この絵は一体何を表しているのでしょうか。何かのロゴでしょうか、それとも単なる落書きでしょうか。実はこれはれっきとした文字なのです。文字の種類はアルファベットで、13文字描かれています。「文字である。」というヒントを与えられると、何となく文字が浮かび上がって見えてきた人もいるのではないでしょうか。しかし、この絵の場合、ただ黙って見ているだけでは、その文字を読み取ることはできません。
この文字を読み取る方法は...。
この絵を正面から見ていても、多分文字を読み取ることはできません。まれにこのような文字を読み取る能力に優れている人がいて、正面から見た瞬間に読み取ることができる場合があります。しかし、そのような人は多くはいません。
安心してください。ほとんどの人が文字を読み取ることができる方法があります。それは、絵を正面か見るのではなく、画面を少し傾けて下の方から覗き込むようにして見るのです。
スマホの画面を見る場合は、スマホを矢印の方向に傾けて下さい。パソコンの画面を見る場合は、画面の下の方から上の方を見て下さい。
文字がはっきりと見えてくる傾き加減は、人によって微妙に異なります。その人にとってちょうど良い傾きになった時に、絵の中に隠されている文字がはっきりと浮かび上がってきます。
この方法でほとんどの人が文字を見ることができますが、中には見ることができない人もいるようです。
文字を読み取ることができたでしょうか。
読み取ることができたという人は、画面の中に文字がくっきりと浮かんできたことでしょう。とにかく文字を読み取ることができると嬉しくなってしまいます。なぜ、正面からだと読み取れないのに、見る方向を変えると読み取ることができるのでしょうか。
最初の絵の中に描かれて文字は、実際の文字を歪ませています。
最初に描かれていた文字は錯視図形のひとつです。もともとの文字を縦方向や横方向に拡大したり縮小したりして歪ませて作られています。歪んだ文字はそのままでは読み取ることはできないのですが、見る方向や角度を変えると正しく読み取ることができます。しかし、錯覚を利用している図形なので、うまく見ることができない人もいます。うまく見ることが出来なくても、慣れてくると見ることができるようになる場合もあります。
歪んだ文字になる前はどのような文字だったのでしょう。最初に描かれていた歪んだ文字を、少しずつ元の形に戻してみましょう。
先ず、縦方向に少しだけ縮小してみます。上の図で見るよりも少しだけ文字らしく見えています。更に、縦方向に縮小してみましょう。
更に縦方向に縮小しました。
だいぶ元の形に近くなってきました。しかし、まだはっきりとは読み取れませんね。
縦方向の縮小はこれでおしまいです。
縦方向への縮小を繰り返したので、かなり読みやすくなりました。まだはっきりとは認識できませんが、これ以上縦方向に縮小してもあまり変化は出てきません。
次に右方向に拡大してみましょう。
右方向へ拡大しました。
「MILKCHOCOLATE」という文字を読み取ることができるようになりました。これがもともとの文字でした。錯視図形をうまく見ることができる人は、スマホの画面を傾けたり、パソコンの画面を下の方から覗いたときに、このような文字をはっきりと見ることができたと思います。
文字を正しく読み取る方法(確認)
スマホやタブレット、またはノートパソコンで見ている人は、最初の画像を目の前に持ってきて前方を少し下げて見るようにして下さい。もともとの文字をわざと読みにくくしているのですが、そのような方法で見ると簡単に読み取ることができます。デスクトップのパソコンの場合は、持ち上げる訳にはいきませんから下の方から覗き込むようにして見て下さい。デスクトップのパソコンで見ていて、どうしてもっ読み取ることができないという人は、印刷すると読み取りやすくなります。
最初の絵を見せられた時には、何を表しているのかわからない状況だったと思います。しかし、見方を変えると描かれている文字が見えてしまうのは不思議です。錯視画(錯視図形)は生活の中で必ずしも必要なものではありませんが、見えると楽しいのではないでしょうか。
イラスト掲載元:いらすとや
もともとあった文字や図形を歪ませて作ったものをアナモルフォーズといいます。読めたら天才!この文字なんて読む? もアナモルフォーズでした。きっと、今のあなたはすぐに読み取ることができますね。