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3つの図があります。3つの図に使われている線分の中でどれが一番長く見えていますか。あなたの見えた通りに答えて下さい。あなたの近くにいる人があなたと同じように見えているとは限りません。今回は、いくつかのものについてあなたがどのように見えているか確かめてみましょう。この記事を見終えたとき、あなたは何かを見るということの不思議さを実感するでしょう。
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多くの人は、3番目の線分が一番長く見えると答えるのではないでしょうか。その通りです。3番目の線分が一番長く見えます。しかし、一番長く長く見えるだけで実際は3本とも同じ長さなのです。本当でしょうか。確かめてみましょう。
-答えです
下の図を見てください。3本の線分はすべて同じ長さです。なのに、なぜ3番目の線分が一番長く見えたのでしょう。
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線分の両端に「<」または「>」のマークがついていることにより、脳ミソが錯覚を起こして、3番目が一番長いと思い込んでしまったのです。そしてその情報をあなたに伝えたことにより、あなた自身も錯覚を起こしたのです。このようにしてあなたが見てしまう図形を「錯視図形」といいます。
錯視図形をあと3つお見せしましょう。あなたが楽しんだ後は、お友達に見せて、お友達の見え方を聞いてみると面白いかもしれません。
-問題
長方形の左右に直線が描かれています。左側に見える直線は、右側のどの直線とつながっているようにみえますか。簡単に脳ミソが騙されてしまいそうな図形です。
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-答えです
長方形を左側に移動してみました。3番目の直線が左側の直線とつながっていることがわかります。5本の直線の距離が近いので錯覚が起きやすかったと思います。
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-問題
2個の正方形があります。1番目と2番目ではどちらの正方形が大きく見えますか。
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-答えです
1番目の正方形の方が大きく見えていませんか。実際はどちらの大きさも同じです。1番目の正方形を少しずつ回転させると、2個の正方形が同じ大きさであることがわかります。
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-問題
中心の円の周りに6個の円が並んでいる図形が2個あります。1番目と2番目の中心にある円はどちらが大きく見えていますか。
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-答えです
2番目の円の方が大きく見えていませんか。実際はどちらの円の大きさも同じです。2本の直線の間に中心にある円がしっかりとはいっています。
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目の前にあるものが実際とは異なって見えるという錯視図形を楽しんでいただけたでしょうか。同じ種類の錯視図形はまだまだたくさんあります。また、見方によっては別のものに見えるという錯視図形などもあります。色々な錯視図形を楽しんでみて下さい。
(秒刊サンデー:わらびもち)