ついに始まったパリオリンピック。時差のために観戦には工夫が必要ですが、日本時間で20時~24時ごろ行われる競技も多くテレビやスマホに齧りついている人も多いことでしょう。そんな中、日本のお家芸ともいえる柔道で大誤審がありました……あの篠原信一さんを彷彿とさせる誤審。これってやっぱり人種差別なのかな……。
永山竜樹選手、明らかな誤審で涙をのむ
2000年シドニーオリンピックの篠原信一さんを思い出した方も多いのではないでしょうか、またしてもオリンピック柔道で誤審(場合によっては人種差別)が起きました。パリオリンピック柔道60kg級、準々決勝で信じられない判定が……。
永山竜樹が60キロ級準々決勝で敗れる“不可解判定”に騒然…3分間畳降りず“抗議”も 締め技で失神判定https://t.co/EkkpTcwzqJ
— スポーツニッポン新聞社(スポニチ)【公式】 (@sponichiannex) July 27, 2024
会場はブーイングということだったのですが、これが「アジア人はさっさと帰れ」という意味だったのか「フェアプレイの欠片もない審判と相手選手」への叱責だったのかによって大きく変わってきます。個人的には「やっぱりここはフランスなんだな……」と強く感じました。
柔道指導者、黒帯保持者による見解
知人である高校柔道の指導者に、今回の問題点について伺いました。
柔道での「待て」は絶対的なもので、その時点で技を止めるもしくは解かなければいけません。今回の反則は、野球でいうならタイム中にランナーが自由に走る、サッカーでいうならゴールキック時にボールを奪ってゴールに放り込むくらい明らかな反則。主審がどうかしているということに間違いありませんが、そのまま締め続けた相手選手にも非があります。
主審は「待て」を宣告した後も締めを続けた選手に対して、警告を行う必要があったように思えます。国際連盟の試合規定には下記のように記載されているため、今回は主審の怠慢もしくは故意に試合へ干渉してきたと考えるのが妥当でしょう。どちらにしても、不可解な判定ということには間違いがありません。
”主審が「待て」を宣告したとき、試合者に「待て」の宣告が伝わらず、試合が続くことのないように、主審は常に試合者を視野に入れておく必要がある。”
筆者も黒帯を保持している「元・柔道家」ではありますが、「待て」をされたら確実に力を抜いてしまいます。それがルールですし、柔道ですから。国際試合は「JUDOと柔道は別物」といわれ、筆者の知る限り日本人で「JUDO」をしていたのは石井慧さんくらいしか思い浮かびません。
個人的に「JUDO」をしてほしくないとは思いつつも、今の国際大会……特にヨーロッパが絡んだ大会で勝ち進むには「JUDO」を極めなければいけないのかと複雑な思いです。
※永山竜樹選手は、敗者復活で3位決定戦までコマを進めました。メダル目指してガンバレ!!
source:オリンピック競技大会