※2 バインダージェット(Binder Jetting:BJT)と言われ、平らに敷き詰めた金属粉末にノズルから選択的に結合剤(バインダー)を噴射して固形化する方式。金属の場合、その後に熱処理(バインダーの除去、焼結)を実施して最終製品になる。
三菱重工工作機械が新たに導入するのは、デジタルメタル社製の金属3Dプリンター「DMP2500」。本装置が採用するBJT方式は非常に精緻な造形が可能である上、量産志向が高いという特長を持つ。これまで、独自のDED方式を採用した“LAMDAシリーズ”による造形サービスを提供してきたが、特長が異なる方式の装置を導入することで幅広い造形ニーズに応え、造形物に応じた最適な製造法および装置の提案・提供が可能となる。
また、デジタルメタル社との間では、DMP2500をはじめとした同社製金属3Dプリンターの国内販売契約を2020年7月に締結した。DED方式金属3Dプリンターに加えてBJT方式金属3Dプリンターも三菱重工工作機械の販売ラインアップに追加することで、本装置導入後のアフターサービスにも幅広く対応していく。
金属3Dプリンターは製造プロセスを革新すると注目される一方で、製造物の製作難易度が高いことや品質保証などが課題になっている。今回のサービス拡大を機に、装置の販売ならびにノウハウ提供など積層造形に関するソリューション提案に注力し、製造現場へのいち早い適用を推し進めていく。