「ミウラ折り」という紙の折り方をご存知でしょうか。例えば、1枚のA4の用紙を3段×5列に折ってメモ用紙がわりに使うことを想像して見て下さい。「ミウラ折り」で用紙を折りたたんだ場合、対角線部分を持って左右に引っ張るだけでさっと用紙が広がります。そして、その2か所をもって近づけると、今度は用紙が自然と折りたたまれてしまうのです。今回はミウラ折りを使って開閉自在なメモ用紙を作る方法をご紹介しましょう。
最初にミウラ折りでつくられた地図の開閉動画をご覧ください。
「ミウラ折り」というのは、東京大学名誉教授の三浦公亮先生が考案した折りの技術で、大きな物を小さくたためる折り方です。A4用紙を折りたたんでつくったメモ用紙を、こんな風に開閉できるとしたらとても便利だと思いませんか。
動画掲載元:https://miuraori.biz/
では早速「ミウラ折り」の方法をご紹介しましょう。
動画では地図を5段8列に折っていますが、この段数と列数での説明はかなり複雑になるため、ここでは3段5列での折り方をご紹介しましょう。
準備するものはA4の用紙1枚です。
最初に横方向に3等分します。
下のように用紙を横方向に3等分します。きれいに3等分する方法はいくつかありますが、ここでは省略します。おおよそで3等分できていれば大丈夫です。
用紙を上の写真の折り山に従ってたたみます。
A、Bという文字が書かれている下側(裏側ではありません)の部分が輪になっています。
輪になっている下側の部分に5等分した印をつけ、左側から3番目のメモリ部分から、Bと書かれている側の用紙を裏側に折ります。
5等分した印は裏側にもつけてください。
Bと書かれている側の用紙を裏側に折るとこのようになります。
下のように折った状態で、この用紙をひっくり返します。
用紙をひっくり返して...。
ひっくり返した状態で、いちばん右側にある5等分した時の印部分に縦向きの直線を描き、真ん中に目印をつけます。この作業は5等分の印をつけた時に済ませておくと作業が簡単になります。
Bと書かれている下の角を、真ん中につけた目印に合わせて用紙を折ります。次に、Bと書かれている用紙の下になっている部分(裏側にAと書かれています。)を折り返します。
折り返した状態です。
折り返したことにより、Aという文字が見えるようになりました。
折り返したときに、緑色の線の部分が平行になるように折り返します。
次にBとかかれている方の用紙を下のように折り返します。今度はBの文字が見えなくなります。
折り返したときに、ピンク色の線の部分が平行になるようにします。
最後にAの文字が書かれている部分を裏側に折り返します。Aの文字は見えなくなります。
折り返したときに、ピンク色の線の部分が平行になるように折り返します。ここまで折り終えたら、一旦用紙を広げます。
用紙を広げた状態です。
ここでは、緑色とピンク色の線と、今までに折った折り線が見えています。これから先は、折り線が重要になります。折り線はしっかりとつけてください。
折り線部分に、この先に折る目印として赤色と青色の印をつけました。
上の写真で見えていた緑色とピンク色の線も見えていますが、こちらの色は考えなくても大丈夫です。
実際に折る場合には、色をつけることはしません。あくまでも説明のための目印です。
赤色は山折り、青色は谷折りをすることを示しています。
赤色と青色の印にしたがって折ると下のようになります。
折り終えた時に、角がそろっていなくても驚かないでください。このように折り上がるからこそ。自動開閉するメモ用紙が出来上がるのです。
このメモ用紙の開き方と閉じ方をご説明しましょう。
開き方
折りたたんだ用紙を下のように置きます。後ろの方にBという文字が見えています。前の下の部分にBとう文字が見えています。
写真のように、クリップでとめている部分をもって、左右に開くと...。
折りたたんでいた用紙がサッと開きます。
用紙は一瞬で開きます。
次に閉じ方です。クリップの部分を近づけてやります。
閉じ方
クリップ部分を近づけていくと、用紙が自然にたたまれていきます。
少しずつ閉じてきている様子が伝わるでしょうか。
もう少しクリップ部分を近づけると、折りたたんだ状態に戻ります
静止画のため用紙が開閉する様子はスムーズではありませんが、実際にはほぼ一瞬の出来事です。初めて折る時は少し手間取るかもしれませんが、慣れると簡単に折ることができるようになります。
5段7列のミウラ折りの動画を以下で見ることができます。
3段5列では物足りないという方は、以下の場所で5段7列のミウラ折りの方法を見ることができます。この動画では、用紙を3等分したり5等分する様子も示されています。
ミウラ折り動画(YouTube):https://www.youtube.com/watch?v=GrrXU5pLRRo
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