんなワンちゃんの事でしょうか?
ワンちゃんたちの中には決して幸せな生き方をできる子たちばかりではありません。飼い主たちによって捨てられたり、迷子になったりしたワンちゃんたちがいます。
また、飼い主さんたちが何らかの理由で育てることが出来なくなり、動物愛護センターなどに持ち込まれるワンちゃんたちがいます。人間たちによって暴力を振るわれ虐待されてきたワンちゃんがいます。そのようなワンちゃんたちは保護され、集められます。
年間数万頭にも及ぶワンちゃんたちが保護犬となっているのです。
そうしたワンちゃんたちは健康や性格などで判断され、問題がなければ一般譲渡の対象となり、新しい飼い主を待つことになります。もちろん譲渡対象になるワンちゃんは一部で、実際に救われる命は保護犬のうちのほんの一部なのです。
「保護犬の増加」や「保護犬の生き方」は多くの議論を呼び、実際に問題として取り上げられているのですね。
運よく、新しい飼い主を見つけることが出来た保護犬でも、そこには難しさが付きまといます。大抵の保護犬は過去のつらい経験から非常に扱いづらく、飼い主も大変です。そのようなワンちゃんたちはどのような特徴があるのでしょうか?保護犬によくある特徴をご紹介しますね。
落ち着きがない
過去の怖い経験から情緒が不安定です。精神的にもストレスを抱えやすく、そのようなストレスが落ち着きのなさとして、行動に表れます。また、ちょっとしたことでも強い不安を抱えることも特徴です。
不安故に落ち着きがなく、いつもウロウロしていたり、同じような行動を繰り返したりします。小さな音や、少しの光などにも敏感です。
憶病で、人が嫌い
保護犬のワンちゃんの多くは憶病です。少しの事でびくびくして、身体が震えてしまします。ワンちゃんの中には、怖がったままうずくまってしまうこともあるでしょう。
また人が少し近づいただけでびっくりして逃げてしまいます。特に過去に人から虐待されていたワンちゃんたちにはそのような傾向があります。
一つの場所から動かされず、社会をあまり経験させてもらえなかったワンちゃんも同様です。知らない人を極度に嫌います。新しい飼い主に対しても、憶病で、なかなか懐くことがないでしょう。
警戒心が非常に強く、問題行動が多い
憶病な性格に付随するものですが、非常に警戒心が強いのも特徴です。小さな音に敏感であり、人に触られることを極度に嫌います。
ちょっと手を伸ばすと、噛みつくなどの問題行動を取ることも多いようです。自分を守るために、ひたすら吠え続けたり、攻撃したりすることもしばしばで、周囲や近づく人への迷惑をかけることも多いのですね。
社会化とは
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保護犬について知ることが出来ました。それで、今度は一般的な「社会化」について考えてみましょう。「社会化」とは何でしょうか?
社会化とはワンちゃんが人間社会や他のワンちゃんたちに対して柔軟な対応力を身に着けることをいいます。
この社会化は基本的に幼いころに行われます。子犬の時期は社会化に適している時期で、周囲の環境や人と接することで、経験を積み、応用力を身に着けていきます。
ですから、この時期に散歩に出かけ知らない場所や知らない人、知らないワンちゃんを経験することはとても大切です。そうすることで知らないもの、知らない環境に対して免疫ができ、大人になってもすぐに馴染むことが出来るのです。
社会化がうまく出来ていないワンちゃんは、新しいことを経験することが非常に苦手です。知らない人やワンちゃんを極度に怖がります。知らない環境を訪れることで強いストレスを抱えてしまうこともあります。
社会化できていないワンちゃんは、散歩が嫌いだったり、飼い主さん以外の人に近づこうとしなかったりします。
幼いころの社会化は非常に大切です。子犬は可愛く、守ってあげたいと思うかもしれませんが、過保護なのはいけません。たくさんの事を経験させることが将来の幸福につながるのですね。