そこで同社は、従来とは全く異なる欠陥検出手法を適用した本装置を、独自に開発した。本装置は、人間の視覚認知に基づき、撮影した画像と、様々な長さ・向きの縞模様との類似度を計算し、その結果を統計的に評価することで、欠陥部を抽出することが特徴(図2)。正常部との模様の違いを異常度として定量化することで、従来の表面検査装置では自動検出することが難しかった濃淡差が少ない欠陥についても、自動で検出することが可能となった。
既に西日本製鉄所(倉敷地区)の溶融亜鉛めっき鋼板の製造プロセスに本装置の導入を完了。目視検査の自動化による確実な表面欠陥検出によって、鋼板の表面品質向上に寄与している。今後は、本装置の全社展開を進めることで、様々な品種の表面品質向上を通じた顧客満足度の向上に努めていく。