2012年に世界を震撼させた、「世界最悪」のキリスト画修復はまだ記憶に新しいが、アレはアレで味があって良いという、高評価に転じるという奇妙な現象も起きておりました。とはいえ、修復という点においては、品質が極めて悪いというのは誰もが認めるものであり、改善すべきではありますが、あの悪夢が再び蘇ったようです。
世界最悪のキリスト修復とは
E lá vamos nós! Estão lembrados do incidente do Ecce Homo? Em que uma senhorinha na Espanha, pagando de restauradora, destruiu uma imagem de Cristo? Pois é, ocorreu novamente! E também na Espanha! (...) pic.twitter.com/aLKnNiW4JA
— Márcia Jamille (#fiqueEmcasa) (@MJamille) June 23, 2020
さて、2012年に話題となった、世界最悪のキリスト画修復ですが、スペイン北東部にすむ、80歳の女性が、サントゥアリオ・デ・ミセリコルディア教会にあるフレスコ画をまるでサルのように「修復」して世界中から失笑を買ったという話題。
しかしこの話題が、まさに災い転じて福となすではないが、世界中に知れ渡ったことにより、大きな反響を呼び、連日この絵画を見に訪れる人が増加したという。
さらに、このキリスト画をモチーフとしたワインボトルのラベルからマグカップ、Tシャツなどを販売し、かなりの収益が見込めたということだ。
Source:AFP通信
そんな中、新たな問題が発生。
バロックアーティストのバルトロメ・エステバン・ムリーリョによる作品が修復されたようです。しかも今回は名もなき素人が手掛けたということです。そうしたら、案の定とんでもない状況になったという。それがこちら。
【また?】修復の「荒業」がまたスペインで。バロック期の巨匠、ムリーリョの作品のコピー画を修復しようとして、聖母マリア様が別人に。。。面影ないですね https://t.co/fs9Vd1SQLy
— 美術展ナビ (@art_ex_japan) June 23, 2020
まさに別物。
いや、これが芸術。キリストのフレスコ画よりは上手・・・。とはいえこれはひどいということで、8年前の悪夢が蘇っております。しかもおなじスペインで。
ちなみに修復には、14万円ほどかかったそうですが、世界に名を馳せる名画が、たった14万円で修復できると考えていたことには驚きです。
どんどん劣化していく様子があからさまに分かるものですが、これがキリストのフレスコ画のように、もしかしたら化けるのかもしれません。14万円の素人画伯ガチャ。はいだしょうこもびっくりするレベルの、かなりの博打ですね。
Source:Artnet