<スナック キズツキ(テレビ東京系)> 第4話(2021年10月30日未明)のお客さんは、前回の佐藤さん(塚地武雅)と同じ会社で働くデザイナーの瀧井くん(小関裕太)。コンビニで学生奨学支援金の返済をする場面で、クールでイケメンだけど、リッチではない。ある日、瀧井くんはお金持ちが好きそうなグランピング(グラマラス=魅力的=なキャンピング)に誘われるが、自然のなかでのゴージャスな食事とファッション、高級ワイン、初めての世界に目を丸くするばかり。場違いな自分を隠すことで精いっぱいだった。
帰り道、心がざわざわしたまま瀧井くんが蹴とばした缶でキズツキの看板が壊れてしまった。謝ろうと店に入るとランプの電球を交換してとトウコさんに頼まれる。お礼にとトウコさんの淹れるコーヒー。コーヒーのCMのサブリミナル効果?コーヒーの香りがこちらにも届きそうなほどおいしそう。「よかったね瀧井くん」とこれだけでうらやましい。
物語の主人公はウミウシ
今回の癒しミュージックは何の楽器が登場?と期待していたが、なんとエア朗読。物語の主人公はウミウシ。ウミウシにすることで「選択できない自分」を投影しやすくしたのか。
2人ともなかなかの名調子で創作朗読が続き、ドラマとはいえ完成度の高さにびっくり。「朗読シーンの雰囲気がとても素敵。森の中で本を読んでいるみたい」「まさか白紙の朗読。驚いたけどすごくよかったな。イヤホンしてじっくり聴いた」など大反響。
瀧井くんは、希望の大学へ行けない理由を正直に言えなかったこと、高級ワインの名前を知ったかぶりしたこと。リッチではないことを隠すために本当のことをいえなかった自分を思い返す。リクエストに応えてトウコさんの作るだし巻き卵は、フライパンに流し込む音でほんのり温まる気持ちに。瀧井くんは亡くなった母親の思い出のだし焼き卵を食べながら、幸せな時代に涙する。イケメンのウミウシ君、涙の意味がじーんと伝わる演技がよかった。
「瀧井くんを見守るトウコさんの表情に更に涙腺が緩んだ」「瀧井くんの表情といい想いといい涙といい完全やられた」と多くの視聴者が感涙。帰り道、お兄ちゃんと電話で話をしながら歩いている瀧井くんの表情はナイス。イケメンの笑顔は女子の心を浄化していいね。
瀧井くんが壊したトウコさんに直された店の表の看板は、ガムテープが可愛く張り付けられてなんだか前よりステキ。まさにトウコさんのセンスの良さがわかる。ラブリーなスナック「キズツキ」の看板らしくなった。
そういえばドラマの冒頭で、こぐま屋さん(浜野謙太)が、お金持ちのお客さんからもらった高級メロンの話をトウコさんと2人で嬉しそうに話していたが、今回の大筋がビシッと前振りにあったのねと気づいた。
(Y・U)