ランディ・デクスター二等軍曹のこれまで
二度に渡るイラクの戦場での経験
ランディ・デクスター二等軍曹は陸軍の衛生兵として二度イラクに赴きましたが、2005年4月、軍用車両がIEDによって目の前で爆破された時から彼の人生は一変しました。爆発の時のトラウマと一般市民を救えなかった事への自責の念が彼を苦しめ、次第にアルコールに溺れるようになった彼は死にたいと思うようになったのです。出典:http://stories.barkpost.com/good/dog-redeems-veteran-in-need/
IEDとはImprovised Explosive Deviceの略で、その場で手に入る材料で作られたいわゆる即席爆破装置のこと。
別名Car Bombと呼ばれるその爆弾は車両を破壊する際に用いられることが多く、アフガニスタンやイラクの戦場で亡くなったアメリカ兵の多くが、戦闘ではなくIEDの犠牲になっています。
即席がゆえに神出鬼没のIEDへの恐怖。
いつ、どこで、どのようにして命を落とすかわからない不安な日々、そして奪いたくもない命を奪い、救いたかった命を救えなかった罪の意識。
複数の要素がランディさんを精神的に追い詰めて行ったのでしょう。
これがPTSDの恐ろしさなのです。
どん底から這い上がりたい!
長年に渡って絶望のどん底でアルコールに依存してきたランディさんは、遂に専門家の助けを借りようと決意し、リハビリプログラムにも参加しました。それでも尚、アルコールに頼ったり止めたりの繰り返しで苦しんでいたランディさんに、ある陸軍のセラピストがPaws’itive Teamsという組織が運営する、6週間に渡る犬とのセラピーを勧めてくれたのです。出典:http://stories.barkpost.com/good/dog-redeems-veteran-in-need/
PTSDの典型的な症状である、日々襲ってくる恐怖や不安から逃れるためにアルコールに走ってしまったランディさん。
しかし、アルコールに依存することは真のPTSD克服にはなんの役にも立たたない、と心でわかっていながらも、頼らざるを得ない状況が続いていたのでしょう。
そしてやっとのことで辿り着いたのが犬とのセラピープログラム。
このプログラムとの出会いが、ランディさんの辛い日々に大きな変化をもたらそうとしていました。
サーフィン犬リコシェのストーリー
ここでリコシェのこれまでの歩みを動画でご紹介します
ゴールデンレトリバーのリコシェは、生れて間もない頃から介助犬としての訓練を受けて来ました。しかし、有り余るエネルギーと鳥を見ると追わずには居られなくなる性分から、正式な介助犬にはなれませんでした。出典:http://stories.barkpost.com/good/dog-redeems-veteran-in-need/
リコシェのハンドラーであるジュディ・フリドノさんは、リコシェの持つバツグンのバランス感覚と水が大好きな性質を上手く引き出すべく、心や体に障害を抱える人や子供達にサーフィンを通じて奉仕するプログラムに参加することになったのです。
リコシェはあんなに小さな時から一生懸命訓練に励んでいたんですね。
たくさんのゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーの子犬達が、盲導犬や介助犬などのサービスドッグを目指して、小さな時から厳しい訓練を受けます。
しかし、正式にサービスドッグになれるのは、その中のほんの一握りのエリート達。
日本だと不合格になった犬達は、ほとんどの場合家庭犬としてその一生を終えますが、ここはアメリカ。
しかもサーフィンが盛んな南カリフォルニアという土地柄が、リコシェに新境地を開拓させてくれたと言っても過言ではありません。
リコシェとランディさんの出会い
その瞬間、心に平和が訪れた
ランディさんとリコシェはセラピープログラムの初日からすっかり打ち解けました。出典:http://stories.barkpost.com/good/dog-redeems-veteran-in-need/
「リコシェは大きく口を開けて笑顔を見せてくれたんだ。その途端に僕の心は長い間感じることの出来なかった穏やかさに包まれたよ。胸の鼓動は次第にゆっくりとして来て、気がついたらリコシェに微笑み返してたんだ」とランディさん。
遂に出会いを果たしたリコシェとランディさん。
二人の出会った瞬間の状況をはまさに運命の出会いと認めざるを得ないことだらけ。
リコシェが生まれ持った明るい性格と屈託のない笑顔が、PTSDに苦しみ心を閉ざしていたランディさんに安らぎと笑顔をもたらしてくれたことは言うまでもありません。
さぁ、掴みはOK!
これからはパートタイム介助犬&パートタイムサーフィン犬リコシェの快進撃が始まります!
リコシェの力とは