サイベリアンの特徴
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極寒のシベリアで暮らしてきた猫種なので大柄でありながら運動能力がとても高いのが特徴です。
ネズミを捕まえたり水を怖がらずに魚を捕獲するサイベリアンもいるようで、ハンターとしての能力も持っています。
普通の猫種だと2年もすれば成猫になるのに、サイベリアンの場合は4年から5年もかかるそうです。
ということは子猫の期間が長いということで、可愛らしい子猫の時期をたくさん楽しめるという特徴があります。
またアレルギーが出にくい猫種としても注目されています。
アメリカのとある団体が数百頭ものサイベリアンを調査した結果、猫アレルギーを起こす原因である「Feld1」というタンパク質の数値が他の猫種に比べて低かったということです。
実際に猫アレルギーで猫を飼うことをあきらめていた人がサイベリアンを飼ってみたら、アレルギー症状が出ずに仲良く暮らすことができているという報告もあるそうです。
もちろんアレルギー症状が出る可能性が0というわけではないので注意が必要ですが、猫アレルギーの人にも希望を与える猫種だということがわかります。
身体的な特徴
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大きな体、ふさふさの長毛、大きな頭、少し釣り気味でアーモンド形の目、長くて太くまっすぐなしっぽが特徴的です。
極寒のシベリアで発達した被毛はトリプルコートになっていて、体だけでなく耳やしっぽの毛までフワフワしています。
寿命や体型
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サイベリアンの平均寿命は10歳から15歳となっているので、一般的な猫の平均寿命と同じくらいだということがわかります。
日々の食事や体調管理で平均寿命を大幅に超えることもあります。
飼育のコツをつかんで愛猫とできるだけ長く過ごしたいですね。
平均体重はオスが6.0kg~10.0kgで、メスが4.5kg~9.0kgとなっており、一般的な猫の平均体重と比べたら重いということがわかります。
しっかりとした骨格とたくましい筋肉を持っているロング&サブスタンシャルタイプです。
全体的に丸い体型をしていることから「ビヤ樽型」と呼ばれることもあります。
サイベリアンの歴史は?
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最近の遺伝子解析による研究の結果、ウラル山脈をはさんで生息していたペルシャやアンゴラと同じ祖先を持ち、西暦1000年ごろには存在していたと考えられているようです。
長い歴史を持つことから猫種の中では「生きた化石」とも呼ばれることがあります。
ノルウェージャンフォレストキャットやメインクーンも長毛で大きなサイズなため比較的近い血縁だと考えられていますが、サイベリアンは体型がビア樽のように丸く、さらにトリプルコートという非常に珍しい被毛を持っているという決定的な違いがあります。
サイベリアンはシベリアを意味しますが、極寒地方でたくましく生き延びてきた歴史があり、それが身体的な特徴や生活行動に見られるようになっています。
1871年にイギリスで開催された最初のキャットショーに出て好評だったサイベリアンですが、当時のロシアは他国との交流が制限されていたため、手に入れるのが非常に難しい猫種となっていしまいました。
実際に国外に輸出されるようになったのは、記録によると1987年以降となっています。
アメリカに渡るようになったのは1990年になってからで、その後1992年にTICAが新猫種の予備登録を行い、1996年に正式に猫種として認定されるようになりました。
その後は世界各国に輸出されるようになり、ロシアを代表する猫として国際交流のシンボルになっています。
最近ではプーチン大統領が秋田県知事に、贈られた秋田犬のお返しに「ミール」という名のサイベリアンを贈ったことがニュースなどで流れました。
「サイベリアンフォレストキャット」や「シベリア猫」とも呼ばれ、ゴルバチョフ大統領やメドヴェージェフ大統領に飼われていたことでも知られています。