「ヒアルロン酸」という言葉をみなさん聞いたことがあるのではないでしょうか?近年、化粧品やサプリメントが数多く販売され、その効果が期待されています。肌を美しく保ちたい女性が特に注目している成分です。
ヒアルロン酸ってどんな成分?
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ヒアルロン酸は、多くの動物の体の中に存在している成分です。とくに、関節の中にある関節液や関節軟骨、眼球の水晶体の後ろにあるガラス体、皮膚、へその緒などに多く含まれます。
水と結合したバリア的な役割
ヒアルロン酸は、大量の水と結合してゲル状になり、その粘り気により細菌の侵入や毒物の浸透を防ぐことにも役立っていると言われています。
ヒアルロン酸にはどんな効果があるの?
ヒアルロン酸は保湿力が高い!
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ヒアルロン酸は、ムコ多糖類の1つとされています。ムコ多糖類とは、ねばねばした物質です。その中でも、ヒアルロン酸は保水力に優れた物質で、非常にたくさんの水と結びつきそれを蓄えることができます。
その保水力は、ヒアルロン酸の重量の約6000倍と言われており、例えばヒアルロン酸1グラムで6リットルの水を保水することができます。
ヒアルロン酸が、体内に適切な量とどまっていれば、その力を借りて体内に水分を蓄えることができます。そして、それにより肌の保湿性や弾力性を維持したり、関節軟骨機能を維持することができます。
関節の違和感を解消する働きがある
ヒアルロン酸は、関節液や関節軟骨に含まれており、骨と骨との間の動きをなめらかにする潤滑作用があります。また、クッションの役割もありますので、干渉作用によって関節が受ける衝撃を受け止める役割も果たしています。
それによって、関節炎の痛みを和らげたり、炎症を抑えるのを助けることができます。とくに、老犬の場合や、足腰に負担のかかりやすい体型をした犬種の犬は、関節に痛みがでやすいです。
歩く時に足を引きずる、立ち上がるときに辛そうな素振りを見せる、散歩に行きたがらない、階段を登りたがらない、などの素振りを見せるようだなら、関節炎を疑うことができるかもしれません。そのような犬にとって、ヒアルロン酸は強い味方です。
このような症状を早期に発見し、ヒアルロン酸などの関節症状の緩和につながる成分を含んだサプリメントを与えるなら、愛犬の健康寿命を延ばしてあげられるかもしれません。
乾燥肌を改善できる
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ヒアルロン酸には皮膚をみずみずしいハリのある状態に保つ効果もあります。既に取り上げたように、ヒアルロン酸には高い保水効果があります。その働きにより、ヒアルロン酸を摂取することでカサカサした肌を改善することができます。
関節炎のトラブルのある犬に、ヒアルロン酸を摂取させることによって、カサカサした皮膚を改善させる効果も期待できます。
また、ヒアルロン酸を配合した犬用のジェルが開発されています。このような商品は、乾燥してがさがさになってしまった肉球に継続的に塗ることにより、本来の潤いを取り戻すことができます。